赫
「 黄ちゃ 〜〜 ん っ ! おはよ っ 」
僕の 自己嫌悪に 蓋を するように 、 幼馴染 の 赫が 、 僕に 飛びついてくる 。
黄
「 おはよう 、 赫 」
赫は 、 僕に 凄く 優しく 接してくれる 。
でも その優しさは 、 僕だけへの ものじゃなくて 、 皆へ 等しく 向けられているものだった 。
蒼
「 赫くん おはよ ぉ 〜 っ ! 」
赫
「 ちょ 、 蒼ちゃん 抱きつかないで ! 」
赫
「 桃くんの 視線が 怖いって ! 俺 殺されちゃうって ! 」
蒼
「 いいじゃん 、 ケチ 。 減るもんじゃないし 」
桃
「 そーゆー ことじゃないだろ 」
そう 言って 、 赫くんに くっついている 蒼ちゃんを 、 桃くんが 抱き上げる 。
あの 愛情が 、 僕に 注がれていたら 。
僕は 、 桃くんから よそ見なんて しないのに … 。
楽しそうに 話す 三人の 輪から 少し 離れて 、 僕は 妄想 する 。
桃くんが 、 僕の ことを 好いてくれたら 。
恋人として じゃなくても いい 。
せめて 、 友達として 好きになっていて ほしかった 。
でも 、 それを 不可能に したのは 僕だった 。
一昨日の 朝 の こと 。
学校に 着くと 、 桃くんは ずっと 蒼ちゃんと 話してしまうから 、
僕は 、 朝だけでも 、 と 思って いつも 桃くんと 二人で 登校 していた 。
その日の 朝も 、 また 、 くだらない 会話を して いた 時 だった 。
桃
「 …… あのさ 、 黄 」
桃
「 もう 一緒に 登校すんの 、 やめようぜ … ? 」
凄く 言い出しにくそうに 切り出した 桃くんの その顔を 、 僕は 見つめた 。
黄
「 ぇ 、 なん 、 で ? 」
桃
「 …… いちお 、 俺も もう 蒼と 付き合ってるからさ 、 」
桃
「 その 、、 こーやって 家に 迎えに 来られると 、 困るんだよ 」
黄
「 ッ …… 、、。 ごめん 、 」
その日から 、 僕は 一度も 桃くんと 二人きりで 話してないし 、 何なら 避けられてる 気まで する 。
嫌われたんだ 。
僕は 、 察した 。
だって 、 付き合った ばかりの 時は 、
桃
「 これから 二人だけって ことも 少なくなるし 、 この時間 貴重だな ー 」
って 、 言ってくれてたから 。
赫
「 どうしたの ? 黄ちゃん 、 体調 悪い ? 」
黙って 俯いていた 僕を 気遣うように 赫が 言う 。
黄
「 ぁ 、 いえ 。 大丈夫 ですよ 。 ちょっと 眠い だけ 」
僕が 言い訳を して 顔を あげると 、 桃くんと 目があって 、
どちらともなく 、 目を 逸らした 。