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900閲覧!!【完結いたしました!】 憧れのアイドル―偶像と同じステージに立つ日まで―勝つか、消えるか、歌い手としての最初の一歩

#38

第四部 第五話 管理人の決断

夜のオフィスは静まり返っていた。
窓の外に揺れる街灯の光。
モニターには今日のSNSの動きが映る。
炎上の余波は落ち着いたが、
話題は“ソノス復帰説”に移っていた。

みんとは、
今日もステージで全力を尽くした。
笑顔を保ちながらも、
胸の奥に微かな揺れが残る。

「……守られてばかりで……」

小さな本音が、
夜の静寂の中でゆめの耳に届く。

ゆめはそっと手を握り、
息を整えながらも内心で思う。

「守るだけじゃダメ。
光を支えるだけじゃ、みんとを守りきれないかもしれない」


管理人は、
自室で机に座り、
古いマイクに触れる。

黒とピンクの衣装の切れ端。
イヤーモニター。
封じたはずの声が、
胸の奥でかすかに震える。

“眠っていた声――まだ光を守れるかもしれない”

モニターに映る、
みんとの姿。
ステージで声を震わせた瞬間。
通知音に怯えた小さな背中。

「……このままでは、光が折れるかもしれない」

管理人の指先が、
マイクの上で止まる。
胸の中で葛藤が渦巻く。

表に出れば全ては収まる。

しかし、
みんとの光を奪うかもしれない。

裏で支えるだけなら安全だ。


―でも、
それで守り切れるか?

窓の外を見る。
夜の闇が深く広がる。
沈黙。
呼吸だけが聞こえる。

そして、
ゆっくりと肩の力を抜き、
静かに、
しかしはっきりと呟く。

「……出るしかない」

指先がマイクを握る。
胸の奥で震える声を、
封じてきた声を、
もう一度解き放つ覚悟。
「守る光のために、私は――」

言葉はそこで途切れる。
決断の瞬間、
全てが止まったかのように静かになる。

画面の向こうで、
配信の準備が進む通知音。
窓の外には夜景。
そして、
胸の奥に確かな覚悟。


管理人―

―ソノスは、
再び立つことを決めた。
光を奪わず、
守るために。

夜の静寂の中、
手がゆっくりとマイクを握る。

「……次の瞬間、行く」

決断は下された。
ステージに立つ、
その一歩の準備が整った瞬間。
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作者メッセージ

本日深夜投稿のみとさせていただきます

2026/03/07 05:20

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