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本作品は実在する歌い手グループ「いれいす」様の二次創作(nmmn)小説です。ご本人様および公式関係者様とは一切関係ありません。学園・軽音部パロディのため、年齢設定や過去の経歴などに大幅な捏造設定・キャラ崩壊が含まれます。デリケートなジャンル(nmmn)であるため、ルールとマナーを守ってお楽しみください。

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イレギュラー・セッション!〜廃部寸前の軽音部を6人で救う方法〜

#2

第1話:ダイスの目は、まだ回っていない

「頼むから、今年度中にメンバーをあと5人集めてくれ。じゃないと、この軽音部は廃部だ」

放課後の職員室。
顧問の先生から突きつけられた非情な宣告が、頭の中で何度もリフレインしていた。

「5人、か……」

私立イレギュラー学園2年、ないこ。
この伝統ある軽音部の部長を務めている。
……いや、「守っている」という表現の方が正しいかもしれない。

少し前までは、それなりに部員もいた。
だけど、「もっと本気で音楽をやろう!」と俺が熱くなればなるほど、周囲との熱量の差が開いていった。
『ないこについていけない』
気づけば、みんな去っていった。最後に残ったのは、俺と、誰もいない静かな部室だけ。

「でも、諦めてたまるかってんだ」

ここで立ち止まったら、本当に俺の音楽は終わってしまう。
もう二度と、仲間を失うあの孤独な瞬間を味わいたくはない。
そのためには、俺と同じくらい、いや、それ以上に音楽へ熱を注げるやつが必要だ。

ガサ、と生徒名簿をめくる。
目をつけた候補はいくつかある。その筆頭が、新入生の名簿に載っている『彼』だった。

[下線]──りうら。[/下線]

中学時代、数々のジュニアコンクールを総なめにした天才ギタリスト。
しかし、ある時期を境に表舞台からパタリと姿を消し、この学園の普通科に入学してきたという。

「……いた」

放課後の旧校舎。
使われていない物置同然の音楽準備室から、信じられないほど正確で、歪んだエフェクターの音が聞こえてきた。

ドアを少しだけ開けて、中を覗く。
夕日が差し込む部屋の真ん中で、小柄な少年がストラトキャスターを抱えていた。
指の動きは残像が見えるほどに速い。一音の狂いもない、完璧な運指。教科書通りの、非の打ち所がない演奏。

だけど──。

「……冷たいな」

思わず、呟きが漏れた。
機械が奏でているかのように冷徹で、感情の起伏が一切感じられない音だった。

ジャーン、と最後のコードが雑に鳴り響き、演奏が止まる。
少年──りうらは、ドアの隙間にいる俺の視線に気づくと、ひどく冷めた目でこちらを睨んだ。

「……誰ですか。勝手に見ないでほしいんですけど」

「あはは、ごめんごめん! あんまりにも上手いから、つい見惚れちゃってさ。俺、2年のないこ。軽音部の部長やってるんだ」

ないこ、という名前に、りうらの眉が一瞬だけピクリと動いた。
校内の掲示板で、一人で部を守っている『お荷物部活の部長』として名前くらいは見たことがあるのだろう。

「軽音部? 興味ないです。僕、部活やるつもりないんで」

りうらはすぐにギターのボリュームノブを絞り、ケースに片付けようとし始める。あからさまな拒絶だった。

「待って! りうらくんだよね? 君の噂は聞いてるよ。中学のとき、コンクールで優勝しまくってた天才」

「……その名前で呼ばないでください」

りうらの声が、低く沈んだ。
ギターを握る彼の白い指先が、かすかに震えている。

「あそこの大人たちが言ってたことは、全部正しいですから。僕のギターには感情がない。ただ技術をなぞっているだけの、血の通ってない機械の音だって。だからもう、誰かと一緒に音楽をやるつもりはありません」

あの大舞台で、審査員たちに投げつけられた辛辣な言葉。
それが、今も彼の心を縛り付けるトラウマなのだと、その痛々しい表情が物語っていた。

だけど、俺は引き下がらなかった。
だって、今ここで見た彼の演奏は、そんな薄っぺらい言葉で片付けられるものじゃなかったから。

「機械の音、ねえ。じゃあさ、なんでそんな冷たい音を出しながら、そんなに泣きそうな顔してギター弾いてるわけ?」

「え……?」

りうらが目を見開く。

「完璧に弾かなきゃ認めてもらえないって、怯えてるようにしか見えなかったよ。本当はさ、もっと泥臭くて、めちゃくちゃで、感情を爆発させるような音楽がやりたいんじゃないの?」

「あなたに、僕の何がわかるんですか……!」

初めて、りうらの感情が剥き出しになった。鋭い声が、狭い準備室に響く。

「わかんないよ。会ったばかりだしね」

ないこは一歩、りうらとの距離を詰めた。そして、自分の胸ポケットから、赤、青、紫……と、カラフルな6色のサイコロが描かれた手作りの部活勧誘チラシを取り出し、彼の前に突きつける。

「でも、俺も一人の音楽仲間を失って、もう誰も信じられないかもって絶望してたんだ。だから、傷ついてる君の音に、すごく共感しちゃったんだよね」

チラシを見つめるりうらの瞳に、夕日の赤が反射する。

「俺たちのダイス(可能性)は、まだ回り始めてもない。君のその冷たい音を、俺たちの熱で最高の音楽に変えてみせる。だからさ──」

ないこは満面の笑みを浮かべ、右手を差し出した。

「俺と一緒に、誰も追いつけない最高のバンド、作ってみない?」

沈黙が部屋を満たす。
りうらは差し出された手と、ないこの真っ直ぐな瞳を交互に見つめ、小さく息を呑んだ。

廃部まで、あと5人。
不揃いなダイスたちが重なり合う、奇跡のセッションが、今ここから始まろうとしていた。

作者メッセージ

りうちゃぁぁぁんんん
第1話をお読みいただきありがとうございました!🎲✨

ついに『イレギュラー・セッション!』が始動しました!初回は、孤独な部長ないこくんが、天才ギタリストのりうらくんをナンパ(笑)…ではなく、熱烈にスカウトするお話でした。

普段の配信で見せるわちゃわちゃ感とは少し違う、パロディならではの「ちょっとシリアスでエモい雰囲気」を楽しんでいただけていたら嬉しいです。

次回は水色担当のあの方が登場します!ピアノ室で一体何が起きるのか……?

もしよろしければ、感想コメントをいただけると、執筆の大きな励みになります!よろしくお願いします!

2026/06/24 06:44

紗奈(さな) 元苺花
ID:≫ 09TUAnUf7Mj7U
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nmmnirisirxs軽音部パロ学園パロバンド🎲

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