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不確定要素

人は生まれる時、神様からランダムなカードを何枚か渡される。その内容は自分が引いて取るまで不確定で、人とは交換できない...


私は生まれてから一度も、何かで他人に勝てたことが無い。勉学も運動も娯楽も、秀でた物が特に無く、他人に勝る物など何一つ持ち合わせていなかった。私が幼い頃から父は立て続けに「お前は本当にこれっぽっちも出来ないのか」と、何かにつけては叱り 暴力をふるい 家から追い出したものだ。

私が11歳の頃、近所で流行っているゲームがあった。無論私は友人との対戦で1試合も勝つことはできなかったが、あまりの悔しさに自宅のネットに繋ぎ、オンラインで練習してみることにした。何度負けただろうか。そろそろ辞めにしようと思った時、奇跡的に1試合だけ勝つことができた。私の中で希望の光が刺した。コレなら私は輝けるかもしれない。私はその道を極めることに決めた。

私は13歳になった時、学校へ行くことをやめた。学校自体に不満はなく、気の合う友人もそれなりに居たが、あの時ゲームで勝てた記憶が幾度となく蘇り、私をあの世界へ釘付けにしてきたのだ。勉学 運動 青春...貴重な時間の全てを犠牲に、私はそのゲームで日本1位を目指すことに決めた。

3年が経った時、私は日本6位になっていた。限界だった。輝かしい学校生活3年間を捧げでも尚、私はこのような中途半端な結果を残すことしかできない。今までどれだけ負けようと折れなかった心が、途絶えなかったやる気が、その瞬間プツリと消えた、差し込んでいた希望の光は今、途絶えた。


私が神から授かったカードには、きっと圧倒的な才能なんてものは無かったのであろう。いや、もしかしたら別の分野の才能を授かっていたのかもしれない。しかし、神から授かったカードはいざ引いてみないと分からない。才能なんてものは後付けでしかない。その道を極めようと努力し続けた者が最後に後ろを振り返った時、初めて自分の才能の有無に気づく。私は3年という膨大な貴重な時を捨て、自分のカードが死に札であるということに気づいただけ。あの時ゲームをした友人はもう別の世界にいるというのに、私だけまだこの世界に閉じ込められている。


私が死に物狂いで努力する中、呼吸をするように通り過ぎていく者がいる。その人達は神から授かった才能で難なくその場面を突破しているのだろう。しかし、いざ自分が他人に何かを教える時、「何故こんなことも分からないのだろう」と思うことがある。きっとそれは自分が神から授かった才能で難なく、呼吸をするように突破した場面なのであろう。つまり私は中途半端なカードを授かったという、ただそれだけなのだ。


私は3年という時間を捨てても輝けなかった。父親の言葉が私を呪いのように縛り上げる。私はこれから先、どのように生きていけば良いのか、死に札を抱え今日もさ迷っている。

作者メッセージ

思ったことを書いただけですので、お気になさらず。
皆様が輝けることを願っております。

2026/01/17 01:32

一般人
ID:≫ 19q.sUZZBZcH.
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