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君の人生にありきたりな花束を

#2

私の人生にイトスギを

想像した。
海に溺れて死ぬ所、火事に巻き込まれて死ぬ所、通りがかった人に包丁で刺されて死ぬ所、
どれも、自分だけが笑って静かに死んでいた。
ああ、もっとこうしていれば。
そんなことはいっさい思わなかった。
そんな夢を見れば
神様がいつでも死んでくれていいよ
と言っているみたいだった。

「咲ー!」
登校中、後ろから佳奈の声が聞こえた。
今朝、あんな夢を見て
元気に笑う気力にはなれなかったけれど、
死ぬ気でがんばっている顔を潰したくないので笑う。
「おっはよー!」
私が作り笑顔をしていることに気づかない佳奈は、今日も朝から元気だ。
「おはよ。愛流と瑞希は?」
私がいつも歩いていると後ろから三人が来るはずなのに、今日は佳奈しかいない。
「愛流も瑞希も今日休みだってー。」
そう聞いた瞬間、ホッとしてしまった。
笑顔をつくらなければいけない人が、
二人も減ったからだ。
ホッとしていたのもつかの間、
「正直、私愛流嫌いなんだよね。」
突然、佳奈がそう言い出した。
ヒヤッとした。まさか。
「瑞希と話してたんだけどさ。」
ああ。と思った。これが友達のなかで一番厄介なもの。陰口。そして、仲間はずれ。
「愛流ってさ。ぶりっ子じゃない?」
どう答えていいのかわからない。
「うん。私も思ってたよ。」
息をするようにその言葉が出てきた。
自分のいやなとこが全面に出たような気がして今すぐこの場を去りたかった。
「えー!だよね。」
この話題が早く終わってほしい。
そう願ったのに、佳奈が言い出したことは突拍子もないことだった。
「明日から愛流を無視しよ。ね?いい案じゃない?」
無視をするということは、いじめにも値することだった。だめだと知っていた。
そんな思いとは裏腹に、
「うん!」
私の口は、YESだとうごいた。
朝見た夢が離れずに、夢とイトスギの花言葉がよぎった。

イトスギ:「死」「哀悼」「絶望」

作者メッセージ

初めまして。お久しぶりです。
この度は数ある小説の中、「君の人生にありきたりな花束を」を読んで下さりありがとうございます。
少しでも誰かの心に響いだらと思います。

2025/06/25 09:02

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PG-12恋愛感動共感花言葉花束君じん

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