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猫目線恋愛短編集

#1

嫉妬

Episode1 嫉妬

「ナイト!」

●●は恋猫の名前を呼んだ。

返事がない。

すると、向こうの方から笑い声が聞こえてきた。一匹は、恋猫のナイト。もう一匹は…[漢字]雌の猫[/漢字][ふりがな]めす ねこ[/ふりがな]だ。

いったい、なんだっていうの??

●●は声のするほうへ駆け寄った。

自分をかっている「二本足の生き物」のすみかのそばだ。

「ナイ…」

●●は言いかけてやめた。

「もう、ナイトったら!またそんなことを聞いてきて、なんなんですか?ご自分で考えたらいいのに」

[漢字]雌猫[/漢字][ふりがな]めすねこ[/ふりがな]が、からかうように言う。

「ごめんよ、プラム。君にしか聞き用がなくって」

ナイトが楽しそうに笑っているのが見える。

プラム…?聞き覚えのある名前ね…

あっそうそう!プラムって、新しく越してきた猫だわ!

ナイトが熱心にいろいろ教えてあげていたっけ…

●●の表情が暗くなった。

ナイト、私よりもあの子といたほうが楽しいのかしら…?『君にしか聞きようがない』って、あなたには私という恋猫がいるのよ…?

「ナイト…」

●●は勇気を出し、二匹の会話に入っていった。

「あら、ナイト!恋猫さんがいらっしゃいましたよ!」

プラムが美しい薄桃色の瞳をキラキラと輝かせ、言った。

「何の話をしていたの?」

●●がたずねると、ナイトが「ああ」と気まずそうに笑った。

違う。私が見たいのは、この困ったような笑みじゃない。私と一緒にいて、心の底から、笑ってほしい。

「ご、ごめんなさい」

●●はなんだか申し訳なく、悲しくなり、三毛柄の毛皮を輝かせて向こう側の森へと駆け込んだ。

「●●!」

後ろでナイトが引き留める声がしたが、●●は緑色の目をぎゅっとつむって聞き流した。

プラムがナイトに何か言ったが、何と言ったかはわからなかった。

そんなに楽しいなら、二匹だけで話すといいわ…!

●●の目に、涙が浮かんだ。

ずいぶん長い間走って、●●はようやく止まった。

肩でぜいぜいと息をする。

●●はうつむき、鋭い爪で足元の草をむしった。

「●●…」

後ろで声がした。

「ナイト…?」

「一体どうしたっていうんだ?急に走り出して」

●●は悲しそうな瞳でナイトを見た。

「私よりもプラムさんと一緒にいたほうが楽しいんじゃないの?」

ナイトが驚いたような表情を見せる。

「そんなことはないさ…俺はただ、どうしたら素直に気持ちを伝えられるかを…あ」

ナイトが恥ずかしそうにそわそわと体を動かした。

「え…?」

「だから、」

ナイトの青い目が、真剣に光る。

「どうしたら君に、素直に好きだって伝えられるか、プラムに聞いてたんだ」

●●の瞳が輝いた。

「俺は…」

「俺は君といるのが一番楽しいよ」

ナイトはそう言って、恥ずかしそうにうつむいた。

「俺と一緒にいてくれるかい?」

●●は優しい瞳をまばたき、ナイトとしっぽを絡め合わせた。

「私も、あなたが一番好き」
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作者メッセージ

一応猫の名前の意味と姿出しときます!
ナイト(夜):青い目をした黒い雄猫
プラム(梅):薄桃色の目をした、灰色の雌猫

2024/05/19 15:02

翡翠
ID:≫ 04xrkcEZ9vJ2Y
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短編集恋愛猫目線夢小説

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