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気になる人は小説のよう

 何とはなしに気になっていた人が、目の前にいる。

 葵(あおい)楠木(くすのき)。

 彼は文芸部の部長である。

 ちなみに私は、絶賛文芸部に入ろうと思っている4月の中学1年生だ。

 私が彼を気になっているのは、別に恋愛とか実は生き別れの兄弟っぽいとか、そういう激アツ展開になりそうな理由からじゃなくて。

 ただ、小説そのもの、文芸そのもの、みたいな彼の雰囲気が気になっているのだ。

 なぜか?

 答えは簡単。

 私も、同類だからだ。



 でも、いくら同類だからといっても、なぜ私の前に今彼がいるのかわからない。

 そう思っていると。

「ねえ、君」

 と、声をかけられた。

 ふりむくと、何だかんだと顔の良い彼の顔が思いのほか近くにあって、思わず一歩後ずさる。

 しかも、人の良さそうな笑みまで浮かべているのだ。

 もし他の女子生徒がいたら、きっと倒れているのだろうと思う。

 こうやって1人で思索にふけるという私の悪いくせにしびれを切らしたのか、彼は私の顔を覗き込んできた。

 そして、ささやいた。

「文芸部に、入らない?」

 と。

 これが、私が彼の人生に巻き込まれ始めた瞬間である。

2026/01/14 19:14

蓮の音を聞く
ID:≫ 81C1t.zsR8uBo
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青春小説文芸文芸部イケメン女主人公

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