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【2000閲覧!】【リクエスト可】 詩・ポエム、何かの曲書きます!

#87

詩 記憶力

記憶は棚ではない
きれいに並んだ箱を
順番どおり取り出す場所ではない

むしろ夜の湖だ

投げ込まれた言葉は沈み
笑い声は波紋となり
遠い日の匂いだけが
水面近くを漂い続ける

思い出そうとしても見つからない名前がある
忘れたはずなのに消えない景色がある

記憶は忠実な書記ではなく
気まぐれな庭師だ

ある日突然
幼い頃の夕焼けを咲かせ

昨日読んだ本の一節を
落ち葉の下へ隠してしまう

それでも私たちは生きていく

失った言葉を探しながら
残された光を集めながら

忘却という風が吹くたびに
心の枝は揺れるけれど

その揺れの中でなお残るもの

名前ではなく
年号でもなく

誰かを大切だと思った温度

それこそが
記憶のいちばん深い場所で

静かに灯り続ける火なのだ。
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2026/06/16 21:09

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