未だ、警報音は鳴り止まない。
「リカ様、どうします…?このままじゃ絶対バレます…」
建物の影で、ククが涙目で問う。
しばらく沈黙していたリカは、やがて顔をあげ、きりりとした口調で言った。
「新しい作戦を考えた。お前は私の言う通りに動けよ。ここからは別行動だ」
「はい…」
「まず、この小屋の鍵はお前が持っておけ。先に屋敷の正門まで行って、[漢字]閂[/漢字][ふりがな]かんぬき[/ふりがな]を外せ。先ほどうさぎたちを大脱走させておいたから、門番は数名のはずだ。お前なら掻い潜れる」
リカから渡された銀の鍵を丁重に懐に入れ、ククは頷く。
するとリカは、急に自らの脚を上げて手を添え、自分の履いていた[漢字]草鞋[/漢字][ふりがな]わらじ[/ふりがな]を脱いだ。
「なっ…!」
「閂を外したら、この草鞋の跡を付けておけ。正門から南に向かって、右、左、右…と順番に、地面に強く押し当てておくんだ。見つからないギリギリまで、なるべく遠くの方まで跡を付けろ」
「は、はあ…」
くれぐれも見つかるなよ、と言い添えながら一対の草鞋をククに押し付け、リカは続ける。
「終わったら、私の部屋の前へ行け。使用人の誰かが張ってるだろうから、私が正門の方へ走り去ったのを見た、と言っておけ。時間があれば、他の奴にもその情報を広めろ」
ククは渡された鍵と草鞋を抱え、言われたことを指折り確認してから、リカに言った。
「別行動って、リカ様は…」
「私は、ジマを探しに行く。終わったらろうそくの倉庫に集合だ」
リカはニヤリと笑って、地下足袋のまま音もなく闇夜の瓦屋根に飛び上がっていってしまった。
「リカ様、どうします…?このままじゃ絶対バレます…」
建物の影で、ククが涙目で問う。
しばらく沈黙していたリカは、やがて顔をあげ、きりりとした口調で言った。
「新しい作戦を考えた。お前は私の言う通りに動けよ。ここからは別行動だ」
「はい…」
「まず、この小屋の鍵はお前が持っておけ。先に屋敷の正門まで行って、[漢字]閂[/漢字][ふりがな]かんぬき[/ふりがな]を外せ。先ほどうさぎたちを大脱走させておいたから、門番は数名のはずだ。お前なら掻い潜れる」
リカから渡された銀の鍵を丁重に懐に入れ、ククは頷く。
するとリカは、急に自らの脚を上げて手を添え、自分の履いていた[漢字]草鞋[/漢字][ふりがな]わらじ[/ふりがな]を脱いだ。
「なっ…!」
「閂を外したら、この草鞋の跡を付けておけ。正門から南に向かって、右、左、右…と順番に、地面に強く押し当てておくんだ。見つからないギリギリまで、なるべく遠くの方まで跡を付けろ」
「は、はあ…」
くれぐれも見つかるなよ、と言い添えながら一対の草鞋をククに押し付け、リカは続ける。
「終わったら、私の部屋の前へ行け。使用人の誰かが張ってるだろうから、私が正門の方へ走り去ったのを見た、と言っておけ。時間があれば、他の奴にもその情報を広めろ」
ククは渡された鍵と草鞋を抱え、言われたことを指折り確認してから、リカに言った。
「別行動って、リカ様は…」
「私は、ジマを探しに行く。終わったらろうそくの倉庫に集合だ」
リカはニヤリと笑って、地下足袋のまま音もなく闇夜の瓦屋根に飛び上がっていってしまった。