「…………え?」
なにもかも、動いていない。
ガマガエルも、人形の影も。
晴も、琴葉も。
空を飛ぶ鳥、風にはためいていた商店街の旗。
全部、止まっている。
なのに、私だけ動けている。
目の前には、飛びかかってくる瞬間のガマガエルがいた。
「キモっ……」
思わず横に飛び退く。
その瞬間、ガマガエルが放物線を描きながら落ちていった。
「天音ちゃん⁉︎ 大丈夫⁉︎」
「よそ見すんな、琴葉!」
琴葉と晴も動いている。
手が震える。
なんだったの、今の……?
「夜桜、どこか安全な場所に行け!」
指示通り、商店街の方に逃げ込む。
足元が水に覆われた、誰もいない八百屋の中で待つ。
しばらくして、静かになった頃合いを見て、外に出る。
気づけば、水が少しずつ減っていく。
晴たちのところに着いた時は、いつのまにか買い物をしている人もいた。
「助かった……?」
そう呟いた私を見て、晴がギョッとしたような顔を見せる。
「夜桜……? それ……どうした?」
「え?」
何かついてるのかと思い、あわてて身体中をチェックする。
「何もないじゃん。晴くん、どうしたのー?」
琴葉も笑い出す。だけど晴は神妙な表情のままだった——。
[中央寄せ]—幕間{side 晴}—[/中央寄せ]
戻ってきた夜桜が、[太字]透けていた[/太字]。
夜桜の身体が、光に溶けるかのように僅かに透明になっている。
後ろの商店街や人々の姿が、ほんのり透けて見えた。
本人も琴葉も気づかず、ただ歩く夜桜を見守るだけだった。
「……これ以上、変なことが起こらないといいが」
小さく呟いたとき、夜桜が振り向いた。
「晴ー? 行かないの?」
「……あ、あぁ。今行く」
俺は返事をして、2人の方へ向かった。
[水平線]
[明朝体][太字][右寄せ]誕生日まであと7日[/右寄せ][/太字][/明朝体]
なにもかも、動いていない。
ガマガエルも、人形の影も。
晴も、琴葉も。
空を飛ぶ鳥、風にはためいていた商店街の旗。
全部、止まっている。
なのに、私だけ動けている。
目の前には、飛びかかってくる瞬間のガマガエルがいた。
「キモっ……」
思わず横に飛び退く。
その瞬間、ガマガエルが放物線を描きながら落ちていった。
「天音ちゃん⁉︎ 大丈夫⁉︎」
「よそ見すんな、琴葉!」
琴葉と晴も動いている。
手が震える。
なんだったの、今の……?
「夜桜、どこか安全な場所に行け!」
指示通り、商店街の方に逃げ込む。
足元が水に覆われた、誰もいない八百屋の中で待つ。
しばらくして、静かになった頃合いを見て、外に出る。
気づけば、水が少しずつ減っていく。
晴たちのところに着いた時は、いつのまにか買い物をしている人もいた。
「助かった……?」
そう呟いた私を見て、晴がギョッとしたような顔を見せる。
「夜桜……? それ……どうした?」
「え?」
何かついてるのかと思い、あわてて身体中をチェックする。
「何もないじゃん。晴くん、どうしたのー?」
琴葉も笑い出す。だけど晴は神妙な表情のままだった——。
[中央寄せ]—幕間{side 晴}—[/中央寄せ]
戻ってきた夜桜が、[太字]透けていた[/太字]。
夜桜の身体が、光に溶けるかのように僅かに透明になっている。
後ろの商店街や人々の姿が、ほんのり透けて見えた。
本人も琴葉も気づかず、ただ歩く夜桜を見守るだけだった。
「……これ以上、変なことが起こらないといいが」
小さく呟いたとき、夜桜が振り向いた。
「晴ー? 行かないの?」
「……あ、あぁ。今行く」
俺は返事をして、2人の方へ向かった。
[水平線]
[明朝体][太字][右寄せ]誕生日まであと7日[/右寄せ][/太字][/明朝体]