(ん…鍋?…わわっ!沸騰して溢れてるよ…虹色の水がこっちにくる…)
「うわあああああああ!」
思わずとび起きると私は見知らぬ部屋のベッドの上にいた。
(ここは…?あれ、私どうなって…。確かさっき車にぶつかって…。)
確かに死んだはずだ。あんなに吹っ飛ばされて死んでないはずはない。
(ということは…!)
「異世界転生?!」
(え〜待って待って!超興奮するんですけど!でも絶対そうよね!)
私はふと見つけた鏡の方を見る。すると見たこともない人が映っていた。
(白い手!長い金髪!青い瞳!キャー!もう絶対そうじゃん!異世界転生じゃん!)
私は神様に祈りを捧げ、決心する。
「よし、決めたわ!この際精一杯楽しませてもらおうじゃないの!」
「姫様、やっと起きられたのですか!」
私が決意表明しているとメイド服を来た三つ編みの少女が部屋に入ってきた。
(早速来たー!…姫らしくするのね。よし!やってやるわ!)
「えぇ、心配してくれてありがとう、えぇっと…。」
(早速やってしまったわ。名前が分からない…!困ったわね。)
私が考え込んでいるとメイドはアワアワしだした。
「も、もしかして階段から落ちたから記憶を失われたのですか…?」
(私階段から落ちたの…?どうりで身体の節々が痛いわけだわ。…でもチャンスね。)
「そうなのかもしれないわ。あなたのお名前も私自身の名前すらも思い出せないの…。」
「まぁ!それは大変です。お薬とご家族を呼んできますので少々お待ちをっ…!」
メイドはそう言って急いで部屋を出て行ってしまった。
(さて…ここからどうしよう…。)
私は今記憶喪失している。それは嘘ではない。実際今までのこの子の人生は一つも知らないし、分からない。でも言葉を知っている以上、この世界線の常識というものをある程度理解しておかなければいけない。…決して好奇心ではない。私はそう自分に言い聞かせて静かに部屋を抜け出した。
(図書室があればいいのだけれど…。)
しばらく走っていると男の人の話し声が聞こえてきた。そしてどんどんその声が大きくなってくる
(まずい…!)
私はすぐそばにあった部屋のドアを開き中に入った。
「ふぅ、これで一安心…。」
「…ミシェラ…?」
私は後ろに人がいることに驚きビクッと肩を震わせる。恐る恐る後ろを振り返ると私の容姿とよく似た男の子がいた。
「ミシェラ!目を覚ましたの!?」
「え、えぇ。まぁ…。」
私は男の子の質問に曖昧に返す。すると男の子は私をじぃっと見てニヤッと笑った。
「君、本当にミシェラ?違うでしょ。」
(なっ何こいつ…!)
男の子は私に近づいてまたじぃっと見る。
「…異世界転生者。へぇ、そんなファンタジーなんて存在するんだ。」
「!?あなた一体…!」
すると男の子は私の両手を塞ぐ。
「ねぇ、洗いざらい教えてよ。嘘は通じないから…ね?」
「ひゃっひゃい…!」
(マジで何この人…!?)
私はもうどうでもよくなり、ここまできた経緯、今までを全て話した。
「これで全てか?」
「はいぃ…。」
男の子はしばらく考え込み顔を上げた。
「交渉しないか。」
「こーしょー?」
すっかりしょんぼりした私は魂の抜けた声を出す。
「あぁ。俺はお前のことを秘密にするし、お前の知りたいと言っていたこの世界線の常識を教えてやろう。」
「おぉ!!」
私は男の子の交渉に身を乗り出す。
「そんでお前は…俺の言うことを何でも聞いてもらう。どうだ?」
「うぐっ…。」
「安心しろ。お前の可能な範囲内の願いだ。」
「ひとつですか?」
「一つで済むと思うか?」
「ひえぇ…。」
私は男の子の凄みのある笑顔に潰される。
(でも頼れる人はこの人しかいないかもしれない…。)
私は決心し男の子の出している手をとった。
「私はあなたの交渉をお受けします!」
「…懸命な判断だ。」
男の子はそう言って小さく笑った。
「ではまず…家族構成を聞いてもよろしいですか?」
「はっ?」
男の子は私の質問に素っ頓狂な声を上げる。そして大きなため息をついた。
「そこから教えなければならぬか…。」
すると男の子は
「オープン」
と唱え、右手にはめている指輪を光らせた。
「すごい!それは何ですか!?」
「パールのことも知らぬのか。このパールは10歳の時にもらえる貴族の称号だ。」
「貴族の称号…。」
「そう。そして今ご加護を得られている神の色の種類の多さでその貴族と身内の優遇が決まる。」
「あなたは?」
「ん?俺は5種類だ。平均より少し上だな。ちなみに神の種類は自然の神メリニュエラ、経済の神アゲロント、生命の神トリリッツェア、武運の神ルヴィンハルテ、知能の神ヴェルラッハ、幸運の神クデリルンド、愛情の神フェロンティナの7種類だ。…って何をしている?」
私は神の名前を知り、改めて祈りをした。
「生命の神トリリッツェア、そして幸運の神クデリルンドよ。私に第二の素晴らしき人生を与えてくださったことに感謝の意を伝えることをお許しください。」
すると、部屋中が眩しくない光に包まれる。すると
「許します。」
という2人の女性の声が聞こえた気がした。
「ありがとうございます。」
私は何となく聞こえた許しの声に感謝してお祈りを終えた。
(うん、さすが異世界!もはやチート!)
そう思いながら満足していると男の子が目を見開いて驚いていた。
「お前は今何をした…?」
「え?何ってあなた神の名を教えてくださったので改めてこの転生の感謝をお伝えしただけです。」
「感謝…?お伝え…?まぁいい。お前のことをいちいち気にしていたらきっと日が暮れる。」
男の子は長いため息をつき、黙り込む。
「…とりあえず、さっきの話しの続きをしましょう。それこそ日が暮れますよ。」
すると男の子は思いついたように話し始めた。
「そういえばお前の指輪のパールは霞んでいて色がないことで有名だったな。」
男の子にそう言われ、私は右手の指輪のパールを見たが綺麗な七色のグラデーションを帯びていた。
「ん?綺麗な七色ですよ?」
「は?」
男の子はそう言って私の右手をバッと掴む。そして私の指輪を見ると気を失いかけていた。
「えぇっ!大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃない。はぁ…。お前には毎度毎度驚かされる。」
私はずっと額を押さえている男の子を無視し、
「オープン」
と唱えた。すると、画面が出てくる。
(おぉ!スマホみたいな感じかな?)
画面を見ると私の情報について載っていた。
【 ミシェラ=クレラベル 12歳
体力:7000/7000 魔力:測定不可能/7000 防御力:7000/7000 攻撃力:7000/7000
エクストラスキル:七色のご加護
スキル:全て習得済み 】
(ミシェラ=クレラベルが私の名前…って)
「エクストラスキル…七色のご加護っ!?」
「はあああああっ!?」
私はもちろん、気を失いかけていた男の子でさえも驚きの声をあげた。
「もういい。そのスキルは話すと長いから追々説明する。とりあえず家族構成が先だ。」
男の子はこの驚きの連続に疲れたのか平和な話題に逃げる。するとずっと出しっぱにしていたパールの画面がピコンと音を鳴らした。画面を見るとメールのマークに赤丸がついている。メールのマークを指先で触れると家族構成という題名のメールが送られていた。チラッと男の子を見ると、
「早く見ろ。」
と怒られたので早速開いて読んだ。
【父(領主)グレラン=クレラベル
母フェロニカ=クレラベル
長男アバン=クレラベル
長女レシティア=アームルド
次男ラクトルト=クレラベル
次女モニカ=フラリエント
三女ニコラ=クレラベル
三男(俺)ミューラ=クレラベル
四女(お前)ミシェラ=クレラベル 】
読み終えると私は感嘆の声を出す。
「とても大家族ですね。そして私とミューラの名前は似てますね。」
「当たり前だ、双子なのだから。」
「は…?」
(いやいやいや…、確かに似てるけど。)
「双子…?」
「あぁ。」
「本当に?」
「あぁ。」
「信じられない。」
「諦めろ、これが現実だ。俺もお前と双子など心底あり得ないと思っている。」
「まぁ…もういいですけど。どうとでもなれです。」
「はぁ…。あと知りたいことは?」
「あとはですね…」
「姫様っ!!!」
知りたいことを考えているとバンッとドアが開く。目の前には最初に会ったメイドがすごい形相でいた。私はコソッとミューラに聞く。
(まっまずい…。)
「あのメイドの名前は?」
するとコソッと返事が返ってきた。
「あいつはルララだ。主にお前の世話係。」
(ふむふむ…。)
私はなるべく笑顔でルララに接した。
「る、ルララ?少し落ち着いてください。ミューラに色々と教えていただいていたのです。」
「本当ですか?ミューラ様。」
ルララはミューラを睨みながら聞く。
「あぁ、間違いない。」
するとルララは一度深呼吸をして話しだす。
「姫様。姫様の部屋でご家族全員がお待ちです。」
「全員!?…そういえば少し体調がぁ…。」
「ミューラ様、これは?」
「嘘だな。」
(なっ…!ミューラの裏切り者っ!)
「さぁ行きますよ、姫様。」
「いーやあああああ!」
かくして、私の異世界生活は始まった。ー
「うわあああああああ!」
思わずとび起きると私は見知らぬ部屋のベッドの上にいた。
(ここは…?あれ、私どうなって…。確かさっき車にぶつかって…。)
確かに死んだはずだ。あんなに吹っ飛ばされて死んでないはずはない。
(ということは…!)
「異世界転生?!」
(え〜待って待って!超興奮するんですけど!でも絶対そうよね!)
私はふと見つけた鏡の方を見る。すると見たこともない人が映っていた。
(白い手!長い金髪!青い瞳!キャー!もう絶対そうじゃん!異世界転生じゃん!)
私は神様に祈りを捧げ、決心する。
「よし、決めたわ!この際精一杯楽しませてもらおうじゃないの!」
「姫様、やっと起きられたのですか!」
私が決意表明しているとメイド服を来た三つ編みの少女が部屋に入ってきた。
(早速来たー!…姫らしくするのね。よし!やってやるわ!)
「えぇ、心配してくれてありがとう、えぇっと…。」
(早速やってしまったわ。名前が分からない…!困ったわね。)
私が考え込んでいるとメイドはアワアワしだした。
「も、もしかして階段から落ちたから記憶を失われたのですか…?」
(私階段から落ちたの…?どうりで身体の節々が痛いわけだわ。…でもチャンスね。)
「そうなのかもしれないわ。あなたのお名前も私自身の名前すらも思い出せないの…。」
「まぁ!それは大変です。お薬とご家族を呼んできますので少々お待ちをっ…!」
メイドはそう言って急いで部屋を出て行ってしまった。
(さて…ここからどうしよう…。)
私は今記憶喪失している。それは嘘ではない。実際今までのこの子の人生は一つも知らないし、分からない。でも言葉を知っている以上、この世界線の常識というものをある程度理解しておかなければいけない。…決して好奇心ではない。私はそう自分に言い聞かせて静かに部屋を抜け出した。
(図書室があればいいのだけれど…。)
しばらく走っていると男の人の話し声が聞こえてきた。そしてどんどんその声が大きくなってくる
(まずい…!)
私はすぐそばにあった部屋のドアを開き中に入った。
「ふぅ、これで一安心…。」
「…ミシェラ…?」
私は後ろに人がいることに驚きビクッと肩を震わせる。恐る恐る後ろを振り返ると私の容姿とよく似た男の子がいた。
「ミシェラ!目を覚ましたの!?」
「え、えぇ。まぁ…。」
私は男の子の質問に曖昧に返す。すると男の子は私をじぃっと見てニヤッと笑った。
「君、本当にミシェラ?違うでしょ。」
(なっ何こいつ…!)
男の子は私に近づいてまたじぃっと見る。
「…異世界転生者。へぇ、そんなファンタジーなんて存在するんだ。」
「!?あなた一体…!」
すると男の子は私の両手を塞ぐ。
「ねぇ、洗いざらい教えてよ。嘘は通じないから…ね?」
「ひゃっひゃい…!」
(マジで何この人…!?)
私はもうどうでもよくなり、ここまできた経緯、今までを全て話した。
「これで全てか?」
「はいぃ…。」
男の子はしばらく考え込み顔を上げた。
「交渉しないか。」
「こーしょー?」
すっかりしょんぼりした私は魂の抜けた声を出す。
「あぁ。俺はお前のことを秘密にするし、お前の知りたいと言っていたこの世界線の常識を教えてやろう。」
「おぉ!!」
私は男の子の交渉に身を乗り出す。
「そんでお前は…俺の言うことを何でも聞いてもらう。どうだ?」
「うぐっ…。」
「安心しろ。お前の可能な範囲内の願いだ。」
「ひとつですか?」
「一つで済むと思うか?」
「ひえぇ…。」
私は男の子の凄みのある笑顔に潰される。
(でも頼れる人はこの人しかいないかもしれない…。)
私は決心し男の子の出している手をとった。
「私はあなたの交渉をお受けします!」
「…懸命な判断だ。」
男の子はそう言って小さく笑った。
「ではまず…家族構成を聞いてもよろしいですか?」
「はっ?」
男の子は私の質問に素っ頓狂な声を上げる。そして大きなため息をついた。
「そこから教えなければならぬか…。」
すると男の子は
「オープン」
と唱え、右手にはめている指輪を光らせた。
「すごい!それは何ですか!?」
「パールのことも知らぬのか。このパールは10歳の時にもらえる貴族の称号だ。」
「貴族の称号…。」
「そう。そして今ご加護を得られている神の色の種類の多さでその貴族と身内の優遇が決まる。」
「あなたは?」
「ん?俺は5種類だ。平均より少し上だな。ちなみに神の種類は自然の神メリニュエラ、経済の神アゲロント、生命の神トリリッツェア、武運の神ルヴィンハルテ、知能の神ヴェルラッハ、幸運の神クデリルンド、愛情の神フェロンティナの7種類だ。…って何をしている?」
私は神の名前を知り、改めて祈りをした。
「生命の神トリリッツェア、そして幸運の神クデリルンドよ。私に第二の素晴らしき人生を与えてくださったことに感謝の意を伝えることをお許しください。」
すると、部屋中が眩しくない光に包まれる。すると
「許します。」
という2人の女性の声が聞こえた気がした。
「ありがとうございます。」
私は何となく聞こえた許しの声に感謝してお祈りを終えた。
(うん、さすが異世界!もはやチート!)
そう思いながら満足していると男の子が目を見開いて驚いていた。
「お前は今何をした…?」
「え?何ってあなた神の名を教えてくださったので改めてこの転生の感謝をお伝えしただけです。」
「感謝…?お伝え…?まぁいい。お前のことをいちいち気にしていたらきっと日が暮れる。」
男の子は長いため息をつき、黙り込む。
「…とりあえず、さっきの話しの続きをしましょう。それこそ日が暮れますよ。」
すると男の子は思いついたように話し始めた。
「そういえばお前の指輪のパールは霞んでいて色がないことで有名だったな。」
男の子にそう言われ、私は右手の指輪のパールを見たが綺麗な七色のグラデーションを帯びていた。
「ん?綺麗な七色ですよ?」
「は?」
男の子はそう言って私の右手をバッと掴む。そして私の指輪を見ると気を失いかけていた。
「えぇっ!大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃない。はぁ…。お前には毎度毎度驚かされる。」
私はずっと額を押さえている男の子を無視し、
「オープン」
と唱えた。すると、画面が出てくる。
(おぉ!スマホみたいな感じかな?)
画面を見ると私の情報について載っていた。
【 ミシェラ=クレラベル 12歳
体力:7000/7000 魔力:測定不可能/7000 防御力:7000/7000 攻撃力:7000/7000
エクストラスキル:七色のご加護
スキル:全て習得済み 】
(ミシェラ=クレラベルが私の名前…って)
「エクストラスキル…七色のご加護っ!?」
「はあああああっ!?」
私はもちろん、気を失いかけていた男の子でさえも驚きの声をあげた。
「もういい。そのスキルは話すと長いから追々説明する。とりあえず家族構成が先だ。」
男の子はこの驚きの連続に疲れたのか平和な話題に逃げる。するとずっと出しっぱにしていたパールの画面がピコンと音を鳴らした。画面を見るとメールのマークに赤丸がついている。メールのマークを指先で触れると家族構成という題名のメールが送られていた。チラッと男の子を見ると、
「早く見ろ。」
と怒られたので早速開いて読んだ。
【父(領主)グレラン=クレラベル
母フェロニカ=クレラベル
長男アバン=クレラベル
長女レシティア=アームルド
次男ラクトルト=クレラベル
次女モニカ=フラリエント
三女ニコラ=クレラベル
三男(俺)ミューラ=クレラベル
四女(お前)ミシェラ=クレラベル 】
読み終えると私は感嘆の声を出す。
「とても大家族ですね。そして私とミューラの名前は似てますね。」
「当たり前だ、双子なのだから。」
「は…?」
(いやいやいや…、確かに似てるけど。)
「双子…?」
「あぁ。」
「本当に?」
「あぁ。」
「信じられない。」
「諦めろ、これが現実だ。俺もお前と双子など心底あり得ないと思っている。」
「まぁ…もういいですけど。どうとでもなれです。」
「はぁ…。あと知りたいことは?」
「あとはですね…」
「姫様っ!!!」
知りたいことを考えているとバンッとドアが開く。目の前には最初に会ったメイドがすごい形相でいた。私はコソッとミューラに聞く。
(まっまずい…。)
「あのメイドの名前は?」
するとコソッと返事が返ってきた。
「あいつはルララだ。主にお前の世話係。」
(ふむふむ…。)
私はなるべく笑顔でルララに接した。
「る、ルララ?少し落ち着いてください。ミューラに色々と教えていただいていたのです。」
「本当ですか?ミューラ様。」
ルララはミューラを睨みながら聞く。
「あぁ、間違いない。」
するとルララは一度深呼吸をして話しだす。
「姫様。姫様の部屋でご家族全員がお待ちです。」
「全員!?…そういえば少し体調がぁ…。」
「ミューラ様、これは?」
「嘘だな。」
(なっ…!ミューラの裏切り者っ!)
「さぁ行きますよ、姫様。」
「いーやあああああ!」
かくして、私の異世界生活は始まった。ー