神様が作り損ねた、心臓の欠片

クラスの誰もが羨む「完璧な美少年」、綾瀬唯。人形のように端正な顔立ちと、女子の理想を体現したような華奢でしなやかな体躯を持つ彼は、常に周囲から注目を浴びる存在だった。しかし、彼は誰とも深く関わろうとせず、告白されても冷淡に突き放す姿から、裏では「氷の王子」と揶揄されている。
そんな彼の正体は、重い心臓病を抱え、限られた命を削りながら生きる少年だった。
放課後の教室。忘れ物を取りに戻った地味で目立たないクラスメイトの「私」は、一人で発作に悶え、床に崩れ落ちる綾瀬の姿を目撃してしまう。いつも毅然としている彼の、見たこともないほどに脆く、そして苦痛に歪んだ「真実」の姿。
「死」を誰にも知られたくない綾瀬と、彼の「生」の痛みを偶然知ってしまった「私」。
「秘密」を共有することになった二人の、歪で、けれど痛いほどに純粋な、終わりの見える日々が始まる。

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