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自殺描写あり
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便箋を広げると、涙で少し滲んだ、丸みを帯びた○○の文字が目に飛び込んできた
『蓮へ。手紙を開けてくれてありがとう。驚かせてしまってごめんね。蓮はいつも、パートは違うけれど、パーカッションの一番後ろの席から、部活のみんなのことを優しく見守ってくれてたね。みんなが楽しく部活をできているのは、蓮のそのフランクで、誰にでも気さくに接してくれる優しさがあったから。もちろん、私もその一人でした。実は、あの日、夕暮れの部室で2人きりになったとき、蓮が私に声をかけてくれたこと、本当に嬉しかったんだよ。蓮が私の顔をじっと見つめてたとき、「あ、蓮は私の嘘を見抜いているな」って、本当は少しだけドキリとしていました。でも、蓮はそれ以上、何も訊かずにいてくれた。私はそれが、蓮なりの最大限の優しさなんだって分かっていたよ。もしあのとき、蓮に泥泥とした本音を暴かれていたら、私はみんなの前で、いつもの「頼れる幸せ者」の仮面をつけられなくなって、もっと早く壊れてしまっていたかもしれない。だから、踏み込まないでいてくれて、日常を守ってくれて、本当にありがとう。蓮は、自分が臆病だから踏み込めなかったって、今頃自分を責めているかもしれない。でも、違う、蓮のその絶妙な距離感と優しさに、私は何度も救われてた。私はいなくなっちゃうけれど、蓮にはこれからも、後ろの席からみんなを支える、かっこいいパーカッションであり続けてほしい。みんなの音を包み込むような蓮のかっこいいリズムを、これからもずっと、大切に響かせてね。蓮なら、絶対できるから。がんばれ。』
最後まで読み終えた瞬間、視界が激しく歪み、大粒の涙が便箋の文字を滲ませた
蓮「そんなのずるいだろ...ッ」
俺は机に両肘をつき、顔を覆って声を殺して泣いた
○○は、手紙の最後まで俺のことはお見通しだった
自分の「臆病さ」を理由にして、○○の苦しみを知らないふりをした
日常が壊れるのが怖くて、○○のSOSを無視して、ただの傍観者でい続けたこと
○○はそれを日常を守ってくれたと言った
あまりにも綺麗すぎる言葉で全肯定して、俺を許そうとしてくれた
でも、違う。俺のせいで...俺が踏み込んでいたら...
俺が踏み込まなかったから○○は俺たちから離れていってしまった
あの日、あの夕暮れの部室で、嫌がられても無理矢理でも○○に寄り添えば...
○○の心に踏み込んでいたら、こんな白い紙切れ一枚で終わるはずがなかったのに
蓮「ごめんッ...○○...ッ俺がもっと、強ければ助けられたよな...ッ」
手紙の中の○○は、俺を自責の底から引っ張り上げようとしてくれている
けれど、その優しすぎる言葉こそが、俺が見過ごした罪の重さを証明していた
もう二度と、私の叩くリズムの後ろで、トロンボーンの音が重なることはない
俺の「臆病さ」が生んでしまった最悪の結末を一生背負って生きていかなければならない
俺は涙でボロボロになった手紙を破れないように優しく握りしめた
『蓮へ。手紙を開けてくれてありがとう。驚かせてしまってごめんね。蓮はいつも、パートは違うけれど、パーカッションの一番後ろの席から、部活のみんなのことを優しく見守ってくれてたね。みんなが楽しく部活をできているのは、蓮のそのフランクで、誰にでも気さくに接してくれる優しさがあったから。もちろん、私もその一人でした。実は、あの日、夕暮れの部室で2人きりになったとき、蓮が私に声をかけてくれたこと、本当に嬉しかったんだよ。蓮が私の顔をじっと見つめてたとき、「あ、蓮は私の嘘を見抜いているな」って、本当は少しだけドキリとしていました。でも、蓮はそれ以上、何も訊かずにいてくれた。私はそれが、蓮なりの最大限の優しさなんだって分かっていたよ。もしあのとき、蓮に泥泥とした本音を暴かれていたら、私はみんなの前で、いつもの「頼れる幸せ者」の仮面をつけられなくなって、もっと早く壊れてしまっていたかもしれない。だから、踏み込まないでいてくれて、日常を守ってくれて、本当にありがとう。蓮は、自分が臆病だから踏み込めなかったって、今頃自分を責めているかもしれない。でも、違う、蓮のその絶妙な距離感と優しさに、私は何度も救われてた。私はいなくなっちゃうけれど、蓮にはこれからも、後ろの席からみんなを支える、かっこいいパーカッションであり続けてほしい。みんなの音を包み込むような蓮のかっこいいリズムを、これからもずっと、大切に響かせてね。蓮なら、絶対できるから。がんばれ。』
最後まで読み終えた瞬間、視界が激しく歪み、大粒の涙が便箋の文字を滲ませた
蓮「そんなのずるいだろ...ッ」
俺は机に両肘をつき、顔を覆って声を殺して泣いた
○○は、手紙の最後まで俺のことはお見通しだった
自分の「臆病さ」を理由にして、○○の苦しみを知らないふりをした
日常が壊れるのが怖くて、○○のSOSを無視して、ただの傍観者でい続けたこと
○○はそれを日常を守ってくれたと言った
あまりにも綺麗すぎる言葉で全肯定して、俺を許そうとしてくれた
でも、違う。俺のせいで...俺が踏み込んでいたら...
俺が踏み込まなかったから○○は俺たちから離れていってしまった
あの日、あの夕暮れの部室で、嫌がられても無理矢理でも○○に寄り添えば...
○○の心に踏み込んでいたら、こんな白い紙切れ一枚で終わるはずがなかったのに
蓮「ごめんッ...○○...ッ俺がもっと、強ければ助けられたよな...ッ」
手紙の中の○○は、俺を自責の底から引っ張り上げようとしてくれている
けれど、その優しすぎる言葉こそが、俺が見過ごした罪の重さを証明していた
もう二度と、私の叩くリズムの後ろで、トロンボーンの音が重なることはない
俺の「臆病さ」が生んでしまった最悪の結末を一生背負って生きていかなければならない
俺は涙でボロボロになった手紙を破れないように優しく握りしめた