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私が描く作品はシリアスな場面が多く、読んでいて心が重くなるような描写が含まれていることがあります。
血の表現が含まれます。無理な方はブラウザバック推奨
(ウッ……。痛い、でもっ……!)
肋骨を折られたため、動けばもちろん体がギクッと動いてしまうほど耐え難い痛みが走る。眼の前の信者に殺されないだけマシと言えるが、眼の前の信者が語り終えたら殺すという方向に思考が動くかも知れない。
今のメルデウスのことも気になるが、まずは自分の命が優先だ。骨が皮膚に刺さり、ジクジクと血が滲み始めた脇下を抑えながら、眼の前の光景すら見ていない信者にバレないうちに立ち上がり、倒壊した瓦礫を手すり代わりに隠れる場所を探し始めた。
「はぁ……はぁ……うッ、うぅッ! っ……くっはぁ、はぁ……」
荒い息を繰り返しながら、瓦礫がある程度壁のように積み重なっている場所にだどりついた。その壁はちょうど激戦区に背を向けているので隠れるには最適だった。
「うっ……く……はぁっ、は……! ……真っ赤……あはは……。まだ、死にたくないのにな……」
抑えていた手を見れば真っ赤に染まっていた。わかってはいた。折れて、鋭く尖った骨でちぎれた皮膚をずっと押さえていたのだ。血まみれにもなるだろう。
気づけば視界の端が黒くなり始めていた。あぁ、考え事をするくらいならばさっさと逃げればよかった。そう思ったのもつかの間、気づかぬうちに眠りについていた。
目が覚めたのはそれから一週間後の昼。
「……ん。やだっ、助けっ……え?」
「おはよう、随分うなされていたようだね」
バッと布団を体に巻いて後ろに下がる。彼女からしてみれば昨日の今日。眼の前にいた人物を疑うのも当然の話だ。
「え、あれっ? 私、死んだんじゃ……」
「治療したに決まっているだろう。こっちおいで」
「……」
近寄らない。まだ信用できない。肋骨がおられ、挙げ句皮膚にささっていたのだ。肺に刺さるよりかはマシな方なのだろうが、失血死していてもおかしくないレベルだったと思っていた。
「名乗るのが遅れたね、僕はルイス。ルイス・レヴォバルド。この避難所で臨時の医者をしている。キミの容態を詳しく見たいんだ、いいかな?」
ルイスと名乗る男性は、医者の証である十字の真ん中に花が描かれたネックレスを見せた。花の種類はドクダミ。もっとも腕の高い医者のみに与えられる特別な証。世界に手で数えられるほどしか存在しない。
「あ……えっと、私はルミアって言います。ルミア・リスファルト」
ルミアはおどおどとしながら名乗った。腕の高いということは、それだけ位も高いし信用されている人物だからだ。
「リスファルト嬢だね、どこか痛むところはないかい?」
「いえ……」
それは良かった、と安堵の表情を浮かべるルイスは、ルミアの頭に手をかざした。
「なに、を……?」
「……いや、なんでもないよ。撫でられるのは嫌いかい?」
「見知らぬ人に撫でられるのは嫌です」
……なにか不思議な力を感じた気がするが、気のせいだろうか。
肋骨を折られたため、動けばもちろん体がギクッと動いてしまうほど耐え難い痛みが走る。眼の前の信者に殺されないだけマシと言えるが、眼の前の信者が語り終えたら殺すという方向に思考が動くかも知れない。
今のメルデウスのことも気になるが、まずは自分の命が優先だ。骨が皮膚に刺さり、ジクジクと血が滲み始めた脇下を抑えながら、眼の前の光景すら見ていない信者にバレないうちに立ち上がり、倒壊した瓦礫を手すり代わりに隠れる場所を探し始めた。
「はぁ……はぁ……うッ、うぅッ! っ……くっはぁ、はぁ……」
荒い息を繰り返しながら、瓦礫がある程度壁のように積み重なっている場所にだどりついた。その壁はちょうど激戦区に背を向けているので隠れるには最適だった。
「うっ……く……はぁっ、は……! ……真っ赤……あはは……。まだ、死にたくないのにな……」
抑えていた手を見れば真っ赤に染まっていた。わかってはいた。折れて、鋭く尖った骨でちぎれた皮膚をずっと押さえていたのだ。血まみれにもなるだろう。
気づけば視界の端が黒くなり始めていた。あぁ、考え事をするくらいならばさっさと逃げればよかった。そう思ったのもつかの間、気づかぬうちに眠りについていた。
目が覚めたのはそれから一週間後の昼。
「……ん。やだっ、助けっ……え?」
「おはよう、随分うなされていたようだね」
バッと布団を体に巻いて後ろに下がる。彼女からしてみれば昨日の今日。眼の前にいた人物を疑うのも当然の話だ。
「え、あれっ? 私、死んだんじゃ……」
「治療したに決まっているだろう。こっちおいで」
「……」
近寄らない。まだ信用できない。肋骨がおられ、挙げ句皮膚にささっていたのだ。肺に刺さるよりかはマシな方なのだろうが、失血死していてもおかしくないレベルだったと思っていた。
「名乗るのが遅れたね、僕はルイス。ルイス・レヴォバルド。この避難所で臨時の医者をしている。キミの容態を詳しく見たいんだ、いいかな?」
ルイスと名乗る男性は、医者の証である十字の真ん中に花が描かれたネックレスを見せた。花の種類はドクダミ。もっとも腕の高い医者のみに与えられる特別な証。世界に手で数えられるほどしか存在しない。
「あ……えっと、私はルミアって言います。ルミア・リスファルト」
ルミアはおどおどとしながら名乗った。腕の高いということは、それだけ位も高いし信用されている人物だからだ。
「リスファルト嬢だね、どこか痛むところはないかい?」
「いえ……」
それは良かった、と安堵の表情を浮かべるルイスは、ルミアの頭に手をかざした。
「なに、を……?」
「……いや、なんでもないよ。撫でられるのは嫌いかい?」
「見知らぬ人に撫でられるのは嫌です」
……なにか不思議な力を感じた気がするが、気のせいだろうか。