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400閲覧!【参加〆切】時を食う怪盗の僕は、素人だらけの部活に潜り込み、誰にも気づかれずに日々を駆け抜ける

#1

時を食う怪盗、夜を抜けて

夜の街は、
僕の遊び場だ。

屋根を伝い、
街灯の影をすり抜け、
風の感触を足先で感じながら進む。

ターゲットは、
ほんの少し世間を騒がせている美術品。

この街の人間にとっては高価で貴重なものだろうが、
僕にとっては単なる「取りに行くべき物のひとつ」に過ぎない。

「ふぅ…今日も無事か」
屋上で一息つく。
頭脳明晰、
身体能力は人間離れ―
それでもこの一瞬だけは、
人間であることを忘れられる。

時間を食うように動く僕の体は、
まるで世界の時計を一瞬だけ止めるかのように正確だ。

ただ、
それを誰かに見せることはない。
見せる必要もない。

ターゲットは展示ケースの中、
厳重な警備が回る中にある。
軽く息を整え、屋内に忍び込む。
指先ひとつで施錠を外し、センサーをすり抜け、ケースを開ける。
まるで、そこに何もなかったかのように。

「…これで完了」
宝石のように輝く美術品を手に取り、
ふと考える。

もし、
誰かが僕の正体に気づいたら―

いや、
そんなことはあり得ない。

寮で暮らす僕の同級生たちは、
僕がどんな夜を過ごしているかなんて夢にも思っていない。

静かに屋上から降り、
夜の街を抜けて寮に戻る。
夜風を切る感覚、
足音ひとつ立てずに階段を降りる感覚―
こういう瞬間が、
僕の血を少しだけ熱くする。

正体は誰にも知られず、
ただ静かに日常に戻る。
それが、
僕の理想的な生活だ。

寮の自室に戻ると、
窓から差し込む月明かりが部屋を淡く照らしていた。
制服に着替え、
少しだけ寝転ぶ。
明日の学校は、
いつも通りの騒がしい日常が待っている―

でも、
僕にとってはその「普通の生活」が、
夜の仕事の余韻と絶妙に混ざり合って心地よい。

翌朝―
食堂に集まる寮生たちの話題は、
昨夜の怪盗の話で持ちきりだった。

「昨日、街の宝石店で…盗みがあったらしいよ」
「え、またあのクロノスってやつ?」
「マジで、誰にも見つからなかったんだって!」

僕は静かに聞き流す。
そう、
世間では僕は[太字][大文字][明朝体]“怪盗クロノス”[/明朝体][/大文字][/太字]として知られている――
でも学校では、
誰も僕がその本人だとは知らない。

今日もまた、
僕は普通の生徒として、
笑顔を作り、
周囲に溶け込む。

心の奥で、
少しだけ思う。

この日常は、
明日も続くのだろうか―

そして、
ふと、
幼馴染やクラスメイトたちの顔がちらつく。
彼らが僕を巻き込むことになるかもしれない―

―いや、
たぶん、
そうなるだろう。

食堂のざわめきを背に、
僕はゆっくりと自分の席に座った。
素人だらけの学校生活―
でも僕にとっては、
退屈どころか、
少しだけ刺激的な日常が始まろうとしていた。

作者メッセージ

なんか作者、自殺行為に自分で歩きに行ってるなぁ…(普通に参加型2本初めた)

はい、そんなKanonLOVEです。

作者実は、シャーロック・ホームズ好きなんですよ…。
で、それも好きなんですけど、アルセーヌ・ルパンも好きだったんですよ…。

それでこれ書きたくなって書き始めました。

はい。

今後の予定にはなりますが、あの料理下手な先生も登場予定です。

もしかしたら、何でも屋と何かしらで合同で活動があるかも―ね。

では!

2026/02/12 18:00

コメント

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参加型怪盗異能力(?)一部笑いあり

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