家につくとすぐに風呂に入らせた
少女は少しばかり遠慮がちだが入ってもらえた
服はあのボロボロな制服のままいさせるのは心が痛むので俺の部屋着を貸した
彼女が風呂に入っている間、俺はありとあらゆる料理を作った
好きなものが分からなかったので和洋中、、、前菜からデザートまで
いつも使っている大きなテーブルだけでは足りず、ローテーブルも持ってくる羽目に
重さでテーブルが壊れないか心配な量だった
その他にも心配なことがあった
料理を作る間シャワーの音以外、風呂場から一切音が聞こえないのだ
そして少女が風呂場に入ってから2時間半は経っている
そう心配になりながらテーブルの周りを回っていると風呂場のドアが開く音がした
「 、、、 」
綺麗になった黒髪はさらさらと綺麗になっておりとても魅力的で
あの時は道が暗く顔が良く見えなかったが、改めて見るととても整っていた
彼女はじぃっとテーブルにのった料理たちを眺めている
相当お腹が空いているのだろう
「 ここにある料理、全部食べていいからね 」
そう言うとテーブルの前にちょこんと座る彼女
これ食べていいのかとこちらをちらちらと確認する
俺がゆっくりと頷くと
「 ありがとう、ございます 」
初めて聞いた少女の声は鈴の音色のようだった
少女はまずからあげを取ると取り皿なんて経由せず箸でそのまま口の中に入れていく
すると暗かった少女の顔がみるみる明るくなる
咀嚼のスピードが、表情が美味しいと物語っている
どんどん完食、いや制覇していく姿に心を奪われた
約1時間後、2日分はあっただろうという料理も残り2割とまでになっていた
「 ごちそうさまでした 」
満腹、といった感じではなく全部食べるのは悪いから、という余裕すら感じた
「 あ、、、すいません、、、これ、、、 」
申し訳無さそうにこちらに謝る彼女
「 いやいや、いい食べっぷりだったよ 」
そこでこれまでに湧いた疑問をぶつける
「 で、君はなんであそこに座ってたの? 」
そこで言いにくそうに斜め下を見つめる少女
「 あ、言いにくかったら全然いいんだけど、気になっただけだから 」
慌ててそういうがもう遅いと気がつく
「 そうですね、、、 」
「 死に別れたんです 」
それが道端に座っていた理由になるのかは怪しかったが
大事な人、家族や恋人と死に別れて途方に暮れていたのだろう
そう自己解釈し自分を落ち着かせる
すると猛烈な眠気が襲い
「 ベット使っていいからね、、、 」
とだけ言うとソファーへ倒れるように寝てしまった