バ イ バ イ は 青 空 の 下 で .
桃
「 …… 」
君の 座っていない カフェの 向かいの 席を 見つめる 。
欲しかったのは 、 間違いを 正してくれる 愛か 、
それとも
蒼
「 さよなら 」
かな 。
別れも なしに 、 君は どこかへ 行ったから 。
バイバイ できずに 苦しむのが 、 本当の 恋なら 、
君みたいに 強くない 俺は 、 腐りそうに なってるんだ 。
蒼
「 大丈夫 だって ! どうせ 明日に なったら 忘れてるから 」
なんて 、 君は 言ったっけ 。
薄暗かった 空が 、 青く 染まっていく 。
テーブルの 上の コーヒーが 溶けていく 。
なんか 、 頼りないな 。
…… 俺みたい (笑 。
自嘲気味な 、 ふっと 乾いた 笑みが 漏れる 。
ミルク 色に 甘く染まって 、
夢を 見たり してみたいな ッ 。
カフェの 窓に 雨が 打ち付けているのを 見て 、
何故か [ 雨にも 風にも 負けず ] が 脳裏に 浮かぶ 。
高校生の時は 、 雨に 負けるわけ ないって 思ったけど … 。
今は 、 雨が 降る前から つまずいちゃってるじゃん 。
なんか 俺 、 何にも 誇れねえじゃん …… 。
苦笑いが 、 黒い コーヒーの 上に 浮かんで 揺れた 。
バイバイ だ 。
俺の 命なんて 幾らでも あげるから 、
また 戻ってきてくれないかな 。
蒼
「 桃くん ! 」
桃
「 ッッッッ ⁈ 」
君の 声が 聞こえた 気が して 振り向く 。
…… ああ 、 いないか 。
居ないや 。
痛いな … 。
もう 俺 おかしくなりそう … ッ 。
覚悟なら 、 幾らでも あげるから 。
また 俺の 名前を 読んでくれないかな 。
聞こえない 。
何処にも 、 君は いない 。
青く 染まってく 。
気づけば 、 青空は 夕焼けに 変わっていく 。
蒼が 、 去るなんて 想像も してなかった 時と 同じように 、 また 消えていく 。
もし そんなとき 、 蒼の 大好きな “ ヒーロー ” なら 、 どう するんだろ 。
あーあ 。
残像 と 未練だけ 追いかけて 、 馬鹿みたいだ ッ … 。
蒼が いなくなるって 分かってたら 、 何でも 、 して見せたのに 。
ごめんね 。
バイバイ 。
さよなら 。
もう 俺 、 オかシク なリソウ …… ッ 。
覚めない 夢を 見せて 。
置いてかないで 。
紺色の 空が 、 涙に 滲む 。
夜に 染まって 、 涙は 消えていく 。
命ごと 、 全部 あげるから 。
君ごと 、 返してくれるかな 。
覚悟なら 、 いくらでも あげるから 。
君の 声 、 聞かせてくれるかな 。
桃
「 蒼 … ッ 」
どこにも いない 。
君は いない 。
幻聴か 、 何か 、 君の 声が 、 聞こえる 。
「 またね 」
「 バイバイ 」
朝焼けが 、 消える 。
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