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ILove melody!

#1

​ディストーション

成宮 寧音(なるみや ねね)
女子校、星央高校の1年生。シャイで恥ずかしがり屋。父が生まれて直ぐに亡くなって母と二人暮らし。音涼教室の隣にあるレコード屋でバイトを始める。律のバンド『redspirit』のファン。音楽が好き。

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日南 律(ひなみ りつ)
高校には通っていない。17歳。一応頭はいい。最近人気が出てきたアマチュアバンド『redspirit』のギター担当。知り合いの紹介でギター教室「音涼教室」の臨時講師をしている。

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大佛 大輝(おさらぎ たいき)
レコード屋:メロディレコードの店長。大卒1年目。ノリが良すぎる。音楽には詳しい。恋バナが好き。


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「おーい、律! 新しいバイトの成宮ちゃん!」


「あ?」


​ギターの音を止め、気だるげにこちらを振り向いたのは、日南律だった。


高校には通っていないという彼の瞳は、鋭くて、でもどこか子供のように純粋な光を宿している。


​「……寧音? ふーん、可愛い名前じゃん」


律は挨拶もそこそこに、寧音の顔をじっと覗き込んできた。


​「っ……、あ、あの……! 日南さん、私、redspirit[漢字][/漢字][ふりがな][/ふりがな]のファンで……!」


顔を真っ赤にして絞り出した寧音の声に、律は少し驚いたように目を丸くし、それから「ニカッ」と屈託のない笑顔を見せた。


​「マジで? 嬉しいこと言ってくれんじゃん。じゃあ、これからは『寧音』って呼ぶわ」


​「えっ……呼び捨て……?」


「いいじゃん、律も成宮ちゃんのこと気に入ったでしょ?」と大佛が茶々を入れる。


「うっせー大佛。……まあ、寧音。これからよろしくな」

​律はそう言うと、手元で軽く弦を弾いた。

ジャーン、と鳴ったそのコードは、これから始まる二人の関係を予感させるような、明るくて騒がしい音だった。


​「……今の見た!? 律、あんなに速攻で名前呼ぶなんて珍しいよ! 成宮ちゃん、これは事件だねぇ!」


​面接の帰り道、大佛にそう冷やかされながら、寧音は熱くなった頬をマフラーに埋めた。


憧れのバンドマン・律。そしてお節介な大佛店長。


寧音の、静かだった放課後が、一気に色づき始めた。

2026/02/03 21:01

ゆぅり
ID:≫ 6iv2mqA2kvwoA
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