閲覧前に必ずご確認ください

キャラクターがサラッと脱落していきます。
キャラクターに居なくなって欲しくない…!って人は見ない方がいいと思います。

文字サイズ変更

雪と微睡む

#18

第参ノ事件ー4話“飛び降りと他人”

キーボードの音が鳴り響き、人の話し声一つ聞こえてこないいつもの仕事場で、白髪の彼はパソコンと向き合っていた。聞こえてくるのは機械が動く音と、人の動く音だけ。足音ひとつ、それが驚く程に際立つ。

慣れない人10人に聞けば12人が居心地の悪い場所だと答えるような部屋。だが、何年も勤めていればそれも慣れてくるようで誰もがいつもの事のようにパソコンと向き合っていた。

有名でこの前も大きなプロジェクトを成功させた会社なだけあって暇な日なんて1日たりともない。仕事場の空気はいつも張り詰めており、それが緩むのは休みの期間くらいだった。

そんな中、彼の赤い瞳には液晶越しにピンクの長い髪が映っていた。それが風に吹かれて空を舞った瞬間、彼は嗤う。

勿論、周りはパソコンと向き合っている為気付かない。気付かれる事なくソレは起きたのだった。

[水平線]

パトカーのサイレンが鳴り響き、会社のビルで仕事をしていた人物は全員仕事を中断させられて、今日は一度帰り、自宅勤務に切り替える事を伝えられていた。

黒髪の彼はそれを聞くと、静かに思考を回しながらエレベーターに乗ってエントランスに着くとそのままその場に立ち止まっていた。

來夢(…今のって…桃華さん…??)

見間違えるわけがない。目立つピンクの髪。彼女は確かに、昼間に会った少女の筈だと考えていると、後ろから肩に手を置かれ、声をかけられる。

和樺「いやなにしてるんですか。」
來夢「あ、和樺さん。」
和樺「ほら、そこに立たれても皆さん困るんですよ。一旦建物を出ますよ。」

そういって半ば引っ張り出される形で外に出ると、少し会社のビルから離れた人気のない公園のベンチに座る。そして、改めて茶色の瞳は青い瞳をじっと見つめて告げる。

和樺「あんな中途半端なところで止まられたら人の邪魔になります。なんであんな場所で立ち止まったんですか?」
來夢「いや…落ちてきていたのってにピンクの髪の人…ですよね?」

確認するようにそう聞いてくる彼に茶髪の彼は一つため息をついた後、呆れ顔で答える。

和樺「私は見てませんでしたがそうらしいですね。なぜ会社に子供がいたのかはよくわかりませんがね。それで、それがどうかしたのですか?質問に答えてください。」
來夢「いえ、ならその落ちてきた人と昼間に知り合ったんです。」
和樺「…はい??」

困惑したように見つめる彼を気にした様子もなく黒髪の彼は言葉を続ける。

來夢「しかも、その人、玲衣さんの妹だとか…。」

そう青い瞳を少し輝かせながら呟く彼に、大体考えている事の察しがついたらしい茶髪の彼は呆れ顔でまたため息をついた後、視線を合わせて告げる。

和樺「ここは、フィクションじゃない。子供でしたし、ここは柵が高くありませんから、事故で落ちたのでしょう。それで話は終わり。私達の気にする事ではない。違いますか?」

そう淡々と告げる彼の茶色の瞳を見て、青い瞳は静かに確信した。

來夢(…この人はしっかりした人だ。だからこそ…)

彼はにっこりと笑顔を作って答える。その笑顔は彼が仕事で使ってきたものと全く同じ、感情の込めていないものだった。

來夢「勿論、わかっていますよ。」

作者メッセージ

勿論まともなのは和樺さんの方です。普通に事件に足突っ込もうとする來夢が異常者です。多分コイツの頭のネジくんのは仕事が多すぎて放棄したのでしょう。

見てくださりありがとうございます!

2026/07/26 20:00

空音 零
ID:≫ 9ixiBSBZrTprs
コメント

この小説につけられたタグ

PG-12謎解き殺人事件感動死亡描写有り

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は空音 零さんに帰属します

TOP