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【参加型】邪神と日常と。

#2

崇拝と怠慢と。

 とある外なる神である邪神は退屈していた。

 自身を崇拝する信者は数多くいるが、自分が姿を見せると恐怖し狂ったように崇め始める。それに対しては特に何も思っていないのだが、ワンパターン過ぎて飽き始めたのだ。

 もっと簡単に言うと日常がつまらなく、スリルを求めていた。いっそ身分を投げ出してしまいたい…。

???「ああ!その手があったね。いつもの褐色イケメンの姿じゃつまらないナァ…いっそ別の方向性に…」
???「君の姿、好きだよ?だって…」

???「君を殺しに行きやすいからね!!」

 ふと背後から熱気を感じる。寒気よりも暑い。比喩でもなんでもない。物理的に背後で何かが燃えている。

 彼?彼女?は知っていた。本能に深く刻まれた恐怖。一生に一度感じるだけでも充分な精神的障害を植え付けてきた彼奴。

???「クトゥグア、ァッ!?」

クトゥグア「ニャル君ッ!!君に会いにきてあげたんだ!死んでくれ!!」
ニャルラトホテプ「ヒッ、やだっ、こっち、に、来るなぁッ!?」

 触手を限界まで展開してその場から撤退を試みる。炎が触手に纏わりついて力強く離さない。


ニャルラトホテプ「いいっ、どこでもいいからっ!!『亜空間移動』ゥッ!!」

 涙を瞼の裏に閉じ込め、空間を割いてその中に飛び込んだ。

クトゥグア「あはははッ!可愛くなったなぁ、ニャル君。どこに居たって殺してあげるんだからね!」

 炎の塊のような旧支配者こと、『クトゥグア』はたからかに狂気的な笑いを見せた。元々は四大元素の火を司り、火の精とも呼ばれていた存在だが、大昔の争いの後遺症により狂気的に敵対関係にあったニャルこと、『ナイアルラトホテプ』を執拗に痛めつけるようになった。

 数世紀前、一度ニャルを消滅寸前まで追い込んだことがあったが、その時点で逃した。本人は知っていないようだがこれは意図的なものであり、ニャルに[漢字]精神的障害[/漢字][ふりがな]トラウマ[/ふりがな]を負わせるためにわざとやったものである。
[水平線]
 一方、亜空間領域をニャルは彷徨っていた。触手が蠢く姿を質量そのまま人の形に無我夢中で押し込んだ。

 指先などに触手が残る不完全体だが10代後半の少女の姿を象った。

ニャルラトホテプ「ふーっ…ふーっ…追ってきてない、ね。こわ、かった…」

 安心したようにため息をついて荒がる呼吸を抑え付けながら触手から変化した指を目元を擦り付けた。

ニャル「最悪信者たち[漢字]に助けを求め[/漢字][ふりがな]肉壁にす[/ふりがな]ればいいし、名前と姿を変えて人間社会に溶け込んじゃえば…」

ニャル「よし、行こう。ていうか行かなきゃ死ぬ…」

作者メッセージ

 ことの始まりっていうか、うちの子たちのプロローグ。

2025/09/07 09:54

鐘平瑠璃
ID:≫ 4.MM3u.1/24dA
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