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闇に堕ちる勇者 ~再現の魔人と喰魂の魔人~

#11

side ガトス3

伝書鷹による緊急連絡を受け、ヤハトとガトス、アレンの三者は合流を果たしていた。
かつてキルンと共に笑い合った者たちの顔には、色濃い影が落ちている。

ヤハト「...まさか、キルンが姿を眩ますなんてね...あの規律に厳しくて、約束を違えることなど絶対にしない彼が。」
ヤハトは机の上に置かれた、キルンのために用意していた資料を力なく指先で叩いた。
ガトス「本当にな。......だがヤハト、事態はもっと悪いぞ。アイツがただ消えただけなら、俺だってここまで焦りゃしない。」
​ガトスは懐から、先ほど拾い上げた「あるもの」を取り出した。
それは、キルンが飛行の際に愛用していた再現されたコウモリの羽の一部だった。
アレン「......それ、キルンの......?」

​ガトス「ああ。二つに割れた山。確か、『イーラ・デイ(Ira Dei)』だっけ?の麓に落ちていた。魔力で構成されているから間違いない。そして、そこには争った形跡があった。......それも、並大抵の相手じゃない。あの山の一部が、まるで巨大な力で叩き伏せられたように砕けていた。」

ヤハト「......あの『緋緑の神代』を、正面からねじ伏せられる存在......。あの組織(WDSF)が動いたと見て間違いないな。
...勝てると思うかい?『朱檸の聖陽』様。」
ガトス「その二つ名で呼ぶなよ!恥ずいわ!...ったく、恥ずいからその二つ名で呼ぶなって言ってるだろ!この状況で冗談言ってる余裕あんのかよ。」

ヤハト「ふふ、すまない。君の照れ顔を見ると、少しだけ日常が残っている気がしてね......。だが、笑い事はここまでだ。組織(WDSF)が動いたとなれば、狙いは一つしかない。」

ガトス「あぁ...」

ガトス&ヤハト「「キルン(彼)の持つ『器としての性能』を、WDSFが見逃すはずがない。記憶を弄り、彼等の駒にしようとしているんだろう(ね)。」」
ヤハト「...さて、彼等WDSFの施設を探し出そう。」
ガトス「城に残っているスライにも協力を仰ごう。」
アレン「シャノンさんやヒカリタクさん、ガララさんにも。」
ガトス「そうだな。彼等の実力は頼りになる。」
ヤハト「それと、各地に妙な事件が起きている。」
アレン「!!それはWDSF絡み?」
ヤハト「分からない。だが、厄介事には変わりはないからな。」
アレン「分かった。」
ガトス「さて、行くか。」
ヤハト「『緋緑の神代』キルン=フィアビュレジの救出に。」
その時、窓からヤハトの伝書鷹が1羽。
『バイビヒ(Байбихь)村、村民全滅。犯人不明。状況から見て20分ほど前にスアーウルフに喰い殺された模様。』
ヤハト「野暮用が出来た。私はまずバイビヒ村に行く。あとは頼む。」
ガトス「おう!じゃ、スライ達に協力を仰いで来る。その後西を担当する。」
アレン「私は東に行くね。」
ヤハト「これで決まりだな。」

第11話「side ガトス3」終
次回 第12話「怒に焼かれし魚人の村」

2026/04/01 23:47

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