白夜のヤヨイ
#1
プロローグ
私は普通に街を歩いていた。
女子高生の私は学校にうまく馴染めず、毎晩ネットで愚痴を言っている。
俯きながら、いつものように今日の反省会をしていた。
帰路を急いで歩く。
最近いつもよりぼーっとすることが増えた気がする。
それに何かに見られている感じもするし…何か嫌な予感がした。
…あれ、周りってこんなに暗かったっけ…。それに…森みたいな…。
その時、微かに鳴き声が聞こえた。前の方からだ。
子猫が飼い主に甘えるみたいな高い声。
私はその声に何故だか無性に惹かれて、暗い獣道を進んだ。
「にゃー…ギ、ギギギギギギギッ?」
あ、見ちゃいけないものだ。きっと。
正面にいたのは頭を180度回転させた、死装束を着たバッタ頭の男だった。
視線が固定されて、その男から目が離せない。
目を離したらその瞬間に殺されそうだった。
息が上がって、全身に鳥肌が立つ。
ここ、帰り道じゃない。無駄なことも考えてしまう。
一体…どうしたら……。
「ギ…ぐ、ゃ?」
バッタ頭の頭部がズレる。
ズレて、ズレて……頭がとれた。
すると、その背後に長身の女性がいるのが見える。
その女性はこちらに向かってくると、跪いてこちらに手を伸ばしてきた。
「大丈夫?」
「え、あ」
「ケガは…なさそうだね。よかった、君の家の近くまで送るよ。おいで」
「あ…はい」
普段なら絶対に乗らない誘いに乗ってしまったのは、恐怖のせいだったのだろうか。
───
森を出てすぐに弥生さんの兄という人の車があった。
あ、弥生さんとはさっきの助けてもらっていた人。
あの後気を紛らわそうとしてくれたのか色々話しかけてくれて、その時に名前を教えてもらった。
車に乗り込む。クッションがふかふかだ。高級車なのかな?
「あ〜やっぱいたね〜【エネミー】と【宿主】」
「そうですね兄様」
これも弥生さんに教えてもらった。
【エネミー】とは人の心に巣喰って、宿主を廃人にしてしまうらしい。
【宿主】はそのままの意味で、寄生された人のことだ。
「あ、あの不躾ですがお名前を伺っても…?」
「ああ、僕の名前は[漢字]茜 瞬[/漢字][ふりがな]あかね まどか[/ふりがな]だよ!」
「んで、宿主ちゃんの名前は?」
「あ、[漢字]夢解 愛菜[/漢字][ふりがな]ゆめとき あいな[/ふりがな]です」
「愛菜ちゃん、君は今からこの部隊…エネミー特攻隊に保護してもらわなければならない」
「え?どうして…」
「エネミーは一度廃人にしかけたものはすぐに食べ切ろうとするみたいでね」
「心身ともに健康なものよりも一度巣食われた物の方が寄生されやすいんだ。」
「なのでエネミー特攻隊とともに寮生活を送ることになる、大丈夫かな?」
「なるほど…母に相談しても…?」
「しっかりしてるね、大丈夫だよ〜」
私は携帯を取り出した。
そして、母に電話をかける。
「お母さん?あのさ…」
───
「…なるほどね…、あなたが安全ならそれでいいわ」
「ほんと!?ありがとう…お母さん…」
「大丈夫よ、気づけなくてごめんね…」
「ううん!じゃあね!お母さん!」
「ええ、寂しくなるわね」
私は電話を切った。
「…その、ごめんね…愛菜さん」
弥生さんがぺこりと頭を下げる。
「大丈夫ですよ!仕方のないことですし…!」
何はともあれ、少しは人と打ち解けたかもしれないな…。
私は聞こえないように車の中で小さく彼女たちにお礼を呟いた。
女子高生の私は学校にうまく馴染めず、毎晩ネットで愚痴を言っている。
俯きながら、いつものように今日の反省会をしていた。
帰路を急いで歩く。
最近いつもよりぼーっとすることが増えた気がする。
それに何かに見られている感じもするし…何か嫌な予感がした。
…あれ、周りってこんなに暗かったっけ…。それに…森みたいな…。
その時、微かに鳴き声が聞こえた。前の方からだ。
子猫が飼い主に甘えるみたいな高い声。
私はその声に何故だか無性に惹かれて、暗い獣道を進んだ。
「にゃー…ギ、ギギギギギギギッ?」
あ、見ちゃいけないものだ。きっと。
正面にいたのは頭を180度回転させた、死装束を着たバッタ頭の男だった。
視線が固定されて、その男から目が離せない。
目を離したらその瞬間に殺されそうだった。
息が上がって、全身に鳥肌が立つ。
ここ、帰り道じゃない。無駄なことも考えてしまう。
一体…どうしたら……。
「ギ…ぐ、ゃ?」
バッタ頭の頭部がズレる。
ズレて、ズレて……頭がとれた。
すると、その背後に長身の女性がいるのが見える。
その女性はこちらに向かってくると、跪いてこちらに手を伸ばしてきた。
「大丈夫?」
「え、あ」
「ケガは…なさそうだね。よかった、君の家の近くまで送るよ。おいで」
「あ…はい」
普段なら絶対に乗らない誘いに乗ってしまったのは、恐怖のせいだったのだろうか。
───
森を出てすぐに弥生さんの兄という人の車があった。
あ、弥生さんとはさっきの助けてもらっていた人。
あの後気を紛らわそうとしてくれたのか色々話しかけてくれて、その時に名前を教えてもらった。
車に乗り込む。クッションがふかふかだ。高級車なのかな?
「あ〜やっぱいたね〜【エネミー】と【宿主】」
「そうですね兄様」
これも弥生さんに教えてもらった。
【エネミー】とは人の心に巣喰って、宿主を廃人にしてしまうらしい。
【宿主】はそのままの意味で、寄生された人のことだ。
「あ、あの不躾ですがお名前を伺っても…?」
「ああ、僕の名前は[漢字]茜 瞬[/漢字][ふりがな]あかね まどか[/ふりがな]だよ!」
「んで、宿主ちゃんの名前は?」
「あ、[漢字]夢解 愛菜[/漢字][ふりがな]ゆめとき あいな[/ふりがな]です」
「愛菜ちゃん、君は今からこの部隊…エネミー特攻隊に保護してもらわなければならない」
「え?どうして…」
「エネミーは一度廃人にしかけたものはすぐに食べ切ろうとするみたいでね」
「心身ともに健康なものよりも一度巣食われた物の方が寄生されやすいんだ。」
「なのでエネミー特攻隊とともに寮生活を送ることになる、大丈夫かな?」
「なるほど…母に相談しても…?」
「しっかりしてるね、大丈夫だよ〜」
私は携帯を取り出した。
そして、母に電話をかける。
「お母さん?あのさ…」
───
「…なるほどね…、あなたが安全ならそれでいいわ」
「ほんと!?ありがとう…お母さん…」
「大丈夫よ、気づけなくてごめんね…」
「ううん!じゃあね!お母さん!」
「ええ、寂しくなるわね」
私は電話を切った。
「…その、ごめんね…愛菜さん」
弥生さんがぺこりと頭を下げる。
「大丈夫ですよ!仕方のないことですし…!」
何はともあれ、少しは人と打ち解けたかもしれないな…。
私は聞こえないように車の中で小さく彼女たちにお礼を呟いた。