夜が街を包む頃、
ラピスラズリのように深く濃い青が空に広がる。
その中で、
ひとりの少年がダボッとした服の裾を揺らし、
ぼーっと立っていた。
「俺の名前?…言うのも面倒くさい。」
口癖のように呟く声は、
静かに、
でも確かに存在感を放つ。
赤と青のオッドアイは、
何も見ていないようでいて、
ほんのわずかに、
月の光を反射していた。
少年、
夜月 零―
―ラピスラズリの守護者だ。
熱中するものが少なく、
日々は面倒くささで埋め尽くされている。
けれど、
彼の心の奥底には、
誰も知らない熱が潜んでいた。
「君、俺の何を知りたいの?」
突然話しかけられた街の人に、
零は半分無関心に問いかける。
その無気力さが、
人々には不思議な魅力として映る。
誰もが気づかぬまま、
彼の背後には深い青が漂い、
空気を鎮めていた。
記憶は失われている―
過去の自分も、
かつて何を守っていたのかも、
覚えてはいない。
ただ、
ラピスラズリの輝きが、
無意識のうちに彼を導く。
青の深みが教えてくれるのは、
力の使い方や、
正しさではなく、
[太字][明朝体][大文字]「静かに、でも確かに在る[/大文字][/明朝体][/太字]」ということの意味だ。
ある夜、
零は石の力を感じ、
ふと顔を上げた。
「『それ』、いいね…。」
言葉少なに呟くと、
赤と青の瞳が凛と輝く瞬間が訪れる。
何かに没頭すると、
いつもの無気力な面影は消え、
心の芯が鋭くなる。
熱中する瞬間の少なさが、
逆にその一瞬を強く際立たせるのだ。
周囲は面倒くさがりで退屈そうに見える零を、
なぜか放っておけない。
意図せずに惹きつける力、無意識に人を惹きつける魅力―
それが、
彼自身も気づかぬラピスラズリの魔法だった。
「邪魔。どいて。」
少年は足を止め、
月明かりに照らされた石を見つめる。
そこに映る青の輝きは、
ただ美しいだけでなく、
深い安定感を帯びていた。
過去も未来も曖昧で、
面倒くさいことばかりの日常の中で、
零はこの青に、
静かに心を委ねる。
「…あー、面倒くさい」
ため息のような声と共に、
少年は歩き出す。
でも、
確かに一歩ずつ、
夜の街を、
青の光と共に進んでいた。
静かに、
でも確かに在る光。
それが、
ラピスラズリの守護者、
夜月 零の道だった。
ラピスラズリのように深く濃い青が空に広がる。
その中で、
ひとりの少年がダボッとした服の裾を揺らし、
ぼーっと立っていた。
「俺の名前?…言うのも面倒くさい。」
口癖のように呟く声は、
静かに、
でも確かに存在感を放つ。
赤と青のオッドアイは、
何も見ていないようでいて、
ほんのわずかに、
月の光を反射していた。
少年、
夜月 零―
―ラピスラズリの守護者だ。
熱中するものが少なく、
日々は面倒くささで埋め尽くされている。
けれど、
彼の心の奥底には、
誰も知らない熱が潜んでいた。
「君、俺の何を知りたいの?」
突然話しかけられた街の人に、
零は半分無関心に問いかける。
その無気力さが、
人々には不思議な魅力として映る。
誰もが気づかぬまま、
彼の背後には深い青が漂い、
空気を鎮めていた。
記憶は失われている―
過去の自分も、
かつて何を守っていたのかも、
覚えてはいない。
ただ、
ラピスラズリの輝きが、
無意識のうちに彼を導く。
青の深みが教えてくれるのは、
力の使い方や、
正しさではなく、
[太字][明朝体][大文字]「静かに、でも確かに在る[/大文字][/明朝体][/太字]」ということの意味だ。
ある夜、
零は石の力を感じ、
ふと顔を上げた。
「『それ』、いいね…。」
言葉少なに呟くと、
赤と青の瞳が凛と輝く瞬間が訪れる。
何かに没頭すると、
いつもの無気力な面影は消え、
心の芯が鋭くなる。
熱中する瞬間の少なさが、
逆にその一瞬を強く際立たせるのだ。
周囲は面倒くさがりで退屈そうに見える零を、
なぜか放っておけない。
意図せずに惹きつける力、無意識に人を惹きつける魅力―
それが、
彼自身も気づかぬラピスラズリの魔法だった。
「邪魔。どいて。」
少年は足を止め、
月明かりに照らされた石を見つめる。
そこに映る青の輝きは、
ただ美しいだけでなく、
深い安定感を帯びていた。
過去も未来も曖昧で、
面倒くさいことばかりの日常の中で、
零はこの青に、
静かに心を委ねる。
「…あー、面倒くさい」
ため息のような声と共に、
少年は歩き出す。
でも、
確かに一歩ずつ、
夜の街を、
青の光と共に進んでいた。
静かに、
でも確かに在る光。
それが、
ラピスラズリの守護者、
夜月 零の道だった。