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時々笑える感動系(?)ファンタジー! 花鳥風月魔法物語!

#1

おとのきえたひ

「音城カノンです」
自己紹介の薄っぺらさにはびっくりした。名前だけ?というのが本心だった。一ヶ月ぐらい前に転校生が来たけど、そいつもそんなもんだったっけ?
そんなことを思っていたら彼女は隣に来た。35しかなかったはずの席が36になっていた。
この席は目が悪いと嘘をつき続けて手に入れた席だ。なんでこの席が良いのかって?空が見えるからさ。さっきいった転校生が来たときも焦った。まあ、あいつは別の席に座ったんだけど。
「名前は?」
彼女に聞かれた。
席を奪われそうになったことを今回は焦らなかった。彼女の黒い髪と白い肌、きれい高たちの顎、形の良いスタイル。全てに魅了されてしまったからだ。
「と…遠野 悠成!」
朝のホームルームの少しうるさい中。梅雨入りしそうでショックだった気持ちもすぐに晴れた。

ー一ヶ月後ー
梅雨も開けて七月、僕らは旧校舎から新校舎に移動した。
音城さんは一から覚えた校舎の教室の配置をまた1から覚えなければならない。きっと大変なんだろうなぁ。
そんなことを思いながら絵の下書きを書く。
放課後の一人の教室だからのびのびと使える。
「この絵、寂しいね。」
不意に甘い声がした。ふりかえると音城華音ー彼女がいた。
「ど、どうしてそう思うの?」
美術部のコンクールに出す予定の絵の下書き。テーマは『思い出』。
ハワイの海岸を描いていた。
「だって、音がしないもん」
そりゃ、絵だからしないでしょ!といつもだったら言っていただろう。
しかし、今日は言い返さなかった。
「音?」
疑問に思う気持ちのほうが大きくて、聞き出した。
「音って聴くと、聞くだけだと思うでしょ。」
『うん』と頷く。
「私はね、聞くって耳と目と心とかくほうがいいと思うんだ」
空に難しい方の『聴』を書く彼女。
「姿、印象、雰囲気…。色々あるけど全て〝音〟だと思わない?」
言われてみるとそうだ。
すると彼女は僕の手からノートを奪い、鉛筆を持ち、絵を書き始めた。
なんとも楽しそうな顔。
「雲の描き方、上手だね」
描きながら喋る彼女。
「あ。ありがとう…」
この絵に描いた雲はうろこ雲。小さい頃見ていいなと思ったのを思い出して描いた。
「私、この雲好きだな。」
そう言うと鉛筆とノートを机の上においた。
「じゃあね」
そう言うと彼女は帰っていった。
何を書いたのだろう?と思いながらノートを見ると
「絵、うまっ」
僕そっくりの人が描いてあった。
「美術部に誘おっかなぁ?」
そう考えると楽しくなった。

ー九月ー
夏休みが明けた。
夏休み中は彼女に会えなかった。
美術部に誘いたい。
その気持でいっぱいだった。
教室に入ろうとしたその時だった。
「よっ!」
神城咲夜だった。
「びっくりしたぁ。なんか用?」
こいつは結構美形男子でサッカー部のエース。しかも成績はピカイチだから女子にもてる。
「いや。おまえ、音城さんのことが好きなのかなぁって」
「なんでわかったのっ!?」
「やっぱり」
「あっ…」
好きな人をバラしてしまうなんてなんて恥ずかしい。
「音城さん、彼氏いないからなってあげたら?」
はぁ?なんでこいつはしようとしていることが分かるんだ?エスパーか?
「お、お前も彼女いないだろ!」
「椿菜ひよりがいる」
椿菜ひよりは僕達の二組で一番もてる陽キャ形女子。最近彼氏で来たって言ってたな。
「ま…負けた」
「何にだよ?」
「なぁに話してるの?」
明るく少しうざったらしい声。
「噂をすれば!ナンナンダヨ、お前ら!」
「まあいいじゃん」
こいつたしか、美形で成績優秀、体育も得意形女子だから持てるんだっけ?でも、O型だからテキトー。
「音城さんのこと好きなのに伝えられないんだって、こいつ」
「い、言うなぁ!」
ナンナンダヨ、こいつらの連携プレー。
「ま、頑張れよぉ」
「に、逃げるなヒキョォモノォ!!!!!!!!」
あの某アニメのマネになっちゃった。
そう言い神城咲夜は教室に行く。きゃーと聞こえたから、きっと女子に絡まれているのだろう。
「あっ!一句思いついた!」
椿菜ひよりはなんだ?
「思っても 伝えられない 恋は秋」
…。
「あっ!秋って恋愛の季節とも言うけど、失恋の季節らしいから気をつけてねぇ!」
余計なお世話だっっっ!
そう言い椿菜ひよりも教室に入っていく。ひよちゃーんと聞こえたから、きっと男子に絡まれているのだろう。
気を取り直して教室にはいる。
「おはよっ」
そう行って教室に入った。
いつもなら彼女が先に学校について「おはよう」と返したくれるはずだった。
彼女の席がなくなっていた。
「え?」
不思議に思っていたら、友達の中山龍二がやってきた。
「お、音城さんの席は?」
龍二は不思議そうな顔をした。
「音城ぉ?誰だそれ?」
「お、覚えてないの?黒い髪の毛の女の子!6月ぐらいに引っ越してきた…」
「おいおい誰だよそれ?バカにしてんのか?」
「え?」
「変なやつ」
先生に言っても同じだった。誰に言っても同じだった。
「え?だれ?」
「誰?」
「あっ!わかった!ギャグぅ?」
「面白くないよ!」
誰も相手にしてくれない。
なんで?
結局この日は音城さんに会えなかった。
理由を考える気にもならなかった。こんな紙がズボンのポケットに入っていたからだ。

『遠野悠成さんへ
この手紙が読めるということはきっとまだ私がまた桜丘中学校に行けるかもしれないという証拠です。
私はきっと寂しい人のために生まれてきたのだと思います。きっと遠野君ではないでしょうか。
わからないかもしれませんが、近い内にまた手紙を出します。では。
音城華音』

そんなことないと思うよ。涙が出てきた。なんでなんだ。なんでなんだ。なんでなんだよ。

そしてしばらく経ったときのことだった。

『遠野悠成さんへ
別れの時が来るかもしれません。旧校舎の私の席まで今日の放課後来てもらえますか?
音城華音』

前よりも少ない字数だ。嫌な予感がした。だから放課後になったらすぐさま旧校舎へ向かった。

旧校舎は形はほとんど変わっていなかった。
懐かしさと戯れたかった。でも、それよりも早く音城さんに会いたかった。
そこに彼女はいた。
「遠野君。来てくれたんだ。」
彼女はなんだか前に見たときよりも大人ぽくなっていた。
消えてしまいそうな感じもした。
「いかないで!」
そうさけんで僕は彼女の手を握った。
握った感じがーした。
よかった。そう思うと急に涙が出てきた。
「遠野くん。私の音を。」
そう言い彼女は消えた。そこにいたはずなのに。
「お…音…」
そう呟くことしかできなかった。

僕の美術部の作品はハワイのビーチではなく、彼女の絵にした。
みんな最初は「あの転校生かぁ?」なんて馬鹿にしてきたけど、そんな野次第に薄れていった。
コンクールでは最優秀賞を獲得し今ではみんなが彼女の「音」を覚えている。


「中学校も今日でおしまいかぁ」
そう。今日は卒業式。卒業しても彼女を覚えていたい。そんな気持ちが心のなかで溢れていた。
帰る時が来た。
お別れだからといって少し一人で学校にいさせてもらった。
桜の花は美しくも儚く散っていく。
「高野くん!」
優しく、懐かしい声。二年前の七月ぶりかな?
きのせいかと思いながら後ろを振り返った。それでも向いていた方を向き直せなくなる。
「華音!」
「ありがとう。音を響かせてくれて。」
ニコッと微笑んでくれる彼女。
「ひさしぶり」
「あ、会いたかった。寂しかった。どうやって笑えばいいのか、わからなかった。でも、ここでわかった。君と一緒にいるだけでそう思えるんだ。」
「ずっといっしょだよ」
「うん」
こうして二人は結ばれた。

その様子を影から見ていたものがいるのを知らずにー
「ふう。任務完了と」
「でも、朔夜がいるだけでたいへんだったねぇ!」
「お前がいたせいでもあるだろっ。ひよりっ」
「そうかなぁ」
二人の魔法使いが喧嘩を始めていたのだ。
「でも、華音には本当に悪いことをした。
魔力を手に入れるために一人の音の精霊の命を無駄にしかけた。」
「〝音〟で繋いでいくなんて随分珍しい種族だったね。」
「ああ。」
頷く桜影の使徒。
「あっ!新しい任務が来たよ。また朔夜がなんかやらかしたの?」
「ばかっ!違うだろ」
「バカって言ったほうがバカなんですぅ」
「うるさい。小学生。」
「小学生なんかじゃないもん」
「ほら。先にいけ」
「はいはい」
「はいの回数が多い」
「はーい」
「ハイは短くっ」
「ハイッ」
見た目とは違ってなんだか幼稚で守りたくなるような妖花の姫。
じゃあね!とパートナーの方を見て指をくるりと回し、ゲートを作り、ゲートに入る。あとは何も残らない。
「幸せにな」
桜影の使徒も小さく呟く。

「あれ?今…」
「どうしたの高野くん?」
「ううん。なんでもない」
魔術師とは違い中仲の良さそうな桜の花びらは二人の周りをくるくると回ると空へ舞い上がり、幻想的な空間を作りました。

作者メッセージ

ちょっと前に書いたもので文おかしいとこだらけです…。

許してください…

では!

2026/01/25 00:00

KanonLOVE
ID:≫ n00YEDEqgv6kY
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