宵の闇
#1
〜貴族令嬢による華麗な復讐劇〜
__目が覚める。
そしてまた絶望する。今日もまた地獄のような日々を生き続けなければいけないことに、夜がこんなにも遠いことに。
どうしてこんなにも朝が憎いのだろうか。いや、答えは明白だったかもしれない。
重い体を引きずるようにして起き上がる。
支度を済ませて、部屋を出る。いや、これを部屋とは言わないだろう。ここは本来であれば物置だった場所だ。
扉を閉めて歩く。およそ半刻ほど過ぎただろうか。目的場所についた。
ここは櫻木家本家の屋敷だ。櫻木家は国の重鎮と付き合いがあり、いわゆる貴族という物らしい。私の名前は櫻木雪。当主である櫻木春樹の長女だ。しかし、それは戸籍上であって決して私の立場は貴族令嬢のそれではない。着ている服も使い古されたボロボロの布切れのような物だし、化粧なんて生まれてこの方したことがない。つまり、私は肩書きだけが立派なこの家の召使というわけだ。
考え事をしていると、誰かがぶつかってきた。
「あら、ごめんなさい?お姉さま。あまりに存在感が薄くて気付きませんでした。いっそこのまま消えてくれたらいいのに」
わざとらしく驚いたように話し続けているのは義妹の千春だ。なぜか私にちょっかいをかけては罵ってくる。この家の人間は人を煽るために生まれてきたのだろうか、と思うほどだ。しかし、こっちはまだいい方だ。
千春の隣には、軽く小動物を射殺せそうな眼をした同じく義妹の小春がいた。
「そういえばお姉さま、お母さまが呼んでたわよ。とっても素敵な話があるんですって」
千春が話し続ける。悪い予感がする。
「さっきからお姉さま、返事は?」
千春が凄んでくる
「わかりました、お嬢様」
十分に罵った千晴は満足して、去っていた。
きっと、義母の話は良いものではないのだろう。曇る気持ちを抱えて、歩き出した。
そしてまた絶望する。今日もまた地獄のような日々を生き続けなければいけないことに、夜がこんなにも遠いことに。
どうしてこんなにも朝が憎いのだろうか。いや、答えは明白だったかもしれない。
重い体を引きずるようにして起き上がる。
支度を済ませて、部屋を出る。いや、これを部屋とは言わないだろう。ここは本来であれば物置だった場所だ。
扉を閉めて歩く。およそ半刻ほど過ぎただろうか。目的場所についた。
ここは櫻木家本家の屋敷だ。櫻木家は国の重鎮と付き合いがあり、いわゆる貴族という物らしい。私の名前は櫻木雪。当主である櫻木春樹の長女だ。しかし、それは戸籍上であって決して私の立場は貴族令嬢のそれではない。着ている服も使い古されたボロボロの布切れのような物だし、化粧なんて生まれてこの方したことがない。つまり、私は肩書きだけが立派なこの家の召使というわけだ。
考え事をしていると、誰かがぶつかってきた。
「あら、ごめんなさい?お姉さま。あまりに存在感が薄くて気付きませんでした。いっそこのまま消えてくれたらいいのに」
わざとらしく驚いたように話し続けているのは義妹の千春だ。なぜか私にちょっかいをかけては罵ってくる。この家の人間は人を煽るために生まれてきたのだろうか、と思うほどだ。しかし、こっちはまだいい方だ。
千春の隣には、軽く小動物を射殺せそうな眼をした同じく義妹の小春がいた。
「そういえばお姉さま、お母さまが呼んでたわよ。とっても素敵な話があるんですって」
千春が話し続ける。悪い予感がする。
「さっきからお姉さま、返事は?」
千春が凄んでくる
「わかりました、お嬢様」
十分に罵った千晴は満足して、去っていた。
きっと、義母の話は良いものではないのだろう。曇る気持ちを抱えて、歩き出した。