貴方から貰った、赤い、薔薇。
私は、少し離れたところにいる[漢字]好きな人[/漢字][ふりがな]アイツ[/ふりがな]を見つける。
「ねぇ。」
声をかけると、アイツが振り返った。
「え?」
「赤いバラ、ちょーだい。」
こんな感じで取ってください、と施設の人が説明の時に取った、バラ。
アイツは運良く貰った。
……赤いバラ、私も欲しかったのに。
少しだけ期待を込めてお願いすると、相手はにやっと笑った。
「じゃあ、じゃんけん。」
「えぇ?」
思わず笑ってしまう。
「よーし、負けないから!」
「最初はグー、じゃんけん――ぽん!」
一瞬。
私は自分の手を見て、そして相手の手を見る。
「やった! 勝った!」
思わず飛び跳ねると、相手は「はいはい」と笑いながらバラの方へ向かっていった。
少しして戻ってきたその手には、一本の赤いバラ。
差し出された花を、私はそっと受け取る。
「ありがとう。」
その一言しか言えなかった。
本当は、もっと伝えたいことがあった。
赤いバラが欲しかった。
でも、それ以上に。
[太字][大文字][明朝体]あなたからもらった赤いバラ[/明朝体][/大文字][/太字]だったことが、何より嬉しかった。
赤いバラには、「愛」や「恋」という意味があると言われている。
もちろん、相手はそんなことまで考えて渡したわけじゃないのかもしれない。
じゃんけんに勝ったから。
約束だったから。
それだけだったのかもしれない。
それでも私は、その一輪を大事そうに抱えた。
取ったバラはビニール袋に入れるのだが、私はそっと握って持つ。
帰り道、自転車の進行を気にしつつ、何度もビニール袋から透けて見える赤い花びらを見つめる。
今日という日の思い出は、きっとこのバラが枯れても、ずっと心の中に残り続ける。
「あの日、好きな人から赤いバラをもらった。」
それだけで、私の校外学習は、誰にも負けないくらい特別な一日になった。
「ねぇ。」
声をかけると、アイツが振り返った。
「え?」
「赤いバラ、ちょーだい。」
こんな感じで取ってください、と施設の人が説明の時に取った、バラ。
アイツは運良く貰った。
……赤いバラ、私も欲しかったのに。
少しだけ期待を込めてお願いすると、相手はにやっと笑った。
「じゃあ、じゃんけん。」
「えぇ?」
思わず笑ってしまう。
「よーし、負けないから!」
「最初はグー、じゃんけん――ぽん!」
一瞬。
私は自分の手を見て、そして相手の手を見る。
「やった! 勝った!」
思わず飛び跳ねると、相手は「はいはい」と笑いながらバラの方へ向かっていった。
少しして戻ってきたその手には、一本の赤いバラ。
差し出された花を、私はそっと受け取る。
「ありがとう。」
その一言しか言えなかった。
本当は、もっと伝えたいことがあった。
赤いバラが欲しかった。
でも、それ以上に。
[太字][大文字][明朝体]あなたからもらった赤いバラ[/明朝体][/大文字][/太字]だったことが、何より嬉しかった。
赤いバラには、「愛」や「恋」という意味があると言われている。
もちろん、相手はそんなことまで考えて渡したわけじゃないのかもしれない。
じゃんけんに勝ったから。
約束だったから。
それだけだったのかもしれない。
それでも私は、その一輪を大事そうに抱えた。
取ったバラはビニール袋に入れるのだが、私はそっと握って持つ。
帰り道、自転車の進行を気にしつつ、何度もビニール袋から透けて見える赤い花びらを見つめる。
今日という日の思い出は、きっとこのバラが枯れても、ずっと心の中に残り続ける。
「あの日、好きな人から赤いバラをもらった。」
それだけで、私の校外学習は、誰にも負けないくらい特別な一日になった。
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