「僕はね、幽霊を見ることができるんだ。」
とは言っても、僕には見える範囲が限られている。全ての幽霊を見ることができるわけではないのだ。
「じゃあ、誰なら見えるの?」
「僕が見えるのは、『僕の守護霊が友だちになりたい幽霊』だけだよ。」
「えー?どういうこと?」
「僕の守護霊くん、幽霊の友だちがほしいんだって」
「かわいらしいね」
「確かに?」
「その守護霊って、お兄ちゃんの後ろにいる男の子のこと?」
「おにい……」
また『お兄ちゃん』呼びか。毎回言われる。なぜ、初めて会った人に、お兄ちゃん呼びができる?お嬢ちゃんとかと同じ扱いなのか?
「たぶんそう。後ろにいる?」
もはや背後霊だな……。
「たぶん?わからないの?」
「僕には、守護霊くんが見えないんだ。友だちになりたいわけじゃないから、だって」
これは、前に会った、似たような力を持つ人から聞いたことだ。
確かに、今まで見てきた幽霊を思い出してみると、全体的に幼い子ばかりだった。そのため、守護霊くんも幼いのだろうと予想している。
「幽霊が見える人、けっこう少ないんだよ。だから、まだ会ったことがないんじゃないかな?」
「うん。初めて会った。まさか、見える人がいるなんて、おどろき」
すごーい、と目を見開いてはしゃぐ。その姿は、ただの女の子となんら変わりはなかった。
「ずっと一人だったんだよね?どれくらいの間?何してたの?」
「ん……。ずっと本読んでたよ。だいたい8年ぐらいじゃない?」
「え、飽きない?」
「別に、特には……。図書館に、どれだけの本があると思ってるの?」
確かに、図書館にはたくさんの本がある。特に、この図書館の本は他に比べて多い。
「でも、難しくて読めない本も、たくさんあるでしょ」
幽霊は長い時間を過ごすらしい。
そのぶん知識は増えるが、思考力は生前と変わらないという。
見た感じ、小学4年生ぐらいか?小説も、文字が多いと読めないんじゃ?
「ないよ?私、本ならなんでも読むから。専門書でも、絵本でも。辞典も読んだことあるよ。法律だって。すごいでしょ!知るのは、楽しいからね」
全然読めるらしい。年齢とか、小学生とか以前に、自分よりも多くの種類の本を読んでいた。
「それは、すごいね……。そんなにいろんな種類の本が読めるなら、飽きないだろうね」
普通の人は、本を読むこと自体に飽きそうだが……。本の真似をするような愛書家なんだから、本を読まなくても十分楽しめるのだろう。
「お兄ちゃんは、何を読むの?」
「大体は小説かな。……お兄ちゃん呼びはやめてね」
やっぱり、慣れないのだ。恥ずかしく感じる。
「は〜い、わかった。じゃあ、名前なんて言うの?」
「久瀬 碧都(くぜ あおと)だよ」
なぜか聞いた瞬間、少しだけ、少女は驚いたように、目を見開いた。ちらりと、目線を僕からずらす。
「じゃあ、あおくんって呼ぶね?」
「……まあ、良いよ」
年下の女の子にあだ名で呼ばれるのもどうかと思うが、本人が呼びたがっているし、別に良いか。この呼び方も、なかなかに恥ずかしいが。
これだけ仲良くなってしまえば、きっと……。
「ねえねえ、私と一緒に遊んでよ!」
やはり、言われると思った。
前に会った子もそうだった。なぜかみんな、願いを持っていて、叶えると成仏する。きっとこの子も、同じ流れになるだろう。なぜみんな同じなのかはわからない。幽霊は、案外そんなものなのかもしれない。
「遊んだら、僕の守護霊くんと友だちになってくれる?」
成仏してしまったら、友だちになっても意味がないと思うのだが。別に良いらしい。幽霊のことは、よくわからない……。
「うん!いいよー」
「じゃあ、遊ぶ。何して遊ぶの?」
子どもの遊びだ、疲れることはあっても、無理難題では無いだろう。
少女は答える。
「んっとねー、謎解き!」
相手は、子どもだとしても自分以上に知識をもっている。そして、僕は謎解きは苦手な方だ。
辞典を読むような子ども……、果たして僕は、謎を解くことができるのだろうか?
とは言っても、僕には見える範囲が限られている。全ての幽霊を見ることができるわけではないのだ。
「じゃあ、誰なら見えるの?」
「僕が見えるのは、『僕の守護霊が友だちになりたい幽霊』だけだよ。」
「えー?どういうこと?」
「僕の守護霊くん、幽霊の友だちがほしいんだって」
「かわいらしいね」
「確かに?」
「その守護霊って、お兄ちゃんの後ろにいる男の子のこと?」
「おにい……」
また『お兄ちゃん』呼びか。毎回言われる。なぜ、初めて会った人に、お兄ちゃん呼びができる?お嬢ちゃんとかと同じ扱いなのか?
「たぶんそう。後ろにいる?」
もはや背後霊だな……。
「たぶん?わからないの?」
「僕には、守護霊くんが見えないんだ。友だちになりたいわけじゃないから、だって」
これは、前に会った、似たような力を持つ人から聞いたことだ。
確かに、今まで見てきた幽霊を思い出してみると、全体的に幼い子ばかりだった。そのため、守護霊くんも幼いのだろうと予想している。
「幽霊が見える人、けっこう少ないんだよ。だから、まだ会ったことがないんじゃないかな?」
「うん。初めて会った。まさか、見える人がいるなんて、おどろき」
すごーい、と目を見開いてはしゃぐ。その姿は、ただの女の子となんら変わりはなかった。
「ずっと一人だったんだよね?どれくらいの間?何してたの?」
「ん……。ずっと本読んでたよ。だいたい8年ぐらいじゃない?」
「え、飽きない?」
「別に、特には……。図書館に、どれだけの本があると思ってるの?」
確かに、図書館にはたくさんの本がある。特に、この図書館の本は他に比べて多い。
「でも、難しくて読めない本も、たくさんあるでしょ」
幽霊は長い時間を過ごすらしい。
そのぶん知識は増えるが、思考力は生前と変わらないという。
見た感じ、小学4年生ぐらいか?小説も、文字が多いと読めないんじゃ?
「ないよ?私、本ならなんでも読むから。専門書でも、絵本でも。辞典も読んだことあるよ。法律だって。すごいでしょ!知るのは、楽しいからね」
全然読めるらしい。年齢とか、小学生とか以前に、自分よりも多くの種類の本を読んでいた。
「それは、すごいね……。そんなにいろんな種類の本が読めるなら、飽きないだろうね」
普通の人は、本を読むこと自体に飽きそうだが……。本の真似をするような愛書家なんだから、本を読まなくても十分楽しめるのだろう。
「お兄ちゃんは、何を読むの?」
「大体は小説かな。……お兄ちゃん呼びはやめてね」
やっぱり、慣れないのだ。恥ずかしく感じる。
「は〜い、わかった。じゃあ、名前なんて言うの?」
「久瀬 碧都(くぜ あおと)だよ」
なぜか聞いた瞬間、少しだけ、少女は驚いたように、目を見開いた。ちらりと、目線を僕からずらす。
「じゃあ、あおくんって呼ぶね?」
「……まあ、良いよ」
年下の女の子にあだ名で呼ばれるのもどうかと思うが、本人が呼びたがっているし、別に良いか。この呼び方も、なかなかに恥ずかしいが。
これだけ仲良くなってしまえば、きっと……。
「ねえねえ、私と一緒に遊んでよ!」
やはり、言われると思った。
前に会った子もそうだった。なぜかみんな、願いを持っていて、叶えると成仏する。きっとこの子も、同じ流れになるだろう。なぜみんな同じなのかはわからない。幽霊は、案外そんなものなのかもしれない。
「遊んだら、僕の守護霊くんと友だちになってくれる?」
成仏してしまったら、友だちになっても意味がないと思うのだが。別に良いらしい。幽霊のことは、よくわからない……。
「うん!いいよー」
「じゃあ、遊ぶ。何して遊ぶの?」
子どもの遊びだ、疲れることはあっても、無理難題では無いだろう。
少女は答える。
「んっとねー、謎解き!」
相手は、子どもだとしても自分以上に知識をもっている。そして、僕は謎解きは苦手な方だ。
辞典を読むような子ども……、果たして僕は、謎を解くことができるのだろうか?