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ねえねえ聞いて聞いて!

#9

「先輩」が教祖になった夏

突然だが、私はファンアートを描いてもらったことがある。


…違う違う、私の投稿した作品のファンアートではなく、
「私」のファンアートを描いてもらったことがあるのだ。

皆さんは、ジャ■プ+をご存知だろうか。
権利関係がちょっと怖いので一応伏せ字にしておくが、ご存知週刊少年ジャ■プの別媒体であり、「チェーン■ーマン」「SPY×F■MILY」「ダンダ■ン」などの人気作品がweb及びアプリで、無料で読むことができる、という代物である。

私はこのサービスのブラウザ版(登録のいらないweb版)をたまに利用しているのだが、この中に毎週木曜連載の「幼稚園WA■S」という作品があり、読むことがある。もちろん、コメントを残すこともあった。



これは昨年夏のある日、私の残したコメントが、ちょっとした祭りを引き起こしたお話である。




2024年8月。

その日は夏休み真っ只中で、友人と遊ぶ予定が入っていた。
L■NEを確認するためスマホを持ち上げて、…速攻でS■fariを開いた。
いつもそうなのだ。ついつい寄り道してしまう。言うなれば、「勉強しよう」と本棚に手を伸ばし、マンガ取っちゃう…みたいな。ただし、共感していただけるかは考えないものとする。


冒頭で説明したサイトにアクセスし、冒頭で説明した作品の第一話にコメントをした。
これ以上伏せ字を増やすとなんだか戦後みたいになってしまうので、もう固有名詞は使わない。うん、あんまり使わない。

詳しく覚えてはいないが、確かこんな感じだったと思う。

[太字]374 さあて全話無料に惹かれて読み始めた新規さん!先輩読者の私が、台風を起こす勢いで先輩風を吹かせながら教えよう。このマンガほど敵の「よし…死んだな」が信用できないマンガはないぞ!心して読みたまえ。ちなみに私は某神絵師夫妻のYouT■beコラボ動画を見るまで千葉先生が男性だと勘違いしていたぞ!ファン失格だ!ちょっと死んでくる![/太字]

※当時、当作品の「全話無料キャンペーン」が行われていた(普段は一部を除いて有料である)。
※プロイラストレーター夫妻のYouT■beチャンネルにて、この作品の作者さんとのコラボ動画が投稿されていた。




…文面からして、午前中だったのに深夜テンションだったのが分かるだろう。

実際私もちょっと「これどうかな」などと思ったのだが、まあ匿名だし、別に批判じゃないし、匿名だし、匿名だし。
「匿名である」という理由が8割くらいを占めたことに満足した私は、投稿ボタンを押した。





ここから先に記すことは、起こったことの何もかもが収束した後に、私がその痕跡を発見したものである。
当時起こったのであろうことを、なるべくリアリティに沿ってダイジェストでご紹介しようと思う。

そして最後に、一連の出来事を認識した私のリアクションをお楽しみいただこう。





⚫︎投稿の半日後、「«374」という返信コメントがいくつか見られる。内容は、「私もその動画を見た」「作者が男性だと勘違いしていた」というもの。

⚫︎投稿の数日後。「«374」のコメント数が前日の何倍にも増える。そして内容も、徐々に「私も〇〇という勘違いをしていた、私も一緒に死ぬ」「連れていってくれ」というものに変わり始める。

⚫︎変な呼び名が付く。その名も、[太字]〝台風先輩〟[/太字]。由来は言わずもがな。

⚫︎「台風先輩」と呼びかけるユーザーが格段に増える。「〇〇だと思っていた私も連れて行け」という流れがテンプレとなる。

⚫︎初期のこの段階で私も一度目撃。425コメントにて、ちょっとびっくりした旨を投稿。

⚫︎「布教界の教祖」という二つ名がつく。さらに、「全世界幼稚園WA■S化計画」「台風先輩、世界進出作戦」なる運動が提唱され始める。

⚫︎11月某日、[太字]なぜか〝台風先輩〟というファンアートがpixivにて公開される。[/太字]

⚫︎そうこうしているうちに、二つ名が「教祖」→「絶対神」→「聖母」に変わる。

⚫︎元コメ、いいね100を達成(通常は10もいかないことがほとんど。良くても30)。

⚫︎「台風先輩」のpixiv記事を作ろうという運動が開始される(おそらく途中で断念)。

⚫︎この時点で、コメント数が600を超える。数ヶ月で300近くコメントが増えたことになる。

⚫︎ここで少し流れが変わる。「身内ノリの色が濃すぎる」「他のところでやってくれ」などというコメントが増える。

⚫︎擁護コメントと批判コメントが入り混じり、コメント欄は応酬や通報入り乱れる[漢字]混沌[/漢字][ふりがな]カオス[/ふりがな]となる。

⚫︎374コメントに通報が集まり、[太字]削除される(笑)[/太字]





…というのが、一連の顛末であった。

正直、この痕跡を見かけた時は爆笑しっぱなしだった。
ちなみにこれは少し前に確認したものなので、今現在はどうなっているかわからない。おそらく兵どもが夢の跡、ひっそりと忘れ去られているのではなかろうか。

ダイジェストでまとめたので味気なかったかもしれないが、実際の盛り上がりは凄まじいものであった。おそらく、この一件でここまで崇められていた対象は、私ではない。私のコメントを依代として皆が作り上げた、〝台風先輩〟という偶像だと思う。



ご興味がある方は、ぜひ一度確認してみていただきたい。ブラウザ上で閲覧できるので。
そしてそのコメント欄には、このサイトのことをコメントしないでいただきたい。


………深夜テンションだった時の自分を思い出すのが、結構恥ずかしいので。

作者メッセージ

黒歴史供養。

「友達をネタにしたエッセイ」と謳いながら最近自分のことばかりで申し訳ありません…
次回はぜひとも友達を犠牲にします!笑

2025/03/27 09:22

団栗きんとん
ID:≫ soHtg8UkVbFiM
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エッセイ君の口角をちょっとだけ上げたい

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