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愛撫
[明朝体][明朝体]登場人物
兄→三上零 義弟→三上信介
「すぅ…すぅ」
小さな音を立てて、薄めの布団の中で
身長は同じだが体格のいい零の中にくるまって、
まるで赤子のように寝ている。
「……」
そんな信介を、零はかれこれ30分くらいだろうか。自分のふ所にいる信介をずっと見ていた。
綺麗な金髪と幼みを感じる顔は見ていて飽きない。
自分の愛する人、なら尚更だ。
こうやって2人でベッドに着いていると、思い出したくもない記憶が蘇ってくる。母さんとは復縁はしたけれど、結局の相手からの謝罪は持ち越しのまま。大学の教育費……とか、生活費諸々は出してくれている部分もあるらしいけれど、正直な所どこまで本気なのかは分からない。
今はそんなこと、どうでもいい。
目の前にいる人は、零の愛する人で、一度は憎んだ経験のある男。子供の頃の恨み、というやつなのかもしれない。
"お前が居なかったら、、、ここまで俺は気に病んでいなかった"
"お前がもし産まれなかったら、俺は全うに
男として育てられて。女同然になんて、育てられなかった"
なんて当時11歳の癖に、全てを恨んだように
信介に擦り付けてた。だが、そんな自分も
信介に虐待をしていた母さんもどちらも嫌いで、
許せなくて、あの雨の降る日。
俺"ら"は逃げた。、んだったよな。
いまでも信介とこうベッドに入ると、そういうことを思い出す。蘇る。
思い出して、甦らせるほど、自分があの時代に
信介に犯してしまった罪を実感する。
あのとき浴びせてしまった暴言。
俺の嫌いだった母さんと同じように。
信介は全てを許してくれた。
"零はなんにも悪くない。ただ、環境に愛されなかっただけ。ボクが全部を悪くさせちゃったんだよ"
許してくれたと言うよりも、呆れ……
悟った、と言った方が近いんだろうか。
13の時の信介はそう言った。
俺とは真逆の人間なんだ、とその時の俺は思った。
今でもそう思ってる。
─────
現在の俺らは恋仲にある。
義兄弟であり、恋人関係。
お互いを理解して、今までを受け容れて,
全てを愛する、と。
今その中で、俺らは同じ、少し狭い気はするが
セミダブルのベッドで寝ている。
信介は寒がり。最近分かった。
信介は膝を抱えるように眠る。最近知った。
信介は、絶対俺と向かい合うように眠る。
"ごめんね、ボク、怖くて独りじゃ寝られないんだ。
お兄ちゃん、一緒に寝てくれる、?"
膝を抱えて寝る人は、ストレスに弱く、不安や悩みを抱えている人が多いらしい。
そして、ストレスは寒がりに繋がるらしい。
俺も関係していることではあるが、向かい合って寝る
カップルは、依存気味であったり、
「自分の背中は相手に見せられない」という意味があるらしい。
ベッドを足の向きで考えると俺は右側、信介は左側に寝ている。俺はずっと左向きで寝る体質だ。
だから意識しているんだとしたら信介ということになる。
最近理解した。
信介の周りにあった、全ての環境がストレスになっていて、無意識に俺に依存していて、
俺らを狂わせた"あの"頃から俺に歪んだ小さな恋を
募らせていたんだと。
最近理解した。
確かにそうだったんだ。俺が気づかなかっただけで。
きっと、その俺に信介は失望したんじゃないか。
毎日そう考える程に目の前にいる相手を好きになる。
そして、過去の罪による心が、全てを殺してしまいたくなる。
過去の俺も。母さんも。父さんも。
今お前の前にいるオレ自身も。
お前が苦しむ程にオレを好きになって、不安になる。
それが身体の、心理に出てしまう。
心理、だから本当の事なのかは分からないけれど。
本当なのだと言い聞かせてそう考えると狂わしく
信、信介、三上信介、俺の、弟、義弟。
お前のことを好きに、愛してしまう。
本当に申し訳ない。
俺が、お前を好きになって、愛してしまって。
こんな俺を好きになって、愛させてしまって。
俺は、お前に癒えない傷を作ってしまったのに。
どうしてそこまで俺を許してくれるんですか。
オレを許して、愛してくれるんですか。
俺は、お前を、落ちて、堕ちるまで、おとしてしまったのいうのに。
小さな寝音を立てて寝ていた信介を零は
軽く自身の身体へ抱き寄せた。
「、っ、ふ、っ、うっ、 」
寝ている信介のことを抱き寄せ、零の分厚い手で起きないように、小さな子猫を触れるように撫でる。
「っう"……しん、おれの、あいしてる、しん、すけ、」
触れる金髪は柔らかく、零の割れた心のガラスを
包み込むように落ちていく。
「こんな、おれで、ごめんっ、、っ、」
いつだろう。俺は信介の前では泣かないと
誓っていたはずだった。
信介を罵倒する俺が、弱く見せさせたくなくて。
信介を愛する俺が、俺の、弱い姿を見せたくなくて。
独りでいつも泣いていたのに。
「こんな、おれを、、おれで、いることを、」
弱くなったんだな。おれも。
「ゆるしてくれ、っ、」
軽く布団が捲られた。
「、、れい、。」
[/明朝体]
兄→三上零 義弟→三上信介
「すぅ…すぅ」
小さな音を立てて、薄めの布団の中で
身長は同じだが体格のいい零の中にくるまって、
まるで赤子のように寝ている。
「……」
そんな信介を、零はかれこれ30分くらいだろうか。自分のふ所にいる信介をずっと見ていた。
綺麗な金髪と幼みを感じる顔は見ていて飽きない。
自分の愛する人、なら尚更だ。
こうやって2人でベッドに着いていると、思い出したくもない記憶が蘇ってくる。母さんとは復縁はしたけれど、結局の相手からの謝罪は持ち越しのまま。大学の教育費……とか、生活費諸々は出してくれている部分もあるらしいけれど、正直な所どこまで本気なのかは分からない。
今はそんなこと、どうでもいい。
目の前にいる人は、零の愛する人で、一度は憎んだ経験のある男。子供の頃の恨み、というやつなのかもしれない。
"お前が居なかったら、、、ここまで俺は気に病んでいなかった"
"お前がもし産まれなかったら、俺は全うに
男として育てられて。女同然になんて、育てられなかった"
なんて当時11歳の癖に、全てを恨んだように
信介に擦り付けてた。だが、そんな自分も
信介に虐待をしていた母さんもどちらも嫌いで、
許せなくて、あの雨の降る日。
俺"ら"は逃げた。、んだったよな。
いまでも信介とこうベッドに入ると、そういうことを思い出す。蘇る。
思い出して、甦らせるほど、自分があの時代に
信介に犯してしまった罪を実感する。
あのとき浴びせてしまった暴言。
俺の嫌いだった母さんと同じように。
信介は全てを許してくれた。
"零はなんにも悪くない。ただ、環境に愛されなかっただけ。ボクが全部を悪くさせちゃったんだよ"
許してくれたと言うよりも、呆れ……
悟った、と言った方が近いんだろうか。
13の時の信介はそう言った。
俺とは真逆の人間なんだ、とその時の俺は思った。
今でもそう思ってる。
─────
現在の俺らは恋仲にある。
義兄弟であり、恋人関係。
お互いを理解して、今までを受け容れて,
全てを愛する、と。
今その中で、俺らは同じ、少し狭い気はするが
セミダブルのベッドで寝ている。
信介は寒がり。最近分かった。
信介は膝を抱えるように眠る。最近知った。
信介は、絶対俺と向かい合うように眠る。
"ごめんね、ボク、怖くて独りじゃ寝られないんだ。
お兄ちゃん、一緒に寝てくれる、?"
膝を抱えて寝る人は、ストレスに弱く、不安や悩みを抱えている人が多いらしい。
そして、ストレスは寒がりに繋がるらしい。
俺も関係していることではあるが、向かい合って寝る
カップルは、依存気味であったり、
「自分の背中は相手に見せられない」という意味があるらしい。
ベッドを足の向きで考えると俺は右側、信介は左側に寝ている。俺はずっと左向きで寝る体質だ。
だから意識しているんだとしたら信介ということになる。
最近理解した。
信介の周りにあった、全ての環境がストレスになっていて、無意識に俺に依存していて、
俺らを狂わせた"あの"頃から俺に歪んだ小さな恋を
募らせていたんだと。
最近理解した。
確かにそうだったんだ。俺が気づかなかっただけで。
きっと、その俺に信介は失望したんじゃないか。
毎日そう考える程に目の前にいる相手を好きになる。
そして、過去の罪による心が、全てを殺してしまいたくなる。
過去の俺も。母さんも。父さんも。
今お前の前にいるオレ自身も。
お前が苦しむ程にオレを好きになって、不安になる。
それが身体の、心理に出てしまう。
心理、だから本当の事なのかは分からないけれど。
本当なのだと言い聞かせてそう考えると狂わしく
信、信介、三上信介、俺の、弟、義弟。
お前のことを好きに、愛してしまう。
本当に申し訳ない。
俺が、お前を好きになって、愛してしまって。
こんな俺を好きになって、愛させてしまって。
俺は、お前に癒えない傷を作ってしまったのに。
どうしてそこまで俺を許してくれるんですか。
オレを許して、愛してくれるんですか。
俺は、お前を、落ちて、堕ちるまで、おとしてしまったのいうのに。
小さな寝音を立てて寝ていた信介を零は
軽く自身の身体へ抱き寄せた。
「、っ、ふ、っ、うっ、 」
寝ている信介のことを抱き寄せ、零の分厚い手で起きないように、小さな子猫を触れるように撫でる。
「っう"……しん、おれの、あいしてる、しん、すけ、」
触れる金髪は柔らかく、零の割れた心のガラスを
包み込むように落ちていく。
「こんな、おれで、ごめんっ、、っ、」
いつだろう。俺は信介の前では泣かないと
誓っていたはずだった。
信介を罵倒する俺が、弱く見せさせたくなくて。
信介を愛する俺が、俺の、弱い姿を見せたくなくて。
独りでいつも泣いていたのに。
「こんな、おれを、、おれで、いることを、」
弱くなったんだな。おれも。
「ゆるしてくれ、っ、」
軽く布団が捲られた。
「、、れい、。」
[/明朝体]
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