🌙 プロローグ
ここは、空に近い屋上。
そして、ふたりだけの世界。
風に吹かれて揺れる洗濯物の音。
お弁当のフタを開ける音。
それだけしか聞こえない静かな放課後。
「……ねぇ、藍佳」
その日、久しぶりに、るかは声を出した。
いつもだったら、もじもじして、うつむいて、首を振って、
なにも言わずに藍佳の後ろを歩くだけだったのに。
でも、あの日は――どうしても、言いたかった。
「…………きらい、にならないでね」
その声は小さくて、風にすぐさらわれてしまったけど、
藍佳はちゃんと、聞いていた。
ぎゅっと、るかの手を握ってくれた。
それだけで、涙があふれそうになった。
ここは、空に近い屋上。
そして、ふたりだけの世界。
風に吹かれて揺れる洗濯物の音。
お弁当のフタを開ける音。
それだけしか聞こえない静かな放課後。
「……ねぇ、藍佳」
その日、久しぶりに、るかは声を出した。
いつもだったら、もじもじして、うつむいて、首を振って、
なにも言わずに藍佳の後ろを歩くだけだったのに。
でも、あの日は――どうしても、言いたかった。
「…………きらい、にならないでね」
その声は小さくて、風にすぐさらわれてしまったけど、
藍佳はちゃんと、聞いていた。
ぎゅっと、るかの手を握ってくれた。
それだけで、涙があふれそうになった。