「この管理小屋自体の鍵は、いざという時のスペアとしてもとより私も持っている。さっさとこの中に入って、倉庫の鍵をゲットしてすぐ撤退だ」
黒い着物の[漢字]袂[/漢字][ふりがな]たもと[/ふりがな]から、リカはその銀色の小さな鍵を出してそう言った。
カチャリ…
ギギギと音を立てて開く小屋の中は、月夜に照らされてなお真っ暗だった。すぐにククが携帯ランタンを点灯し、リカの足元を照らす。
「さ、早いとこ鍵を取ろう。この奥の管理人室にあるはずだ」
リカが、そうヒソヒソ声で言った。
その時。
「うわっ…!?」
ビンッ!と弦を弾くような音が、二人の足元から響いた。
「なんだコレ…糸?」
灯りをかざしてよく見ると、床一面に、太い糸が張り巡らされている。
「ジマのやつ…侵入者に足を引っ掛けて転ばせる罠か?なんとも生ぬるいな…」
下を見つめながらリカが言った。しかし、残念ながらジマの張った仕掛けはその程度ではなかった。
ビー!ビー!ビー!
けたたましく警報音が鳴る。
「なっ…!」
「リカ様、にっ、逃げましょう!」
二人が糸をかいくぐって外に退避すると、屋敷中に響き渡る警報からは、アナウンスが流れはじめた。
「緊急事態発生。リカ第一王女様が脱走しました。リカ第一王女様が脱走しました。城内の者は、ただちに付近の捜索体制に入りなさい。繰り返します。リカ第一王女様が…」
「…」
二人が、顔を見合わせる。しばしの沈黙ののち、ククが言った。
「やっぱりジマさん絶対大変だったんですって!」
「うるさいな!」
黒い着物の[漢字]袂[/漢字][ふりがな]たもと[/ふりがな]から、リカはその銀色の小さな鍵を出してそう言った。
カチャリ…
ギギギと音を立てて開く小屋の中は、月夜に照らされてなお真っ暗だった。すぐにククが携帯ランタンを点灯し、リカの足元を照らす。
「さ、早いとこ鍵を取ろう。この奥の管理人室にあるはずだ」
リカが、そうヒソヒソ声で言った。
その時。
「うわっ…!?」
ビンッ!と弦を弾くような音が、二人の足元から響いた。
「なんだコレ…糸?」
灯りをかざしてよく見ると、床一面に、太い糸が張り巡らされている。
「ジマのやつ…侵入者に足を引っ掛けて転ばせる罠か?なんとも生ぬるいな…」
下を見つめながらリカが言った。しかし、残念ながらジマの張った仕掛けはその程度ではなかった。
ビー!ビー!ビー!
けたたましく警報音が鳴る。
「なっ…!」
「リカ様、にっ、逃げましょう!」
二人が糸をかいくぐって外に退避すると、屋敷中に響き渡る警報からは、アナウンスが流れはじめた。
「緊急事態発生。リカ第一王女様が脱走しました。リカ第一王女様が脱走しました。城内の者は、ただちに付近の捜索体制に入りなさい。繰り返します。リカ第一王女様が…」
「…」
二人が、顔を見合わせる。しばしの沈黙ののち、ククが言った。
「やっぱりジマさん絶対大変だったんですって!」
「うるさいな!」