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900閲覧!!【完結いたしました!】 憧れのアイドル―偶像と同じステージに立つ日まで―勝つか、消えるか、歌い手としての最初の一歩

#29

第三部 第九話 火が付く

広場の練習スタジオ。
夕暮れの光が床に反射して、
まるでステージライトのようにみんとの動きを照らしていた。

「よし、もう一回通しでいこう!」
みんとは息を整え、
笑顔を浮かべる。

体の芯から軽やかに、
ステップを踏み、
ターンを決める。

ゆめは少し離れたところで見守っていた。
「やっぱり…みんと、すごい…」
小さな息を吐きながら、
目の前で舞うみんとの姿に目を奪われる。
観るだけで自然と体がリズムを取りたくなる—

—まさに偶像そのものの存在感だ。


如月は端で腕を組み、
少し困惑した表情を浮かべる。

「…どうして、こんなに…自然に人を惹きつけるんだろう?」

嫉妬ではない。
ただ、
理解できない、
説明のつかない感覚が胸を満たしていた。

みんとは歌いながら、
手を伸ばして笑顔を振りまく。

声は軽やかで、
力強さもある。

まるで自然に舞台を支配しているかのようだ。

「♪ 光の中で 羽ばたくように
夢を追いかけ 笑顔を届ける
風に乗せて 心を繋ごう
みんなの声が 私を強くする」

ゆめはその歌詞に心を揺さぶられる。
「うん…これが、偶像の力なんだ…!」

練習を終え、
みんとは軽く汗をぬぐいながらスマホを手に取った。

通知が数件—

—ファンからの応援コメントだ。
[斜体][太字]「今日のステージすごかった!」
「みんと、輝きすぎ!」[/太字][/斜体]
にこやかに画面を確認するみんと。

しかし、
ふと一件のコメントが目に止まる。

[太字][斜体]“なんでみんとだけあんなに注目されるの?不自然すぎ…”
[/斜体][/太字]
一瞬、
眉をひそめる。

「…ん?」

ゆめが画面を覗き込む。
「えっ…これ、誰か悪口書いてるの?」

みんとは笑顔を保ちながらも、
ほんのわずか、
胸がざわついた。

「大丈夫、平気…!」

そう言って、
スマホをしまう。

その夜、
ゆめは部屋でスマホを開き、
みんとのSNSをチェックする。

通知の数が増えている。
コメントは賛辞もあるが、
少しずつ“疑問”や“誤解”を含む内容も混じってきていた。

[太字][斜体]“偶像と一緒にいるから人気なの?”
“やっぱり事務所の力で押し上げられてるんじゃない?”[/斜体][/太字]

ゆめは一気に不安になった。
「明日…どうなるんだろう…?」

如月は隣で眉を寄せ、
画面をじっと見つめる。
「…なんだか…面白くなさそうな感じがする」
嫉妬ではなく、
ただ、
理解できない不穏な空気。

画面の通知は、
夜が更けても鳴り止む気配がない。

そして、
画面の向こうでは、
みんとは変わらぬ笑顔を浮かべている—

—偶像として自然体で、
誰もが見惚れる存在でありながら、
静かに“嵐の前触れ”を感じているようにも見えた。
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作者メッセージ

はい、変な予兆を残してストックを削っていくKanonLOVEです!

第三部はあともう少しで完結になります!

次回のトラブルにもご期待ください(?)

2026/03/02 00:00

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歌い手研修生から参加型

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