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400閲覧!【参加〆切】時を食う怪盗の僕は、素人だらけの部活に潜り込み、誰にも気づかれずに日々を駆け抜ける

#8

第七話 静月―そして夜は裂ける

夜。

大学研究棟は静まり返っていた。

旧理学部第三棟。
未公開文化財保管室。

ターゲットは―
海外流出寸前の古代装飾板。

「配置、予定通り」

吹雪の声がイヤーピース越しに響く。

「監視カメラ三基。巡回二名。警備室一箇所」

屋上。

西紀が身を乗り出す。

「陽動いくぞー!」

ドンッ、
と小さな爆音。
もちろん安全なフラッシュ。

警備員が動く。

「監視遮断」

宇宙の低い声。
映像が数秒ループ。

「侵入どうぞ」

皐月が軽やかに窓を越える。

零も続く。

静かだ。

完璧に、静か。

琉雨の声が入る。

「…左、右、まっすぐ」

眠そうだが正確。

保管室前。

吹雪が小声で言う。

「解除、30秒」

電子ロックが外れる。

「開きます」

ガチャ。

装飾板が月光を受けて光る。

西紀が笑う。

「いけるじゃん俺ら!」

その瞬間。

赤。

赤い警告灯。

サイレン。

「は?」

宇宙が舌打ちする。

「警備強化…予定外」

吹雪が即座に言う。

「おかしい、巡回数が倍です」

外から重い足音。

無線。

「警察だ!建物を包囲した!」

沈黙。

全員、
凍る。

皐月が低く言う。

「…情報漏れか?」

吹雪の声が震えない。

「違います。これは」

間。

「囮作戦です」

外のパトカーのライトが窓を染める。

想定外。

完全包囲。

「撤退ルート潰れた」

宇宙。

西紀が叫ぶ。

「やばくね!?」

琉雨の声。

「…落ち着いて」

でも。

出口がない。

吹雪が即断する。

「屋上、ロープ降下に変更」

宇宙が否定。

「照明集中してる」

詰み。

完全に。

そのとき。

パトカーの無線がざわつく。

「何だ!?屋上だ!」

全員が上を見る。

影。

月を横切る黒い影。

マントが翻る。

時間が、
歪む。

警察の動きが一瞬遅れる。

いや。

遅れたように“見える”。

黒い影が空中を滑る。

屋上から一気に内部へ。

誰も止められない。

警官が叫ぶ。

「怪盗クロノスだ!!」

その名が、夜に落ちる。

零は動かない。

部員の位置を確認。

クロノスが保管室へ滑り込む。

警察の包囲網の中心。

皐月が息を呑む。

「また、あいつか…」

吹雪が計算する。

「成功率、未知数」

クロノスは装飾板を手に取る。

警官が突入。

だが。

光。

視界が白く染まる。

次の瞬間。

クロノスは警官の背後にいる。

時間が食われたみたいに。

誰も、動きを理解できない。

零は心の中で数える。

三。

二。

一。

煙幕。

クロノスは部員の近くを通り過ぎる。

ほんの一瞬。

「下がれ」

低い声。

それだけ。

次の瞬間。

屋上の照明が落ちる。

警察無線が混乱。

「消えた!?どこだ!?」

クロノスは屋上へ。

そして。

装飾板を掲げる。

月光の中。

はっきりと。

「怪盗クロノス…!」

警官の誰かが呟く。

その姿は、
派手。

圧倒的。

包囲網の中心で、

堂々と宝を奪う。

そして。

跳ぶ。

誰も追えない。

まるで、

夜そのものが裂けたように。

静寂。

残されたのは、

唖然とする警察。

そして。

何も盗んでいない“はず”の幻影遊戯部。

皐月が息を吐く。

「…助けられたな」

西紀が笑う。

「くっそかっけぇ…!」

宇宙が低く言う。

「借りが増えた」

吹雪が呟く。

「なぜ我々の位置が正確に…?」

琉雨。

「…守られた」

零は、
何も言わない。

夜風が吹く。

遠くでサイレン。

翌朝。

ニュース速報。

『怪盗クロノス、大学保管庫から未公開文化財を奪取』

『警察の完全包囲を突破』

『その手口は時間を止めたかのよう』

世間は沸く。

クロノスの名は、
さらに広がる。

幻影遊戯部の名は、
どこにも出ない。

完全な勝者は、
怪盗クロノス。

そして。

部室。

沈黙の中。

吹雪が零を見る。

ほんの一瞬。

違和感。

あの混乱の中。

時巣零だけが、

恐ろしいほど冷静だった。

まるで、

来ると知っていたかのように。

それは小さな違和感。

だが。

確かに、
芽生えた。

夜はまだ終わらない。

怪盗クロノスの影は、

すぐそばにある。

作者メッセージ

ちょっとこの後用事があるので1時間早い投稿ですが―

うわぁ、警察沙汰になっちゃった☆

まー、なんとかなるっしょ!(犯罪行為だけどね☆)

あ、新しく枠を増やしました!

ぜひ参加してください(人数少ないけどね)

2026/02/15 11:04

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参加型怪盗異能力(?)一部笑いあり

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