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グロイとかは無いと思いますが、原作程度には鬱だと思います…
オリキャラ・ネタバレ注意!
側面から叩きつけられた衝撃波が、全員の体を横向きに気にさらっていった。人だけでなく周囲の物体全てをも、地上の万物を薙ぎ払っていった。
黒い爆発が、擂鉢街の中心で、一帯を飲み込む巨大な熱火球であった。
太宰は散る枯葉の様に吹き飛ばされ、開店する視界の向こうに『それ』を見た。
赤く輝く一対の眼。死と暴力が何十年分も刻み込まれた皴。白い頭髪。黒い炎の中で、まるで炎の外灯を纏って、地獄の主の様に立って居る。
「――先代――!」
太宰は叫んだ。視界の端のルイスも同じように叫んでいるように見えた。それらの台詞も炎に吞み込まれ、皆の意識は暗黒へと消えた。
「ようこそ、中原中也君。ポートマフィアへ。」
マフィアビル最上階の執務室で森が言った。その傍にはルイスも立っている。中也と目が合って、エプロンドレスの裾をもってぺこりとお辞儀をした。
中央に、森と向き合うように中也が楽しそうに立って居た。
「お招きにあずかり光栄だぜ」
森と拘束されている中也が会話をしているのを聞きつつ、入り口の扉へと近づく。そしてそっと開けて、扉の前に立っていた太宰に入ってもよいと合図を送る。
「どーも、お邪魔します……おや。」
「やあ太宰くん、待ってたよ。」
「あ!お前あん時の枯れ木小僧!手前、あん時はよくも!」
「はいはい。今日も元気だねえ。僕なんか見ての通り大怪我なんだけど。その活力は成長期かな?其れとも脳みそと身長に行く栄養が元気さの方に行っちゃってるおかげ?」
「身長の話はするんじゃねえ!」
中也が吼える。ルイスが中也の隣に立って宥める。
「そうよ。コンプレックスを指摘するのは可哀そうだわ。」
森が手招きでルイスを呼び寄せ、何かを囁いた。
ルイスはお辞儀をして、扉の向こう側へ去って行った。
ルイスは扉のすぐそばの壁にもたれていた。近くに居た黒服が顔を青ざめさせる。
ルイスは森に保険を任されていた。中原中也が交渉を断り、中に居る者を殺した時、ルイスが処分するように、と。
ルイスが勝てるのも五分五分の確立。否、それ以下かもしれない。
「まァ、きっとそんな事が起きる訳無いだろうけどね。」
暫くすると、蘭堂がふらふらと覚束ない足取りで扉から出てきた。
「あら、もう帰っていいって言われたのね。蘭堂さん。」
「嗚呼……ルイス君か……。」
「相変わらず寒そうね、大丈夫かしら?」
「……本音を言うと……凍え死にそうだ……。」
「早く戻ったほうがいいと思うわよ。」
「そうさせて……貰う……。」
『蘭堂』、彼は準幹部の異能力者である。先代首領のころからポートマフィアに仕えていた勤勉な良い構成員なのだが、極度の寒がりである。火口付近まで行かなければ震えが止まらないほどに。
そのまま数分、待っていると怒号が聞こえ、静まった。急に静かになったため、 ルイスはそーっと、扉を開けた。
「おや、ルイスちゃん、丁度いいところに来たねェ。」
「如何したの?森センセ。急に静かになったから来たのだけれど。」
「太宰くんと中也君に先代首領を演じる犯人を調査してもらおうってことになってるんだ。」
「[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]も同行するって事かしら?」
満足げに森は頷いた。
「嗚呼、そうだよ。先ほども言ったとおり、仲違いによって任務を疎かにした場合……分かってるね?返事は?」
「は~い!」
ルイス一人の元気な返事が部屋に木霊した。森はルイスに微笑み、全く表情を変えずに同じように言った。
「返事は?」
「はぁいっ!」
「「…はい。」」
ルイスは変わらず元気に返事をした。
そして、二人の少年のは苦々しい声がした。
黒い爆発が、擂鉢街の中心で、一帯を飲み込む巨大な熱火球であった。
太宰は散る枯葉の様に吹き飛ばされ、開店する視界の向こうに『それ』を見た。
赤く輝く一対の眼。死と暴力が何十年分も刻み込まれた皴。白い頭髪。黒い炎の中で、まるで炎の外灯を纏って、地獄の主の様に立って居る。
「――先代――!」
太宰は叫んだ。視界の端のルイスも同じように叫んでいるように見えた。それらの台詞も炎に吞み込まれ、皆の意識は暗黒へと消えた。
「ようこそ、中原中也君。ポートマフィアへ。」
マフィアビル最上階の執務室で森が言った。その傍にはルイスも立っている。中也と目が合って、エプロンドレスの裾をもってぺこりとお辞儀をした。
中央に、森と向き合うように中也が楽しそうに立って居た。
「お招きにあずかり光栄だぜ」
森と拘束されている中也が会話をしているのを聞きつつ、入り口の扉へと近づく。そしてそっと開けて、扉の前に立っていた太宰に入ってもよいと合図を送る。
「どーも、お邪魔します……おや。」
「やあ太宰くん、待ってたよ。」
「あ!お前あん時の枯れ木小僧!手前、あん時はよくも!」
「はいはい。今日も元気だねえ。僕なんか見ての通り大怪我なんだけど。その活力は成長期かな?其れとも脳みそと身長に行く栄養が元気さの方に行っちゃってるおかげ?」
「身長の話はするんじゃねえ!」
中也が吼える。ルイスが中也の隣に立って宥める。
「そうよ。コンプレックスを指摘するのは可哀そうだわ。」
森が手招きでルイスを呼び寄せ、何かを囁いた。
ルイスはお辞儀をして、扉の向こう側へ去って行った。
ルイスは扉のすぐそばの壁にもたれていた。近くに居た黒服が顔を青ざめさせる。
ルイスは森に保険を任されていた。中原中也が交渉を断り、中に居る者を殺した時、ルイスが処分するように、と。
ルイスが勝てるのも五分五分の確立。否、それ以下かもしれない。
「まァ、きっとそんな事が起きる訳無いだろうけどね。」
暫くすると、蘭堂がふらふらと覚束ない足取りで扉から出てきた。
「あら、もう帰っていいって言われたのね。蘭堂さん。」
「嗚呼……ルイス君か……。」
「相変わらず寒そうね、大丈夫かしら?」
「……本音を言うと……凍え死にそうだ……。」
「早く戻ったほうがいいと思うわよ。」
「そうさせて……貰う……。」
『蘭堂』、彼は準幹部の異能力者である。先代首領のころからポートマフィアに仕えていた勤勉な良い構成員なのだが、極度の寒がりである。火口付近まで行かなければ震えが止まらないほどに。
そのまま数分、待っていると怒号が聞こえ、静まった。急に静かになったため、 ルイスはそーっと、扉を開けた。
「おや、ルイスちゃん、丁度いいところに来たねェ。」
「如何したの?森センセ。急に静かになったから来たのだけれど。」
「太宰くんと中也君に先代首領を演じる犯人を調査してもらおうってことになってるんだ。」
「[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]も同行するって事かしら?」
満足げに森は頷いた。
「嗚呼、そうだよ。先ほども言ったとおり、仲違いによって任務を疎かにした場合……分かってるね?返事は?」
「は~い!」
ルイス一人の元気な返事が部屋に木霊した。森はルイスに微笑み、全く表情を変えずに同じように言った。
「返事は?」
「はぁいっ!」
「「…はい。」」
ルイスは変わらず元気に返事をした。
そして、二人の少年のは苦々しい声がした。
- 1.第一章第一話『とある国の戦場のアリス』
- 2.第一章第二話『戦場の堕天使の終焉』/第三話『医者の助手のアリス』
- 3.第二章第一話『太宰、中也の十五歳時のアリス』
- 4.第二章第二話『羊の王の呪い』
- 5.第二章第三話『強さの手札の責任』
- 6.第二章第四話『犬猿の仲の少年二人』
- 7.第二章第五話『青空の下の黒炎』
- 8.第二章第六話『儚げな笑みの余韻の残響』
- 9.番外編『風邪を引いた日の看病の回想録』
- 10.番外編『風邪を引いた日の看病の日記』
- 11.第二章第七話『彼の脅えた瞳の裏側に』
- 12.番外編『十話記念の雑談と感謝の手紙』
- 13.番外編『菓子折りの毒の効果』
- 14.第二章第八話『電子音の行く先の終点』
- 15.インターミッション『「 」』
- 16.番外編『羊とアリスの喧騒の顛末』