花の季節が過ぎ去るとき
世界は音をひとつ減らす
風はまだ春の名残を抱きながら
白い記憶だけを空へ返していく
見上げた枝にはもう花は少なく
代わりに若い緑が広がっている
それは終わりではなく
始まりでもなく
ただ、時間が姿を変えた証のように
誰かが残していった歓声も
写真の中の笑顔も
この木の下ではもう遠く
葉のざわめきに溶けていく
葉桜は何も語らない
けれど確かに知っている
満ちては欠けるもののすべてを
静かに受け入れることを
強い陽射しが枝を透かすとき
光は細い線になって地面へ落ちる
そこに花びらの影はなくても
かつての季節は消えていない
通り過ぎる人の足音が
少しだけ軽くなる午後
春の終わりは悲しみではなく
呼吸のように自然な移ろいとしてそこにある
葉桜はただ立っている
過ぎたものを追わず
まだ来ないものを急がず
いまという時間を静かに抱いて
やがて風が少し強くなり
緑の波が枝の上で揺れるとき
世界はもう一度だけ
新しい静けさを覚える
その静けさの中で
人はふと気づく
花がなくても美しさはあり
終わりのあとにも景色は続くのだと
葉桜の下を歩きながら
私たちは少しだけ
時間というもののやさしさを知る
世界は音をひとつ減らす
風はまだ春の名残を抱きながら
白い記憶だけを空へ返していく
見上げた枝にはもう花は少なく
代わりに若い緑が広がっている
それは終わりではなく
始まりでもなく
ただ、時間が姿を変えた証のように
誰かが残していった歓声も
写真の中の笑顔も
この木の下ではもう遠く
葉のざわめきに溶けていく
葉桜は何も語らない
けれど確かに知っている
満ちては欠けるもののすべてを
静かに受け入れることを
強い陽射しが枝を透かすとき
光は細い線になって地面へ落ちる
そこに花びらの影はなくても
かつての季節は消えていない
通り過ぎる人の足音が
少しだけ軽くなる午後
春の終わりは悲しみではなく
呼吸のように自然な移ろいとしてそこにある
葉桜はただ立っている
過ぎたものを追わず
まだ来ないものを急がず
いまという時間を静かに抱いて
やがて風が少し強くなり
緑の波が枝の上で揺れるとき
世界はもう一度だけ
新しい静けさを覚える
その静けさの中で
人はふと気づく
花がなくても美しさはあり
終わりのあとにも景色は続くのだと
葉桜の下を歩きながら
私たちは少しだけ
時間というもののやさしさを知る
- 1.血を孕む薔薇
- 2.【リクエスト】つかめなくて。
- 3.だいじょうぶの置き場所
- 4.灰の春
- 5.夜を越えて灯るもの
- 6.【リクエスト】喝采のあとに残る闇
- 7.やさしさの皮を剥いだ月
- 8.自壊未遂(曲?)
- 9.午前三時、既読のまま(曲?)
- 10.曲? 空洞の体温
- 11.曲? 毒と体温
- 12.詩 涙の海
- 13.涙の存在証明
- 14.詩 桜の花はなによりも知っている
- 15.詩 光の別れ方
- 16.詩 忘れられないまま、手放す
- 17.曲? すれ違いの終電
- 18.曲? 夕暮れのままで
- 19.詩 守れなかった約束の温度
- 20.詩 正しいと正解の間
- 21.詩 雨に散る綿毛
- 22.すみれに溶ける眠気
- 23.詩 丼の中は冷めないで
- 24.詩 不協という名の祈り
- 25.詩 タイトルのない詩
- 26.曲? ぷにぷにリズム
- 27.リクエスト 君のいない夜の完成
- 28.詩 熟れきれなかった涙
- 29.詩 終わらせられない今日
- 30.解けぬ糸
- 31.詩 葉桜の思い
- 32.リクエスト 階段をのぼるたび
- 33.詩 ぴあの
- 34.曲? クロイチョウと帰り道
- 35.曲? 雨と彼方と帰り道
- 36.詩 蠱毒の後の孤独
- 37.詩 しりょくけんさ
- 38.詩 じゅぎょうさんかん
- 39.曲? real world
- 40.詩 眠りの帰る場所
- 41.詩 甘塩っぱいセーブポイント
- 42.詩 水平線に駆ける灯
- 43.曲? ネオンの温度
- 44.詩 夕暮れの葉桜を抜けて
- 45.曲? Midnight Cake
- 46.曲? 汚い綺麗事
- 47.詩 小さな声
- 48.リクエスト ノイズになった君へ
- 49.詩 白球の稲妻
- 50.あめだまの色
- 51.詩 不協和音
- 52.詩 沈黙の栞
- 53.午後の暇人
- 54.曲? インクブルー
- 55.詩 陽だまりの続きを
- 56.曲? ブルー・ワッフル・サンデー
- 57.曲? スクロールの底で
- 58.詩 空の途中