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蛇の泉に誓う、君への想い

#2

⒈七夕の夢

「彩乃ー!早く早く!」
幼馴染の霜咲優海が私を呼ぶ。
「ちょっと…、高2にもなってそんなにはしゃぐものなの?」
「いーの!俺はいつまでも子供!」
何を言っても傷つかないのが優海の良いところだ。…とは言っても子供っぽすぎるけど。
「あ!りんご飴売ってる!彩乃、行かない!?」
「いいね、りんご飴。私も食べたい。」
「分かった!買ってくるね!」
優海が財布を持ってりんご飴を買いに行こうとするから、思わず止めた。
「待って。今日は私が払う。」
「え、なんで?俺が払うよ?」
優海は首を傾げた。全く、こういう時は引かないんだから。
「今日は優海の誕生日でしょ?だから私が払うの。」
そう言っても、優海は納得いかない様子。よし、こうなったら…
「もし優海が認めないんだったら、今日は別行動だよ!」
「えー!?それはやだよー!彩乃ー、一緒にいてくれよ〜!」
情けない顔をした優海に、思わず笑ってしまった。
「ま、とりあえず今日は全部私が払うから!優海はそこで待ってて!」
「わかったよぉ〜…」
りんご飴を二つ買って、優海のところへ戻る。
「はい、買ってきたよ。」
「ありがと!…んー!うまい!99点!」
「残りの一点は?」
「彩乃がまだ食べてないことかな!」
優海の言葉に、少し照れてしまった。こういうとこ、もう少し強くなりたいなあ…。
「あ、あそこで短冊に願い事が書けるみたいだよ。行ってみない?」
りんご飴を食べ終わって、見つけた場所を指さすと、優海は嬉しそうに走っていった。何がそんなに嬉しいんだか。
「彩乃!せーので発表しようよ!せーの!」
私も書き終わったので、短冊を出した。
『これからも幸せいっぱいで楽しい日々を、優海と過ごせますように。 由香里彩乃』
『彩乃とずっと一緒にいられますように! 霜咲優海』
「わー!彩乃こんなに俺のこと好きなのー!?うれしー!」
「はいはい、早く飾るよ。」
「うん!」
さて、どこに飾ろうかな。そう、考えていた時だった。
「あ…れ…?」
バタン。
その音が、優海の倒れた音だと認識するまで、そう時間はかからなかった。
「優海?優海⁉︎どうしたの!?」
叫んでいるうちに救急車が来た。それからは、あっという間に時間が過ぎていった。

ピッ、ピッ、ピッ、 私と優海しかいない病室で、音が響く。大丈夫だ、これは優海が生きている証拠。
ピッ…ピッ…ピッ… きっと大丈夫、これは何かの間違いで、優海はすぐに目を覚ますはず。
ピッ……ピッ…… 大丈夫、優海は大丈夫。
ピッ……ピッーーーーー  大丈夫、大丈夫だから__





2025/09/09 00:36

かさね
ID:≫ 6pV9BWgKFbUqQ
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