スタジオの扉を開けると、
少しひんやりした空気が私の頬をかすめた。
今日から始まる「偶像主催のカラジュエ内イベント」。
初めての大きな交流会に、
胸の奥がじんわりと高鳴る。
「これからよろしくお願いします!」
私は小さく自己紹介をして、
汗ばむ手を握りしめた。
周りのメンバーも、
少し緊張した面持ちでうなずく。
最初のイベントはチーム分け発表から。
司会の偶像さんが紙をめくる音が、
妙に緊張感を煽る。
「Ulysses……神谷ゆめ、翠泉輪廻、仲本りの、猫宮すず、花羽蝶果!」
目の前にいる面々を確認して、
私は小さく息を吐いた。
みんな、
笑顔がかわいい。
でも、
どこか自信にあふれて見える―
―私だけが、
少し後れを取っている気分。
「よーし、まずは練習だね!」
輪廻ちゃんが元気に手を叩き、
スタジオの空気が一気に動く。
私も負けじと、
フリフリの水色衣装を揺らしながらステップを踏む。
でも、
心の奥には少し、
過去の記憶がちらついていた―
[水平線]
[大文字]初めての歌のレッスン時
[/大文字]「ゆめちゃん、ここはこうだよ」
みんとが笑顔で手を取って、
私の動きを直してくれた。
まだ私が小さな声で歌っていた頃、
彼女はいつもニコニコしていて、
優しく導いてくれた。
「大丈夫、ゆめちゃんならできるって信じてる」
その言葉に、
何度も救われた。
[水平線]
だけど、
今はチームが違う。
みんとは別の偶像とペアで、
もう一緒じゃない。
胸の奥がちくりと痛む。
でも、
振り返ってばかりはいられない―
―今の自分を見せなきゃ。
そのことをパッと忘れると、
輪廻ちゃんが声をかけてくれた。
「ゆめ、いくよ!最初のパートから合わせよう!」
私も小さくうなずく。
深呼吸して、
息を整える。
スタジオの照明が少し明るくなる。
私たちのチームの初めての発表会―
―心臓が高鳴る。
「皆、楽しんでいこうね!」
水色の衣装を揺らしながら、
私はステージに向かう。
スタジオの中、
鏡に映る自分とメンバーを見ながら、
深呼吸をした。
「最初はここからね、ステップ揃えるよ!」
輪廻ちゃんが元気に声を出す。
「ゆめちゃん、手の角度こうかな?」
すずちゃんがちょっと恥ずかしそうに聞く。
「うん、いい感じ!あとで一緒に練習しようね」
私も笑顔で応える。
「りのちゃん、もう少しリズムを強めに出していいかな?」
輪廻ちゃんが提案すると、
りのちゃんは冷静にうなずく。
「オッケー。みんな、タイミング注意」
蝶果ちゃんは軽くステップを踏みながら、
「うちのチーム、まとまってきたね〜!」
と楽しそうに言う。
「ほんとだね!」
私は嬉しくてつい声を出してしまう。
バク転やアクロバットはないけれど、
私たちの動きは少しずつ揃っていく。
輪廻ちゃんが手を広げて「せーの!」と声をかけると、
全員が息を合わせる。
「ゆめちゃん、笑顔もっと前に出してみて!」
蝶果ちゃんのアドバイスに、
私は大きく笑顔を作ってステップを踏む。
すずちゃんも「うん、それいいね」と小さくうなずく。
最後の通し練習では、
みんなの動きが少しずつ重なって、
チームとしてひとつになった感覚があった。
「いい感じ!」
輪廻ちゃんが拍手をして、
私たち全員も笑顔になる。
「よーし、この調子で次の発表会も頑張ろう!」
私は心の中でそう誓った。
少しひんやりした空気が私の頬をかすめた。
今日から始まる「偶像主催のカラジュエ内イベント」。
初めての大きな交流会に、
胸の奥がじんわりと高鳴る。
「これからよろしくお願いします!」
私は小さく自己紹介をして、
汗ばむ手を握りしめた。
周りのメンバーも、
少し緊張した面持ちでうなずく。
最初のイベントはチーム分け発表から。
司会の偶像さんが紙をめくる音が、
妙に緊張感を煽る。
「Ulysses……神谷ゆめ、翠泉輪廻、仲本りの、猫宮すず、花羽蝶果!」
目の前にいる面々を確認して、
私は小さく息を吐いた。
みんな、
笑顔がかわいい。
でも、
どこか自信にあふれて見える―
―私だけが、
少し後れを取っている気分。
「よーし、まずは練習だね!」
輪廻ちゃんが元気に手を叩き、
スタジオの空気が一気に動く。
私も負けじと、
フリフリの水色衣装を揺らしながらステップを踏む。
でも、
心の奥には少し、
過去の記憶がちらついていた―
[水平線]
[大文字]初めての歌のレッスン時
[/大文字]「ゆめちゃん、ここはこうだよ」
みんとが笑顔で手を取って、
私の動きを直してくれた。
まだ私が小さな声で歌っていた頃、
彼女はいつもニコニコしていて、
優しく導いてくれた。
「大丈夫、ゆめちゃんならできるって信じてる」
その言葉に、
何度も救われた。
[水平線]
だけど、
今はチームが違う。
みんとは別の偶像とペアで、
もう一緒じゃない。
胸の奥がちくりと痛む。
でも、
振り返ってばかりはいられない―
―今の自分を見せなきゃ。
そのことをパッと忘れると、
輪廻ちゃんが声をかけてくれた。
「ゆめ、いくよ!最初のパートから合わせよう!」
私も小さくうなずく。
深呼吸して、
息を整える。
スタジオの照明が少し明るくなる。
私たちのチームの初めての発表会―
―心臓が高鳴る。
「皆、楽しんでいこうね!」
水色の衣装を揺らしながら、
私はステージに向かう。
スタジオの中、
鏡に映る自分とメンバーを見ながら、
深呼吸をした。
「最初はここからね、ステップ揃えるよ!」
輪廻ちゃんが元気に声を出す。
「ゆめちゃん、手の角度こうかな?」
すずちゃんがちょっと恥ずかしそうに聞く。
「うん、いい感じ!あとで一緒に練習しようね」
私も笑顔で応える。
「りのちゃん、もう少しリズムを強めに出していいかな?」
輪廻ちゃんが提案すると、
りのちゃんは冷静にうなずく。
「オッケー。みんな、タイミング注意」
蝶果ちゃんは軽くステップを踏みながら、
「うちのチーム、まとまってきたね〜!」
と楽しそうに言う。
「ほんとだね!」
私は嬉しくてつい声を出してしまう。
バク転やアクロバットはないけれど、
私たちの動きは少しずつ揃っていく。
輪廻ちゃんが手を広げて「せーの!」と声をかけると、
全員が息を合わせる。
「ゆめちゃん、笑顔もっと前に出してみて!」
蝶果ちゃんのアドバイスに、
私は大きく笑顔を作ってステップを踏む。
すずちゃんも「うん、それいいね」と小さくうなずく。
最後の通し練習では、
みんなの動きが少しずつ重なって、
チームとしてひとつになった感覚があった。
「いい感じ!」
輪廻ちゃんが拍手をして、
私たち全員も笑顔になる。
「よーし、この調子で次の発表会も頑張ろう!」
私は心の中でそう誓った。
- 1.第一部 第零話 スタートライン手前にて
- 2.第一部 第一話 スタートラインに立ったもの
- 3.第一部 第二話 開始のブザーが鳴り
- 4.第一部 第三話 前傾姿勢になって。
- 5.第一部 第四話 もう一度?
- 6.第一部 第五話 採点室にて
- 7.第一部 第六話 歌い手に。 そして本当のスタートを前に。
- 8.第一部 最終話 説明会前日
- 9.第二部 第零話 静かな会議室にて
- 10.第二部 第一話 お披露目会
- 11.第二部 第二話 お披露目会・終了後
- 12.第二部 第三話 初舞台
- 13.第二部 第四話 朱、降臨
- 14.第二部 第五話 黄、すべてを照らす
- 15.第二部 第六話 声を並べる者たち
- 16.第二部 第七話 声を剥ぐ
- 17.第二部 第七・五話 身体は嘘をつかない
- 18.第二部 最終話 管理人の記録
- 19.第三部 第零話 週刊誌
- 20.第三部 第一話 予定外の光
- 21.第三部 第二話 知らされる星
- 22.第三部 第三話 星降る夜、未来を夢見る
- 23.第三部 チーム編成
- 24.第三部 第四話 チーム分けと練習、そして思い出
- 25.第三部 第五話 グループで発表会
- 26.第三部 第六話 如月の成長
- 27.第三部 第七話 みんとは。
- 28.第三部 第八話 如月の本音
- 29.第三部 第九話 火が付く
- 30.第三部 第十話 炎上
- 31.第三部 第十一話 お願い
- 32.第三部 最終話 管理人は。
- 33.第四部 第零話 声を捨てたもの
- 34.第四部 第一話 揺れる光
- 35.第四部 第二話 疑問を持つ者
- 36.第四部 第三話 新たな火種
- 37.第四部 第四話 崩れる夜
- 38.第四部 第五話 管理人の決断
- 39.第四部 最終話 継ぐ光
- 40.第五部 第零話 余光を見つめて
- 41.第五部 第一話 違和感
- 42.第五部 第2話 選ばれない側
- 43.第五部 第三話 管理人の視線
- 44.第五部 第四話 事件、そして―
- 45.第五部 最終話 光の交代
- 46.第六部 第零話 今年の光
- 47.第六部 第一話 光の隣で
- 48.第六部 第二話 崩れた予定
- 49.第六部 第三話 本音
- 50.第六部 第四話 ソノスの役目
- 51.第六部 最終話 光は、隣で
- 52.最後に。