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900閲覧!!【完結いたしました!】 憧れのアイドル―偶像と同じステージに立つ日まで―勝つか、消えるか、歌い手としての最初の一歩

#45

第五部 最終話 光の交代

管理人は控室の暗がりで、
モニター越しにステージを見つめていた。
光の洪水。
歓声の波。
だが、
目に映るのは数字でも声援でもなく──「光の質」だけだった。

みんと、麗、終、そして──如月。
三人の存在を見比べ、
管理人は静かに息を吐く。
「この子が…そうか」

ステージでは、
如月が観客の視線を一身に受け、
堂々と立っていた。
一歩踏み出すだけで空気が変わる。
歌声は冷静で理知的、
しかし心には熱を宿す。

踊りの動きには計算と感情の両方が共存している。
ステップの一つひとつが完璧で、
視界に入るすべての人間を引き込む力を持っていた。

管理人は思う。
「私は、もう前に出る必要はない」
ソノスとしてステージに立った過去、
守る側に回った日々、
そしてあの声を封じた決意――すべてが、
今この瞬間に意味を持つ。

如月の姿を見ながら、
管理人は静かに口を開く。
「光は交代する。守られるべき存在は、新しい光を迎えられる者に譲るべきだ」

モニター越しに見える観客の歓声。
ステージに立つみんとは笑顔を保ちながらも、
肩の力を抜き、
如月を認めるように視線を送る。
麗も、
手を振るわけでもなく、
ただ静かに拍手する。
全身で「おめでとう」と伝えているかのようだ。

管理人は思う。
「偶像とは、単に歌や踊りが上手いだけではない。
光を理解し、光を受け止めること。それが、真の偶像だ」

如月は、
完璧ではないかもしれない。
しかし、
その姿には迷いがなく、
堂々と光を放つ。
観客も、
もう疑問を抱かない。
心の奥底から、
名前を呼び続ける。

管理人は小さく頷く。
「君ならできる。君が新しい光だ」

そして、
控室の灯りを消し、
管理人はゆっくりと立ち上がる。
背中には、
これまで背負ってきた声と責任がある。
だが、
今はもうそれを前に出す必要はない。
守るべき光は、
新しい光の中にある。

ステージの如月に向かって、
心の中で呟く。
「さあ、君の歌で、光を紡ぐのだ」

その瞬間、
観客席からの歓声が最高潮に達する。
如月の声が会場を震わせ、
光が新たに生まれる。
みんとも麗も、
その輝きを見守る笑顔に変わった。

管理人は静かに微笑む。
「偶像は交代する。そして光は、守られるものから、守るものへ──」

もう、
ソノスは必要ない。
新しい偶像は、
如月だ。

静寂の中で、
管理人はゆっくりと背を向ける。
心の奥で、
眠っていた声が小さく震える。
だが、
それもまた、
未来への祝福のように感じられた。
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作者メッセージ

第五部完結よっしゃー!

深夜テンションでヤバそうなので、
では…!

あ、投稿遅れてすみません、目がさめたので投稿しました!

2026/03/11 03:16

コメント

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歌い手研修生から参加型

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