ライブ前の舞台裏。
舞台の緞帳の向こう、
アスタールニタスが練習を終えたばかりのようだ。
その名の通り、
彼らの姿はまるで星のように、
輝きと影を引きずりながら存在している。
—終、みや、麗。
それぞれの持ち味が生かされ、
音楽と共にダンスが織り成すその力強さに、
言葉にできない興奮を感じていた。
「彼らのステージ、絶対にすごいよね。」
ゆめは目を輝かせながら言った。
「星の粉が舞うみたいなダンスって、どんな感じなんだろう。」
みんとも、
その言葉に頷く。
「うん、きっと、あんな感じかなって想像してる。
あの三人、力強くて、でも優しくて。」
みんとの表情は、
期待と少しの緊張感を帯びている。
如月は静かにその会話を聞いていたが、
ふと口を開いた。
「ふふ…どうして、あんなにワクワクしてるんだろうね。
どうせ、結局すごいって分かってるじゃない。」
その言葉に、
他のメンバーは微笑んだ。
如月の言う通りだと、
心の中では誰もが感じている。
アスタールニタスのライブは、
ただのライブではない。
その歌とダンスの一瞬一瞬が、
まるで宇宙の時間を超越するような、
永遠の輝きを放っているように感じるからだ。
その時、舞台袖で。
[太字][大文字][明朝体]—「スターとして輝けるその瞬間」
[/明朝体][/大文字][/太字]
麗は笑っていた。
その笑顔には、
太陽のようなエネルギーが満ち溢れている。
「スターの力っていうのはさ、
自分の中にあるのももちろんだけど、
周りのみんなの力で引き出されるものだと思う。」
「だから、私たちが一緒にいる意味って、
その光を集めることなんだよ。」
丽の目が、輝いていた。
みやは、
少しだけ戸惑った様子で、
でもすぐにふっと笑顔を見せる。
「うん、君の言う通りだね。
僕も、みんなと一緒にやる意味があるんだって
すごく感じるんだ。」
その声はどこか少ししっとりとしていて、
普段は見せない一面だった。
そして、
終。
彼がつぶやく言葉は、
常に冷静で、
しかし重みを持つ。
「…君たちはどうして、そんなにも[太字]"光"[/太字]を求めるんだ?」
その問いに、みやが答えた。
「だって、僕たちがそれを見つけるから。」
「それに、星が輝くのは、
一人では無理だから。」
みやはにっこりと微笑む。
終はしばらく黙っていたが、
やがてその声が響く。
「わかったよ。
星のように輝くなら、誰よりも美しくなろう。」
その言葉に、
空気が少し震えた。
何か大きな力が動き出したような気がした。
♪
低いドローン音。
終が、歌っている。
♪
[太字]「始まりは
いつだって
終わりの裏側だ」
[/太字]
声は、
細く、
鋭い。
主旋律。
完璧。
隙がない。
―でも、孤独。
そこへ。
みやの声が、
半音下からそっと重なる。
♪
[太字]「それでも
人は
願ってしまうんだ」[/太字]
ハモり。
主旋律を、
否定しない。
飲み込まない。
支える。
終の歌が、
ほんの一瞬だけ、
柔らぐ。
(……入ってきた)
みやは、
終を見ない。
ただ、
音を聴く。
指先で、
旋律を[太字]結ぶ[/太字]。
次の瞬間。
麗が、
一段上のキーで割り込む。
♪
「願うなら
進めばいい!」
強い。
前へ押す声。
一瞬、
バラける。
終の眉が、
わずかに動く。
(…うるさい)
みやが、
即座に判断する。
みやの声が、
間を埋める。
低すぎず、
高すぎず。
三声。
―和音。
客席が、
息を呑む。
音が、
初めて“丸くなる”。
終は、
そこで初めて、
一歩踏み出した。
♪
主旋律を、
少しだけ―
―譲る。
みやが、
センターの和声を取る。
麗が、
上で伸ばす。
♪
[太字]「終わりがあるから
光は
強くなる」[/太字]
三人同時。
完全なハモり。
音が、
[太字]“星座”[/太字]みたいに組み上がる。
照明が、
三色を混ぜる。
銀灰 × 朱 × 黄色。
白に、
近づく。
終が、
ほんの僅か、
笑う。
「…なるほど」
麗が、
楽しそうに笑う。
「これこれ!
一緒に歌うってやつ!」
みやは、
息を切らしながら、
でも確かに微笑む。
「…うん
悪くないね」
ラスト。
終が、
合図もなく―
マイクを下げる。
一拍。
みやと、
麗だけで歌う。
♪
二声。
そこへ。
最後の一音だけ。
終が、
上から重ねる。
五オクターブ。
包み込むように。
音が、
完全に溶ける。
――静寂。
そして。
割れるような、
拍手。
終は、
言う。
「…調和、か」
麗が、
肩を組む。
「でしょ?
一人で輝くより
眩しい時もある!」
みやは、
ふらっとしながら、
小さく手を振った。
「…はぁ
体力は…
犠牲だけどね…」
三人は、
並ばない。
でも。
同じ旋律を、
確かに―
―共有していた。
舞台の緞帳の向こう、
アスタールニタスが練習を終えたばかりのようだ。
その名の通り、
彼らの姿はまるで星のように、
輝きと影を引きずりながら存在している。
—終、みや、麗。
それぞれの持ち味が生かされ、
音楽と共にダンスが織り成すその力強さに、
言葉にできない興奮を感じていた。
「彼らのステージ、絶対にすごいよね。」
ゆめは目を輝かせながら言った。
「星の粉が舞うみたいなダンスって、どんな感じなんだろう。」
みんとも、
その言葉に頷く。
「うん、きっと、あんな感じかなって想像してる。
あの三人、力強くて、でも優しくて。」
みんとの表情は、
期待と少しの緊張感を帯びている。
如月は静かにその会話を聞いていたが、
ふと口を開いた。
「ふふ…どうして、あんなにワクワクしてるんだろうね。
どうせ、結局すごいって分かってるじゃない。」
その言葉に、
他のメンバーは微笑んだ。
如月の言う通りだと、
心の中では誰もが感じている。
アスタールニタスのライブは、
ただのライブではない。
その歌とダンスの一瞬一瞬が、
まるで宇宙の時間を超越するような、
永遠の輝きを放っているように感じるからだ。
その時、舞台袖で。
[太字][大文字][明朝体]—「スターとして輝けるその瞬間」
[/明朝体][/大文字][/太字]
麗は笑っていた。
その笑顔には、
太陽のようなエネルギーが満ち溢れている。
「スターの力っていうのはさ、
自分の中にあるのももちろんだけど、
周りのみんなの力で引き出されるものだと思う。」
「だから、私たちが一緒にいる意味って、
その光を集めることなんだよ。」
丽の目が、輝いていた。
みやは、
少しだけ戸惑った様子で、
でもすぐにふっと笑顔を見せる。
「うん、君の言う通りだね。
僕も、みんなと一緒にやる意味があるんだって
すごく感じるんだ。」
その声はどこか少ししっとりとしていて、
普段は見せない一面だった。
そして、
終。
彼がつぶやく言葉は、
常に冷静で、
しかし重みを持つ。
「…君たちはどうして、そんなにも[太字]"光"[/太字]を求めるんだ?」
その問いに、みやが答えた。
「だって、僕たちがそれを見つけるから。」
「それに、星が輝くのは、
一人では無理だから。」
みやはにっこりと微笑む。
終はしばらく黙っていたが、
やがてその声が響く。
「わかったよ。
星のように輝くなら、誰よりも美しくなろう。」
その言葉に、
空気が少し震えた。
何か大きな力が動き出したような気がした。
♪
低いドローン音。
終が、歌っている。
♪
[太字]「始まりは
いつだって
終わりの裏側だ」
[/太字]
声は、
細く、
鋭い。
主旋律。
完璧。
隙がない。
―でも、孤独。
そこへ。
みやの声が、
半音下からそっと重なる。
♪
[太字]「それでも
人は
願ってしまうんだ」[/太字]
ハモり。
主旋律を、
否定しない。
飲み込まない。
支える。
終の歌が、
ほんの一瞬だけ、
柔らぐ。
(……入ってきた)
みやは、
終を見ない。
ただ、
音を聴く。
指先で、
旋律を[太字]結ぶ[/太字]。
次の瞬間。
麗が、
一段上のキーで割り込む。
♪
「願うなら
進めばいい!」
強い。
前へ押す声。
一瞬、
バラける。
終の眉が、
わずかに動く。
(…うるさい)
みやが、
即座に判断する。
みやの声が、
間を埋める。
低すぎず、
高すぎず。
三声。
―和音。
客席が、
息を呑む。
音が、
初めて“丸くなる”。
終は、
そこで初めて、
一歩踏み出した。
♪
主旋律を、
少しだけ―
―譲る。
みやが、
センターの和声を取る。
麗が、
上で伸ばす。
♪
[太字]「終わりがあるから
光は
強くなる」[/太字]
三人同時。
完全なハモり。
音が、
[太字]“星座”[/太字]みたいに組み上がる。
照明が、
三色を混ぜる。
銀灰 × 朱 × 黄色。
白に、
近づく。
終が、
ほんの僅か、
笑う。
「…なるほど」
麗が、
楽しそうに笑う。
「これこれ!
一緒に歌うってやつ!」
みやは、
息を切らしながら、
でも確かに微笑む。
「…うん
悪くないね」
ラスト。
終が、
合図もなく―
マイクを下げる。
一拍。
みやと、
麗だけで歌う。
♪
二声。
そこへ。
最後の一音だけ。
終が、
上から重ねる。
五オクターブ。
包み込むように。
音が、
完全に溶ける。
――静寂。
そして。
割れるような、
拍手。
終は、
言う。
「…調和、か」
麗が、
肩を組む。
「でしょ?
一人で輝くより
眩しい時もある!」
みやは、
ふらっとしながら、
小さく手を振った。
「…はぁ
体力は…
犠牲だけどね…」
三人は、
並ばない。
でも。
同じ旋律を、
確かに―
―共有していた。
- 1.第一部 第零話 スタートライン手前にて
- 2.第一部 第一話 スタートラインに立ったもの
- 3.第一部 第二話 開始のブザーが鳴り
- 4.第一部 第三話 前傾姿勢になって。
- 5.第一部 第四話 もう一度?
- 6.第一部 第五話 採点室にて
- 7.第一部 第六話 歌い手に。 そして本当のスタートを前に。
- 8.第一部 最終話 説明会前日
- 9.第二部 第零話 静かな会議室にて
- 10.第二部 第一話 お披露目会
- 11.第二部 第二話 お披露目会・終了後
- 12.第二部 第三話 初舞台
- 13.第二部 第四話 朱、降臨
- 14.第二部 第五話 黄、すべてを照らす
- 15.第二部 第六話 声を並べる者たち
- 16.第二部 第七話 声を剥ぐ
- 17.第二部 第七・五話 身体は嘘をつかない
- 18.第二部 最終話 管理人の記録
- 19.第三部 第零話 週刊誌
- 20.第三部 第一話 予定外の光
- 21.第三部 第二話 知らされる星
- 22.第三部 第三話 星降る夜、未来を夢見る
- 23.第三部 チーム編成
- 24.第三部 第四話 チーム分けと練習、そして思い出
- 25.第三部 第五話 グループで発表会
- 26.第三部 第六話 如月の成長
- 27.第三部 第七話 みんとは。
- 28.第三部 第八話 如月の本音
- 29.第三部 第九話 火が付く
- 30.第三部 第十話 炎上
- 31.第三部 第十一話 お願い
- 32.第三部 最終話 管理人は。
- 33.第四部 第零話 声を捨てたもの
- 34.第四部 第一話 揺れる光
- 35.第四部 第二話 疑問を持つ者
- 36.第四部 第三話 新たな火種
- 37.第四部 第四話 崩れる夜
- 38.第四部 第五話 管理人の決断
- 39.第四部 最終話 継ぐ光
- 40.第五部 第零話 余光を見つめて
- 41.第五部 第一話 違和感
- 42.第五部 第2話 選ばれない側
- 43.第五部 第三話 管理人の視線
- 44.第五部 第四話 事件、そして―
- 45.第五部 最終話 光の交代
- 46.第六部 第零話 今年の光
- 47.第六部 第一話 光の隣で
- 48.第六部 第二話 崩れた予定
- 49.第六部 第三話 本音
- 50.第六部 第四話 ソノスの役目
- 51.第六部 最終話 光は、隣で
- 52.最後に。