(うんん……、ん? ここは……どこだ……?)
僕は瑞兎 留衣。結構人気なYouTuber。だったんだけど……朝、目が覚めたら、知らない天井が目に飛び込んできて、そして、焦った。
「ほら、母さん、娘が目を覚ましたよ」
「本当ね……よかった……、全然泣いてくれないから心配したわ……」
どうやら、僕はどこかへ転生を果たしてしまったらしい。しかも、見えている天井といい、両親と思しき彼らの豪華な服装といい、どうやら、異世界の貴族にでもなったようだ。
そして、僕が生まれたとき、産声を挙げなかったという。まぁ、母親として心配してしまうだろうな。静かに目覚める赤子なんて、そうそういないだろうし。
(喋っていいのだろうか……?)
しかし、ここで喋っておかないと、前世と違う名前をつけられそうな気がする。それは嫌だ。
「僕、は」
「ん!? 娘が喋ってる!? 母さん娘が喋った」
「眼の前で見えてるわよ……、ごめんね……、どうしたの?」
母親のメンタルが強すぎる件。いや、驚こうよそこは。
「僕、瑞兎、留衣。ここ、どこ……?」
赤子の体だからか、とてつもなく喋りづらい。この世界に、異世界転生という言葉はあるだろうか? もしないのなら、……想像するだけでゾットする。
しかし、母親はそこまで驚かず、むしろ「それなら良かった」とホッと胸を撫で下ろしている。どういうことだよ。
ここはどこ? と問いかけた僕にニッコリと微笑みながら、母親はここについて語ってくれた。
「ここは、シャノル家の分娩室よ。あなたは、ここで生まれてきたばかりなの。瑞兎、というのが名前かしら?」
え? なんでそっちが名前になるの?? ……あ、この世界では〇〇・□□って形式の名前なのか。□の部分が苗字に当たるからえっと……。
「ちが……、名前、留衣……だ、れ……?」
念のためこれは聞いておかないとな。もし王宮とかに住まう貴族だったら失礼になっちゃうし。
「なるほど、留衣というのがあなたの世界で言う名前なのね。私はシャノル・エトワール・アルテミス・シルフィード。この国の王の后よ」
まさかのお妃様ーーーー!? ハードル高すぎ……。
……しっかし、話しづらくてたまったもんじゃないなぁ……、なんかスキル、念話とかないのかな?
《スキル:念話を習得するためには、スキルポイントが必要です》
なにそれ。なんか頭の中に音声が響いたんだけど。スキルポイントって何。
《スキルポイントは、レベルアップしたときなどに自動で習得する、経験値です。留衣の場合は《スキル:配信》でも得ることができます》
は? スキル:配信? なにそれ。まぁいいや、発動。
《生配信開始》
生配信? 待って? 誰に向けて発信されてる? 取り敢えず、ヤバそうだから発動解除っ!
「スキ……使い方……教え、ほし」
やばいやばーい、どうなってるかもわからんのにうかつに使うんじゃなかったーー!
「ん? もしかして、いまのってあなた? 珍しいスキルが使えるのね。いいわ。でも、あなたは王家の子供。自由にはさせてあげられないから、よろしくね、留衣」
それからスキルの使い方や、この世界のことについて教えてもらいながら月日が経って、12歳になった夜。両親から誕生日プレゼントなり魔導書なりをもらって、夜寝付く頃。
[大文字][斜体]強盗が入った。[/斜体][/大文字]
その強盗は、金品を漁るだけでは飽き足らず、家にいた使用人や両親を惨殺したという。僕は使用人の手によって生かされたが、前世の知識があるといえど、よく知らない異郷で一人ぼっち。どうしろというのだろう。
僕は瑞兎 留衣。結構人気なYouTuber。だったんだけど……朝、目が覚めたら、知らない天井が目に飛び込んできて、そして、焦った。
「ほら、母さん、娘が目を覚ましたよ」
「本当ね……よかった……、全然泣いてくれないから心配したわ……」
どうやら、僕はどこかへ転生を果たしてしまったらしい。しかも、見えている天井といい、両親と思しき彼らの豪華な服装といい、どうやら、異世界の貴族にでもなったようだ。
そして、僕が生まれたとき、産声を挙げなかったという。まぁ、母親として心配してしまうだろうな。静かに目覚める赤子なんて、そうそういないだろうし。
(喋っていいのだろうか……?)
しかし、ここで喋っておかないと、前世と違う名前をつけられそうな気がする。それは嫌だ。
「僕、は」
「ん!? 娘が喋ってる!? 母さん娘が喋った」
「眼の前で見えてるわよ……、ごめんね……、どうしたの?」
母親のメンタルが強すぎる件。いや、驚こうよそこは。
「僕、瑞兎、留衣。ここ、どこ……?」
赤子の体だからか、とてつもなく喋りづらい。この世界に、異世界転生という言葉はあるだろうか? もしないのなら、……想像するだけでゾットする。
しかし、母親はそこまで驚かず、むしろ「それなら良かった」とホッと胸を撫で下ろしている。どういうことだよ。
ここはどこ? と問いかけた僕にニッコリと微笑みながら、母親はここについて語ってくれた。
「ここは、シャノル家の分娩室よ。あなたは、ここで生まれてきたばかりなの。瑞兎、というのが名前かしら?」
え? なんでそっちが名前になるの?? ……あ、この世界では〇〇・□□って形式の名前なのか。□の部分が苗字に当たるからえっと……。
「ちが……、名前、留衣……だ、れ……?」
念のためこれは聞いておかないとな。もし王宮とかに住まう貴族だったら失礼になっちゃうし。
「なるほど、留衣というのがあなたの世界で言う名前なのね。私はシャノル・エトワール・アルテミス・シルフィード。この国の王の后よ」
まさかのお妃様ーーーー!? ハードル高すぎ……。
……しっかし、話しづらくてたまったもんじゃないなぁ……、なんかスキル、念話とかないのかな?
《スキル:念話を習得するためには、スキルポイントが必要です》
なにそれ。なんか頭の中に音声が響いたんだけど。スキルポイントって何。
《スキルポイントは、レベルアップしたときなどに自動で習得する、経験値です。留衣の場合は《スキル:配信》でも得ることができます》
は? スキル:配信? なにそれ。まぁいいや、発動。
《生配信開始》
生配信? 待って? 誰に向けて発信されてる? 取り敢えず、ヤバそうだから発動解除っ!
「スキ……使い方……教え、ほし」
やばいやばーい、どうなってるかもわからんのにうかつに使うんじゃなかったーー!
「ん? もしかして、いまのってあなた? 珍しいスキルが使えるのね。いいわ。でも、あなたは王家の子供。自由にはさせてあげられないから、よろしくね、留衣」
それからスキルの使い方や、この世界のことについて教えてもらいながら月日が経って、12歳になった夜。両親から誕生日プレゼントなり魔導書なりをもらって、夜寝付く頃。
[大文字][斜体]強盗が入った。[/斜体][/大文字]
その強盗は、金品を漁るだけでは飽き足らず、家にいた使用人や両親を惨殺したという。僕は使用人の手によって生かされたが、前世の知識があるといえど、よく知らない異郷で一人ぼっち。どうしろというのだろう。