「………審査員特別賞!?」
審査結果発表当日。
床に散らばっていた道具を片付けた部屋でスマホを開く。
審査結果のサイトに飛ぶ。
審査員特別賞の所に書かれていた名前は
「森野彩菜」
最後の文字は間違いなく「愛」ではなく「菜」だった。
「また大賞じゃない!!!やっぱり彩愛は凄いわね!流石だわ!!!」
「あはは、ありがと。」
リビングからこのような会話が聞こえてくるのは当然。
あたりまえのように大賞に名前があるのは
「森野彩愛」
…また負けた。
でも、審査員特別賞を貰えたことは大きなモチベーションになった。
このコンクールは表彰式の日に、表彰された全作品の作品展が開催されるのだ。
そして、表彰式には私の大好きな画家さん
「茜」さんが来る。
茜さんに会えると言うだけで喜びが隠せない。
…楽しみだ。
久しぶりに表情が緩んだ気がした。
表彰式当日。
私は一人で会場に向かった。
お母さんとお父さんは妹について行ったから。
一人で作品展を見に行く。
大賞に飾られている妹の絵を見て私は動揺する。
…なんで空が灰色なの?
なんでこの景色が綺麗だと思ったの?
なんでこれを描きたいと思ったの?
…なんで?
「なんでこの作品書こうと思ったんだろ。
この木、茶色じゃん。枯れてんじゃん。」
「それ思った。どう見ても枯れてるんだけど。
しかも題名『色彩』だって。どこが???」
題名には聞き覚えがあった。
その声が聞こえてくる方にあるブースは
『審査員特別賞』
間違いなく、私の作品の前に立っている人の声だった。
震えた。怖くなった。動けなくなった。
私の目には、生き生きとした深緑に見えているから。
「これに審査員特別賞とか審査員どうかしたんじゃないの?」
……この声を最後にあとの記憶がない。
目が覚めると病室。
目の前には、茜さん。
茜さんとしばらく話すことができて、楽しかった。
最後に聞かれたのは、
「ねぇ、あなたはこれが何色に見える?」
渡されたのは「緑」に塗られたポストカード
「…緑です。」
「…そう。分かった。…また来るわ。ありがとう。」
…あの時間はなんだったんだろう。
審査結果発表当日。
床に散らばっていた道具を片付けた部屋でスマホを開く。
審査結果のサイトに飛ぶ。
審査員特別賞の所に書かれていた名前は
「森野彩菜」
最後の文字は間違いなく「愛」ではなく「菜」だった。
「また大賞じゃない!!!やっぱり彩愛は凄いわね!流石だわ!!!」
「あはは、ありがと。」
リビングからこのような会話が聞こえてくるのは当然。
あたりまえのように大賞に名前があるのは
「森野彩愛」
…また負けた。
でも、審査員特別賞を貰えたことは大きなモチベーションになった。
このコンクールは表彰式の日に、表彰された全作品の作品展が開催されるのだ。
そして、表彰式には私の大好きな画家さん
「茜」さんが来る。
茜さんに会えると言うだけで喜びが隠せない。
…楽しみだ。
久しぶりに表情が緩んだ気がした。
表彰式当日。
私は一人で会場に向かった。
お母さんとお父さんは妹について行ったから。
一人で作品展を見に行く。
大賞に飾られている妹の絵を見て私は動揺する。
…なんで空が灰色なの?
なんでこの景色が綺麗だと思ったの?
なんでこれを描きたいと思ったの?
…なんで?
「なんでこの作品書こうと思ったんだろ。
この木、茶色じゃん。枯れてんじゃん。」
「それ思った。どう見ても枯れてるんだけど。
しかも題名『色彩』だって。どこが???」
題名には聞き覚えがあった。
その声が聞こえてくる方にあるブースは
『審査員特別賞』
間違いなく、私の作品の前に立っている人の声だった。
震えた。怖くなった。動けなくなった。
私の目には、生き生きとした深緑に見えているから。
「これに審査員特別賞とか審査員どうかしたんじゃないの?」
……この声を最後にあとの記憶がない。
目が覚めると病室。
目の前には、茜さん。
茜さんとしばらく話すことができて、楽しかった。
最後に聞かれたのは、
「ねぇ、あなたはこれが何色に見える?」
渡されたのは「緑」に塗られたポストカード
「…緑です。」
「…そう。分かった。…また来るわ。ありがとう。」
…あの時間はなんだったんだろう。