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400閲覧!【参加〆切】時を食う怪盗の僕は、素人だらけの部活に潜り込み、誰にも気づかれずに日々を駆け抜ける

#17

第十四話 名前のない男

放課後。

零は一人で書店にいた。

目的はただ一つ。

―父の研究関連資料。

表向きは封印されたが、
地下流通はある。

棚の隅。

背後から声がした。

「珍しいな。高校生がそんな本を読むとは」

低い声。

振り向く。

黒いコートの男。

年齢は不明。

目だけが、
妙に冷たい。

零は自然に微笑む。

「歴史が好きで」

男は本の背表紙を見る。

“時間認知工学”

ほんの一瞬。

男の目が揺れた。

「それは…危険な分野だ」

心臓が跳ねる。

偶然じゃない。

この反応は。

零は静かに言う。

「研究者をご存知で?」

男が笑う。

「昔、少し関わった」

空気が変わる。

零の鼓動が速まる。

「時巣博士、という名に聞き覚えは?」

男の指が止まる。

そして。

「…ああ」

その声は低く。

「優秀だった。だが、愚かだった」

血が、
冷える。

零は感情を殺す。

「どのあたりが?」

男は近づく。

「時間を、人間の倫理より優先した」

零の視界が揺れる。

父は、
そんな人間ではない。

だが。

男の言葉は、
断定的だった。

「あなたは?」

零が問う。

男は答えない。

ただ。

「深入りするな。君の父のようになる」

その瞬間。

背後で重い衝撃音。

シャッターが落ちる。

書店の非常口が封鎖される。

零の背筋が凍る。

男は動じない。

「試験だ」

静かに言う。

「君が、彼の息子なら」

零の思考が加速する。

罠。

偶然じゃない。

誘導された。

男の目が零を射抜く。

「クロノス」

その名が、
低く落ちる。

零の呼吸が止まる。

「やはりな」

男が微笑む。

「似ている」

外から足音。

武装した影。

零はマスクを持っていない。

完全に“時巣零”の姿。

正体を明かさず脱出するのは不可能。

男が囁く。

「どうする?」

時間が、
伸びる。

0.8秒。

選べ。

父の名を守るか。

仮面を守るか。

零の拳が震える。

扉が破られる。

銃口が向く。

絶体絶命。

そこで―

天井のガラスが砕けた。

黒い影が落ちる。

マントが翻る。

仮面。

「時間は、奪うものじゃない」

低い声。

「返してもらうだけだ」

零の目が見開く。

クロノス。

“もう一人”の。

男が静かに笑う。

「やはり、そう来るか」

銃声。

世界が歪む。

作者メッセージ

よし!
物語に急展開着た!

このまあ一気に追い上げて…
行けるかなぁ…(自信0)

2026/02/19 18:00

コメント

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参加型怪盗異能力(?)一部笑いあり

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