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  奇 病 隔 離 病 棟  

#4

  #  Monologue 4  


  ??視点


 
  「 ただいま 」  



  その声を  待ち続けて  、  どれくらい 経っただろう  。



  誰を 待っているのかも  分からない  。


  
  どこに 行ったのかも  分からない  。



  ただ  、  誰かが  、  ここで 待っててね  、  と  俺に 告げたはず  。



  今日も  、  いろんな 場所へ  歩いて行って  、  誰かを 待つ  。



  昔は  、  「 何してるの ? 」 と  友達に 興味本位で 聞かれて  、  俺も  、



  「  ……  あれ  、  誰 待ってたんだろ ? ( 笑  」



  と  笑えた  。


  
  友達に  、  「  ボケたの  〜  ?!  ( 笑  」  と  言われて  、  笑い合えた  。



  
  でも  、  そんな ふうに  軽く 済まされる のは  もう 終わってしまった  。



  毎日  、  六時になると  、  誰かを  探しに 行かないと  、 と 身体が  言う  。



  理性が 逆らえる ような  ものじゃなくて  、  俺は また  、  忠犬 ハチ公像 の  隣で  誰かを  待つ  。



  どうせ 、  家に 帰ったって  誰も  俺を  待ってくれている 人はいない  。



  後ろから  、  誰かの  足音が  して  俺は  振り向く  。



  やっと  、  来たのかな  ?



  でも  、  その人は  俺を  一瞥してから  去っていった  。



  この人じゃ  、  なかった  。



  早く  、  早く  帰ってきて  。



  夕暮れの  駅を  見ながら  、  俺は  誰か を 待つ  。



  ポケットには  、  “ 忠犬待機症 ” と 書かれた 診断書が  、  小さく 折りたたまれて 入っていた  。








  

2026/05/02 13:04

 雨 桜 . 
ID:≫ 6ybA8nH1Vyj8g
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