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900閲覧!!【完結いたしました!】 憧れのアイドル―偶像と同じステージに立つ日まで―勝つか、消えるか、歌い手としての最初の一歩

#22

第三部 第三話 星降る夜、未来を夢見る

ライブ前の舞台裏。

舞台の緞帳の向こう、
アスタールニタスが練習を終えたばかりのようだ。
その名の通り、
彼らの姿はまるで星のように、
輝きと影を引きずりながら存在している。

—終、みや、麗。
それぞれの持ち味が生かされ、
音楽と共にダンスが織り成すその力強さに、
言葉にできない興奮を感じていた。

「彼らのステージ、絶対にすごいよね。」
ゆめは目を輝かせながら言った。
「星の粉が舞うみたいなダンスって、どんな感じなんだろう。」

みんとも、
その言葉に頷く。

「うん、きっと、あんな感じかなって想像してる。
あの三人、力強くて、でも優しくて。」
みんとの表情は、
期待と少しの緊張感を帯びている。

如月は静かにその会話を聞いていたが、
ふと口を開いた。

「ふふ…どうして、あんなにワクワクしてるんだろうね。
どうせ、結局すごいって分かってるじゃない。」

その言葉に、
他のメンバーは微笑んだ。
如月の言う通りだと、
心の中では誰もが感じている。

アスタールニタスのライブは、
ただのライブではない。

その歌とダンスの一瞬一瞬が、
まるで宇宙の時間を超越するような、
永遠の輝きを放っているように感じるからだ。

その時、舞台袖で。
[太字][大文字][明朝体]—「スターとして輝けるその瞬間」
[/明朝体][/大文字][/太字]
麗は笑っていた。
その笑顔には、
太陽のようなエネルギーが満ち溢れている。

「スターの力っていうのはさ、
自分の中にあるのももちろんだけど、
周りのみんなの力で引き出されるものだと思う。」

「だから、私たちが一緒にいる意味って、
その光を集めることなんだよ。」
丽の目が、輝いていた。

みやは、
少しだけ戸惑った様子で、
でもすぐにふっと笑顔を見せる。

「うん、君の言う通りだね。
僕も、みんなと一緒にやる意味があるんだって
すごく感じるんだ。」

その声はどこか少ししっとりとしていて、
普段は見せない一面だった。

そして、
終。
彼がつぶやく言葉は、
常に冷静で、
しかし重みを持つ。

「…君たちはどうして、そんなにも[太字]"光"[/太字]を求めるんだ?」
その問いに、みやが答えた。

「だって、僕たちがそれを見つけるから。」

「それに、星が輝くのは、
一人では無理だから。」
みやはにっこりと微笑む。

終はしばらく黙っていたが、
やがてその声が響く。

「わかったよ。
星のように輝くなら、誰よりも美しくなろう。」

その言葉に、
空気が少し震えた。
何か大きな力が動き出したような気がした。



低いドローン音。

終が、歌っている。


[太字]「始まりは
いつだって
終わりの裏側だ」
[/太字]
声は、
細く、
鋭い。
主旋律。

完璧。
隙がない。

―でも、孤独。

そこへ。

みやの声が、
半音下からそっと重なる。


[太字]「それでも
人は
願ってしまうんだ」[/太字]

ハモり。

主旋律を、
否定しない。
飲み込まない。

支える。

終の歌が、
ほんの一瞬だけ、
柔らぐ。

(……入ってきた)

みやは、
終を見ない。

ただ、
音を聴く。

指先で、
旋律を[太字]結ぶ[/太字]。

次の瞬間。

麗が、
一段上のキーで割り込む。


「願うなら
進めばいい!」

強い。
前へ押す声。

一瞬、
バラける。

終の眉が、
わずかに動く。

(…うるさい)

みやが、
即座に判断する。

みやの声が、
間を埋める。

低すぎず、
高すぎず。

三声。

―和音。

客席が、
息を呑む。

音が、
初めて“丸くなる”。

終は、
そこで初めて、
一歩踏み出した。



主旋律を、
少しだけ―
―譲る。

みやが、
センターの和声を取る。

麗が、
上で伸ばす。


[太字]「終わりがあるから
光は
強くなる」[/太字]

三人同時。

完全なハモり。

音が、
[太字]“星座”[/太字]みたいに組み上がる。

照明が、
三色を混ぜる。

銀灰 × 朱 × 黄色。

白に、
近づく。

終が、
ほんの僅か、
笑う。

「…なるほど」

麗が、
楽しそうに笑う。

「これこれ!
一緒に歌うってやつ!」

みやは、
息を切らしながら、
でも確かに微笑む。

「…うん
悪くないね」

ラスト。

終が、
合図もなく―
マイクを下げる。

一拍。

みやと、
麗だけで歌う。


二声。

そこへ。

最後の一音だけ。

終が、
上から重ねる。

五オクターブ。

包み込むように。

音が、
完全に溶ける。

――静寂。

そして。

割れるような、
拍手。

終は、
言う。

「…調和、か」

麗が、
肩を組む。

「でしょ?
一人で輝くより
眩しい時もある!」

みやは、
ふらっとしながら、
小さく手を振った。

「…はぁ
体力は…
犠牲だけどね…」

三人は、
並ばない。

でも。

同じ旋律を、
確かに―

―共有していた。
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作者メッセージ

本作にてストックが切れたため今後ちょっと投稿頻度が堕ちます!

現実がちょっと今忙しいので許してください!

2026/02/09 06:23

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歌い手研修生から参加型

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