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アクセサリープリキュア❣️

#9

砕かれた平穏、黒木宝石の誘い

「やった……やったル! 三人の勝利ル!」
ルースが夜空を舞い、三人の周りを飛び回る。
ひかりは荒い息をつきながら、隣で肩を上下させている蒼井先輩と、まだ震えが止まらないみぞれを見た。
三人のアクセサリーは、戦いの余熱を帯びて淡く明滅している。
「……ふん。あんたたち、腰が抜けてるわよ。みっともない」
蒼井先輩はぶっきらぼうに言い捨て、耳元のイヤリングに触れた。
だが、その指先が微かに震えているのを、ひかりは見逃さなかった。
先輩だって、怖かったはずだ。
それでも、自分たちを守るために先頭に立ってくれた。
「蒼井先輩……。私、先輩がいてくれて本当に……」
「……お礼なら、明日アイスでも奢りなさい。それで貸し借りなしよ」
顔を赤らめてそっぽを向く先輩。
そんな二人を見て、みぞれが小さな声で笑った。
「……ふふっ。私、なんだか、すごく温かいです。このブレスレット、まだドキドキしてる……」
だが、その平和な空気は、一瞬にして凍りついた。
カツン、カツン。
静まり返った公園に、冷たく硬い靴音が響く。
三人が咄嗟に振り返った先。
街灯の光が届かない闇の向こうから、一人の少年が姿を現した。
その胸元には、ひかりたちの輝きとは対照的な、光を全て飲み込むような「漆黒の宝石」が嵌め込まれたブローチが鈍く光っている。
「……期待外れだね。三人がかりで、あんな出来損ないの『欠片』に手こずるなんて」
少年の冷ややかな声が、ひかりの背筋を凍らせる。
ルースが
「こ、こいつ……ただものじゃないル! 今までの敵とは気配が違うル!」とひかりの背後に隠れた。
「君たちが『アクセサリー』の真実を知るには、まだ早すぎるかな」
少年が指を鳴らす。
すると、ひかりたちのアクセサリーが、今まで聞いたこともないような悲鳴を上げて激しく共鳴し始めた。
「――っ! イヤリングが、熱い……っ!?」
「ブレスレットが、真っ赤に……ひかりさん、助けて……っ!」
「先輩! みぞれちゃん!」
ひかりは二人を助けようと駆け寄るが、自身のティアラからも黒い棘のような影が噴き出し、彼女の動きを封じる。
「さあ、始めようか。本当の『宝石の価値』を決めるための、審判を」
少年の不敵な笑みとともに、街全体が巨大な影のドームに覆われていく。
それは、プリキュアとしての本当の試練、そしてアクセサリーに隠された「残酷な秘密」へと繋がる物語の幕開けだった───。

2026/03/29 14:05

多分大丈夫(低浮上)
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