文字サイズ変更

眠る世界に終止符を! ~目覚めた俺は、崩壊した世界で銃を取る~

#3

鉄の雨、赤錆の再開

重機関銃の轟音が止み、あたりに静寂と硝煙が立ち込める。
バラバラになった殺戮マシンの残骸から、青い火花が散っていた。
「……はぁ、はぁ……。これが、『重さ』ってやつか」
レンはパワードスーツの重厚な装甲越しに、自分の腕を見つめた。
[漢字]夢の世界[/漢字][ふりがな]エリュシオン[/ふりがな]での戦いは、どこかふわふわとしたゲームのようだった。
だが今は違う。
引き金を引いた衝撃が、肩を伝って脊髄を震わせる。
『感傷に浸ってる暇はないわ。マザーの増援が来る前に、ここを離れる。北へ三キロ、旧地下鉄の排気口を目指して』
アイリスの声が脳内で響く。
レンは重い足取りで歩き出した。
視界の端には、アイリスがハッキングで表示し続ける最短ルートのグリッド線が、赤錆びた壁に重なって映っている。
廃墟の街は、墓場だった。
かつての繁栄を物語る高層ビルは、今や骨組みを晒し、蔓植物のような配線コードが地面を這っている。
「アイリス。俺以外に、この『地獄』を歩いてる奴はいないのか」
『……いるわよ。マザーに「バグ」と判定され、夢から叩き出された社会のクズ共がね』
排気口に辿り着いたその時、レンの直感が警報を鳴らした。
暗闇の奥、瓦礫の影から複数の銃口が覗いている。
「動くな。それ以上進めば、そのデカいおもちゃごとハチの巣だ」
低い、女の声。
レンは銃を下げ、両手を挙げた。
影から現れたのは、ボロボロの防弾ベストを纏い、顔を半分スカーフで隠した少女だった。
その背後には、同じように薄汚れた、だが眼光だけは鋭い男たちが数人控えている。
「パワードスーツ……『アトラス』か。マザーの犬にしちゃあ、動きがぎこちねえな」
少女はレンの首筋にある「目覚めた者の印(コネクタの傷)」を認めると、わずかに銃口を下げた。
「新入りか。それとも、ただの迷子か?」
「……眠る世界に、飽き飽きしただけだ」
レンが短く答えると、少女は皮肉げに口角を上げた。
「いい度胸だ。ここは現実、飯は不味いし痛みは本物。それでも終止符(ピリオド)を打ちたいってなら、付いてきな。私たちの『城』へ案内してやる」
彼女が指し示した先──地下の暗闇のさらに奥には、微かな火の光と、人間が生きている気配があった。
レジスタンス。
マザーという絶対的な神に背き、泥水を啜ってでも「人間」であることを選んだ者たちの巣窟。
「俺はレンだ。あんたは?」
「カヤ。この掃き溜めの掃除番だよ」
カヤと名乗った少女は、背を向けて闇へと消えていく。
レンは一歩、踏み出した。
仮想世界の偽物の太陽ではなく、本物の、冷たい風を感じながら。
夢の終わりは、まだ始まったばかりだ。

作者メッセージ

少女多すぎて草

2026/05/16 16:03

多分大丈夫(低浮上)
ID:≫ 9eiVh9KZuSBsU
コメント

この小説につけられたタグ

仮想現実眠る世界終止符AI

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権は多分大丈夫(低浮上)さんに帰属します

TOP