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【3000閲覧!】【リクエスト可】 詩・ポエム、何かの曲書きます!

#134

【4000いったぜ】蚊取り線香

火をひとつ灯すだけで、
夏は静かに円を描きはじめる。

白い煙は急がない。
勝ち誇ることも、誰かを責めることもなく、
ただ、くるり、くるりとほどけて、
夕暮れの縁側へ溶けてゆく。

遠くで風鈴がひとつ鳴り、
洗濯物は昼の熱を少しだけ抱えたまま、
帰りそびれた蝉の声が
空の端で小さく揺れている。

燃えているのは、
緑の渦だけではない。

今日という日が、
目には見えない速さで細くなり、
笑い声も、ため息も、
煙の向こうへ静かに重なっていく。

やがて灰は、
崩れるのではなく、形を残したまま眠る。

まるで「過ぎた時間には、
過ぎた時間の美しさがある」と
誰にも聞こえない声で
教えてくれるように。

最後の火が消えるころ、
夜はすっかり夏の匂いになっている。

その匂いを吸い込むたび、
もう戻れないあの日々が、
どこか遠い縁側で
今もゆっくりと煙を描いている気がする。
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作者メッセージ

4000閲覧センクス!

では!

2026/08/03 21:30

KanonLOVE
ID:≫ n00YEDEqgv6kY
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