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闇に堕ちる勇者 ~再現の魔人と喰魂の魔人~

#27

WDSF拠点発見/襲撃を掛けるスライ

〈Side スライ〉
スライはキルンがWDSFに拐われたと考え、調査を進めていた。
WDSFの拠点は、魔人の実験に生身の人間を使う以上、街の中の人気の通らないところか街から少し離れた場所にひっそりと作られる事が多い。
そこから街や街から少し離れた山などを虱潰しに調べまくっていた。
確信も何もないが、執念だけで足を前に進める。
手応えがあったのは、郊外の山裾にひっそりと影を落とす、古びた資材置き場だった。
周囲を警戒しながら死角に潜り込み、双眼鏡越しに観察する。それを三日間。三日目の夜に、資材置場の壁に立て掛けられている資材の裏から白衣の男が現れた。軽く横に動かしていたのを見るに、資材に見せかけた精巧な隠し扉なのだろう。
​(......ビンゴ。)
​闇の中で、スライの瞳に鋭い光が宿った。
​男を背後から首を絞め落とし、白衣を剥ぎ取ったら酸で溶かして殺す。
​奪い取った白衣を羽織ったスライは、まず内部を直接かき回すのではなく、慎重な間引きを開始した。
​廊下の影から「機器の不具合」「外での異音」を装って、見張りや研究員を一人、また一人と外の死角へ誘い出す。
誘い出された者が異変に気づいた瞬間には、すでに喉元を砕いているか、鋭い一撃で息の根を止めていた。倒した遺体は即座に酸で跡形もなく溶かし、痕跡すら残さない。一人消えるたびに、内部の警戒網は確実に、だが誰にも気づかれないまま静かに薄くなっていく。
​やがて、誘い出そうにも人の気配が途絶え、通路を行き交う足音がぱったりと止んだ。
外の空気と内部の沈黙が交差する。

​(......よし、空いた)

​スライは白衣のポケットの中で武器の感触を確かめると、呼吸を一つ整え、静かに——だが迷いのない足取りで施設の深部へと突入していった。

しかしキルンは居なかった。

(......ここは外れかぁ...)

落胆しながら帰ろうとしたが、パソコンが光っているのが見えた。

(何の機械だろう?......ガトスなら分かるかもしれない。持ち帰って中身を調べてもらおう。)
近くにパソコンにある穴に差し込めそうな小さな機械?(USBメモリ)等もあったため根刮ぎ持っていく事にした。魔具のマジックバッグ(見た目の容量よりも実際の容量が大きいため沢山入る)を持ってきていて良かった。量が多くて両手に抱えたりしたら怪しまれる。

第27話「WDSF拠点発見/襲撃を掛けるスライ」終
次回 第28話「夢/地獄作業」

2026/07/26 19:08

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ID:≫ 0.7.Z3DGXA2DY
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