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魔女の戦

#5

第4話永遠を望んで

月明かりに照らされリーランは目を見開いた。
それの様子は「なぜそれを知っている」と私に問いかけているように感じた。
「…僕が人間側?いきなりどうしたのさ」
「動揺が肌で感じる。…私達のコロニー周辺には人間達の拠点がある。そのせいか辺りを散策すると人間側の情報が収穫できることが稀にあるんだ」
「それが僕になんの関係があるの?」
「ある書類を拾ったんだ。そこにはこう書かれていたよ。[太字]視揮隊特別隊員リーラン[/太字]と。」
リーランがバッと起き上がる。
「…なんで、なんでそれを知ってるの…?それはあの時に消したはずなのに」
リーランの顔は青ざめていた。
「やはりお前は人間側…」
[大文字]「僕は人間側じゃない!あんな奴らと一緒にするな!」[/大文字]
リーランは私の言葉を遮って声を荒げながら言った。
「人間なんか大嫌いに決まってるだろ。…僕1人じゃ無理なんだ。僕の力じゃアルの仇が打てない。」
「……」
私が真実を言うまで信じないという意思をリーランはくみとったのだろう。一息ついてこう告げた。
「わかったよ。僕の昔話をしよう。あは、今夜はもう眠れないなあ…」
[水平線]
物心ついた時[太字]僕ら[/太字]はまだ自分自身のことをよく知らなかった。
辺り一面カラフルな部屋に幼児玩具やぬいぐるみ、絵本があちこちに散らばっている。
そこには2人の少女が元気に遊び回っていた。
「きゃー!まじょがきたー!」
「たべちゃうぞー!がぉー」
「まじょって何色?」
「んー、黒じゃない?だってこわいもん」
「こうしてまじょはいなくなりました!おしまい!」
「まじょがいなくなってみんなうれしいね!」
時計の針が10を指した時、扉から白衣を着た人間が
何人か入ってきた。
少女達様子を見ながら記録をとっていた。
1人の男の人間が前にでると少女達は抱きついてきた。
『マスター、こんにちは!』
マスターと呼ばれた男はにこりと笑った。
「こんにちはリーラン、アルティ。2人の元気な顔が見られてうれしいよ。」
リーランとアルはキャッキャとはしゃいだ。
「随分と部屋が散らかっているね。いっぱい遊んだ後はお勉強と運動をしよう。できるかな?」
リーランが首を横にブンブンと振る。
「リーラン勉強やだ!難しいの嫌い!」
「でもまじょを倒すために勉強するんだよ?リーランはまじょを倒さなくていいの?」
「倒す!アルと一緒にまじょ倒すの!」
マスターがクスリと笑った。
「そうだね。君たちは[下線]魔女を倒せる特別な人間[/下線]なんだ。嫌なこともあると思うけど一緒に頑張ろうね。」
それから月日はあっといまに流れた。
日々の勉強と訓練、任務を放棄して市場に行ったこと
楽しさも苦しみも全部分かち合ってきた。僕たちはどんな時でもずっと一緒にいた。
ある日マスターから昇格試験を受けないかという誘いがきた。
「この試験を合格すると念願の魔女を倒す仕事が受けることができる。やってみないかい?」
『やります!』
試験内容は至ってシンプルで竹刀で相手から一本とる。だがこの試験の受験者は皆僕たちと同じ特別な人間。魔女を倒す能力が備わっていてその能力使用が認められているのがこの試験のルールだ。
会場である山奥にある御堂まで竹藪の道を歩いている時に僕はアルに問いかけた。
「アルの未来予知ってどのくらい先が見えるの?」
アルの能力は未来予知。その名の通り未来が見える。
「5秒後の未来が一瞬だけ見えるだけだよ」
アルの背後は中々とれない。訓練でもアルから一本とれたためしがない。
「合格者はたったの1人だけ…初めて別れちゃうかもね」
アルが悲しそうな顔で言う。
「今までずーっと一緒だったから別れちゃうのは寂しいな…」
「…でもさ、そうなっても今とあまり変わらないと思うよ。だって僕たちずーっと一緒でしょ?」
「…!うん。ずーっと一緒!」
御堂には数本の竹刀と本物らしき刀が置いたあった。
試験会場には僕たちと同じくらいの子が何人もいた。
「結構いるね…勝てるかな」
とアルが不安そうに言う。
「大丈夫。絶対勝つって!僕一試合目だから行ってくるね」
「…うん。がんばって」
「ではただいまから第一試合を始めます。よーい、」
ピッとスタート音がなったと同時に電気が消え御堂に女の笑い声が響いた。
[大文字]あははあははははははははは‼︎‼︎![/大文字]
「魔女だ!魔女がでたぞ!!」
誰かがそう叫んだ。
僕は近くにあった刀を使い強い気配がする方に行ってはひたすら捌いた。一心不乱に。
家族の仇。そして憎き魔女を捌いているこの瞬間を私の心底楽しんでいた。
僕の能力は奇聴。視界が遮られていても気配や音で人を認識したり、物を探すこともできる。
暗闇の中1人で踊る舞台はとても楽しかった。
だがその幸福感は一瞬で散った。
灯りがついた瞬間目の前には八つ裂きになったアルの姿があった。



作者メッセージ

❄️久々に更新しました。この作品を楽しみにしてくれている方大変お待たせしました。またいつ更新できるか分かりませんが応援して頂けると幸いです。

2026/05/31 18:27

YUKI
ID:≫ 744dTQFJ1uLns
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暴力表現魔女魔法人外

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