ドドドドドドドドド…
夕方ごろに降り出した雨は、夜になっても尚その勢いを少しも削がれないままに、この館にも降り注いでいる。
今までに聞いたこともないようなその大きな音に興味を引かれたように、ナイトガウンを羽織った少年…ジョン・シャドーは、窓に手をついて、暗雲の立ち込める夜空を眺めていた。
「ジョン様、そろそろおやすみになられたらいかがですか」
ベッドの傍から、ジョンに仕える“生き人形”ショーンは、生真面目そうに彼に声をかける。
振り返った主人の顔はやはり影のように真っ黒で、表情はわからない。だが、ショーンには彼がいかにもわくわくとした顔をしていることが分かっていた。
「…嵐だな」
「そうですね」
「嵐だな!」
「そうですね。寝ましょう」
たしなめる声も耳に入らないのか、ジョンは興奮したようにもう一度窓を覗き込む。
その瞬間。
一閃の光が薄暗い部屋を白く照らし、遅れて地響きのようなゴロゴロという音が鼓膜を揺らした。
「うおおおお!雷だ!」
一瞬驚いていたジョンのテンションは、ますます上がってしまったようだ。
一方、それを見ている彼の方は…というと。
…早く部屋に帰らなければいけないのに。
決まりとして定められた「おやすみのキス」もせずに主人をひとりにするわけにもいかず、ショーンは頭を抱えたまま、こっそりと長いため息をついた。
そしてふと、大はしゃぎの主人を見やる。
ショーンは顔に苦笑を浮かべ、彼のもとへと歩いていった。
夕方ごろに降り出した雨は、夜になっても尚その勢いを少しも削がれないままに、この館にも降り注いでいる。
今までに聞いたこともないようなその大きな音に興味を引かれたように、ナイトガウンを羽織った少年…ジョン・シャドーは、窓に手をついて、暗雲の立ち込める夜空を眺めていた。
「ジョン様、そろそろおやすみになられたらいかがですか」
ベッドの傍から、ジョンに仕える“生き人形”ショーンは、生真面目そうに彼に声をかける。
振り返った主人の顔はやはり影のように真っ黒で、表情はわからない。だが、ショーンには彼がいかにもわくわくとした顔をしていることが分かっていた。
「…嵐だな」
「そうですね」
「嵐だな!」
「そうですね。寝ましょう」
たしなめる声も耳に入らないのか、ジョンは興奮したようにもう一度窓を覗き込む。
その瞬間。
一閃の光が薄暗い部屋を白く照らし、遅れて地響きのようなゴロゴロという音が鼓膜を揺らした。
「うおおおお!雷だ!」
一瞬驚いていたジョンのテンションは、ますます上がってしまったようだ。
一方、それを見ている彼の方は…というと。
…早く部屋に帰らなければいけないのに。
決まりとして定められた「おやすみのキス」もせずに主人をひとりにするわけにもいかず、ショーンは頭を抱えたまま、こっそりと長いため息をついた。
そしてふと、大はしゃぎの主人を見やる。
ショーンは顔に苦笑を浮かべ、彼のもとへと歩いていった。