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#107

詩 塩素の香

夏の扉を開けると
最初に迎えてくれるのは
青でも、水音でもなく
鼻の奥にひそむ塩素の香。

あの匂いは不思議だ。
透明な時間だけを選んで
遠い日々から運んでくる。

白いタイル。
揺れる水面。
笛の音に砕かれる静けさ。
飛び込むたびに世界はひとつになり、
水の中では
昨日も明日も少しだけ遠かった。

濡れた髪から滴る雫に
陽射しがほどけていく午後。
帰り道、肌に残る塩素の香は
夏がまだ終わらないという
小さな約束だった。

今でもふいにその香を見つけると
胸のどこかで水面が揺れる。
あの日の青はもう戻らなくても、
記憶は静かに泳ぎ続ける。

塩素の香おり。
それはプールの匂いではなく、
ひと夏という名の青春が
透明な水に溶けていく香り。
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作者メッセージ

プール学習始まったぜ⭐︎

では!

2026/07/07 20:54

KanonLOVE
ID:≫ n00YEDEqgv6kY
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